Barbourの歴代モデル解説|バブアー

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こんにちは。ブランド古着買取専門店のKLDです。

イギリスの老舗ブランド、Barbour(バブアー)。

元々英国の港町で働く人々のために開発された無骨なオイルド(ワックスド)ジャケットが有名で、現代でもタウンユースやビジネスシーンで世界中から愛されているブランドです。

今回は、そんなBarbourの長い歴史の中で生まれてきたモデルを、「ジャケット/コート」というアイテムに焦点を当てて網羅的にご紹介していきます。

Barbourは様々なコラボや別ラインの展開などもおこなっているのですが、今回はあくまでメインラインで展開しているモデルに絞っていきたいと思います。

  • Barbourとは?
  • Barbourの歴代モデル
  • 中古相場について

という形でお話していきたいと思います。

中古相場についても解説しますので、既にBarbourのアイテムをお持ちで、売却をお考えの方もぜひご覧ください!

Barbourとは?

Barbourは、ジョン・バブアーによって1894年にイングランド北東部のサウスシールズで創業されたブランドです。

その歴史は家族による経営によって5代にわたり、今もなおサウスシールズにある本社工場を中心に、伝統的なオイルド(ワックスド)ジャケットを製造し続けています。

Barbourは英国を拠点に世界40か国以上で展開し、メンズ、ウィメンズ、キッズ向けのウェアやアクセサリー、さらには愛犬のためのアイテムまで多彩なコレクションを作っています。

Barbourの最も知られている製品はやはりオイルドコットンを使用したジャケット。

元々はサウスシールズの港町で働く人のために開発されたオイルドコットンのジャケットは、その耐久性と防水性が評価され、様々な分野の人々に向けて展開され、世界中で愛されるようになりました。

今回は、そんなBarbourのジャケット/コートに焦点を当てて網羅的にご紹介していきます。

Barbourの歴代モデル

ここからはBarbourの歴代モデルをご紹介していきます。

かなり多くの数がありますので、年代順に全て見るもよし、もくじに戻って気になるモデルだけを見るもよし…という形でお楽しみください。

Beacon(ビーコン)


90年代のヴィンテージ「Beacon」 引用vieuxetnouveau-shop.com

Barbourがオイルドクロスでのアウター作りを初めて、最初に作られた記念すべきモデルがこの「Beacon」です。

Barbourが生まれたサウスシールズでは、不順な天候の中、多くの水夫や漁師、港湾労働者が働いていました。

そういった労働者向けに発売されたのが、生地にオイルを含ませた防水性のあるレインコート、Beaconだったのです。

このモデルはマイナーチェンジをしながら販売し、現代でも90年代のヴィンテージ品などを中心に、中古で手にいれることができます。

今見ても非常に格好いいカチッとしたスタイルが特徴で、ウエストにはベルトが付され、フロントには4つのポケット、内側に1つのポケットを備えています。

後に発売される「インターナショナル」というモデルに形は似ていますが、ディテールに違いがあり、

  • 生地がミディアムオンスでインターナショナルより薄め
  • 襟の生地が本革(インターナショナルはコーデュロイ)

という仕様。


レザーの襟元 引用vieuxetnouveau-shop.com

Barbourといえば襟はコーデュロイ!というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、レザーで作られた襟も格好いい一着です。

襟元にはチンストラップが付されており、スタンドカラーにして締めればより防寒性を確保できる仕様となっています。

HAYDON JACKET(ヘイドンジャケット)


復刻モデルの「HAYDON JACKET」 引用wear.jp

Barbour創業からおよそ16年後の1910年頃に発売されたモデル、HAYDON JACKET。

労働者向けのレインコートから始まったBarbourですが、こちらは当時の上流階級向けに展開されたモデルだったそうです。

オリジナルの発売後、おそらくしばらくして販売が終了しましたが、英国の上流階級に属するMacpherson-Fletcher家が購入したHAYDON JACKETを80年以上にわたり保管し、Barbour社に寄贈したモデルということで、長い間眠っていた貴重なデザインが復活したとして愛されています。

Aラインのシルエットとダブルブレストが特徴で、襟元はコーデュロイ仕様。
ポケットもさりげなく配置されており、上品な印象のコートとして着用できます。

オリジナルは古いモデルですが、現在販売されているものは現代風にアレンジ、復刻されたものとなっています。

メインラインで復刻されて販売されているものとは別に、「Re-Engineered」というサブラインでもBarbour創立125周年を記念した限定のHAYDON JACKETが発売されています。

URSULA JACKET(ウルスラジャケット)


復刻モデルの「URSULA JACKET」 引用fashion-press.net

1939年に開発されたこちらの「URSULA JACKET」は市販品ではなく、潜水艦「ウルスラ号」の乗組員用に、という依頼を受けて生まれた英国海軍向けのものでした。

ウルスラ号の船長であるジョージ・フィリップ氏が、将校が着ていたウォータープルーフ加工のスーツに感銘を受け、Barbourに依頼。
完成したジャケット、ボトムスは潜水艦乗組員の基準服となったそうです。


当時のURSULA JACKETを着た潜水艦乗組員 引用saundersmilitaria.com

デザインはこの後ご紹介する「インターナショナル」を元に、軍用のスペック等をプラスしたもの。

チンストラップでしっかりと閉められる仕様の襟元、しっかりした大きさのフード、ドローコードで絞れるようにした裾部分…など、海で働く潜水艦乗組員のために浸水防止のための仕様がちりばめられています。

現在はジャケットが復刻となり、販売されています。
「フード付きのBarbourのジャケット無いかな?」とお探しの方にもおすすめです。

INTERNATIONAL(インターナショナル)


現行モデルの「INTERNATIONAL」 引用farfetch.com

現在も硬派なBarbourのジャケットとして愛されている「INTERNATIONAL」は、1936年に誕生した歴史あるモデルです。

現在はベルト付きのジャケットとしての姿が知られていますが、一番最初はツナギの形で、モーターサイクルのライダーのために作られたものでした。


当初のツナギ・インターナショナル 引用e-begin.jp

その後、1947年に現在も知られる形のジャケットタイプのINTERNATIONALが誕生しました。
何でも、Barbour社の2代目、マルコム・バブアー氏が熱狂的にバイクが好きで、自身も積極的に乗っていたことから開発されたものだそうです。

このINTERNATIONALは1936~77年までイギリス・インターナショナル・チームに採用されました。

また、50年代〜70年代に開催された「6デイズ トライアルサーキット」では、ライダーのほとんどがINTERNATIONALを着用していたなんていう話もあるそう。
さらに64年、そのサーキットに出場していた「スティーブ・マックイーン」がこのINTERNATIONALを着用していたことでも話題となり、大ヒットする事となります。


インターナショナルを着たスティーブ・マックイーン 引用brbrstyle

このヒット作をきっかけに、Barbourは世界中に知られるブランドとなっていくことになります。

INTERNATIONALは人気モデルということもあり、丈感を伸ばしてコートにした「ツーリングコート」というモデルも1953年に展開されました。

Solway Zipper(ソルウェイジッパー)


復刻モデルの「Solway Zipper」 引用barbour.com

1940年に誕生したといわれる「Solway Zipper」は、Barbourにおいて初のカントリースポーツ用ジャケット(フィールドジャケット)として開発されたモデル。
乗馬や狩猟などは英国伝統のスポーツとして愛されており、その際に着ることを想定して設計されています。

丈感は長めで、ラグランスリーブ、スナップ付きのフラップポケット、ジップとスナップで留めるタイプのフロント…など、後年のBEDALE、BEAUFORTの元となるディテールを備えたモデルとなっています。

また、Solway Zipperはその品質が評価され、1974年に初めてのクレストであるエジンバラ公のワラントを与えられた記念すべきモデルです。

現代では、希少ですがヴィンテージのものが中古市場に出回っているほか、アニチューブでお馴染みのアニキ”ANK”氏(片野英児氏)が所蔵していたヴィンテージの私物を元に、Barbourが復刻した限定生産モデルなども展開しています。

NORTHUMBRIA(ノーザンブリア)


現行モデルの「NORTHUMBRIA」 引用barbour.com

1979年に登場したNORTHUMBRIAは、フィッシング、ハンティングなどに幅広く使えるフィールドジャケットとして生まれました。

多くのBarbourのモデルで6オンスの生地を使用しているところ、NORTHUMBRIAは8オンスの生地を使用しているため、少し厚みがあります。

そのため天候や気温などが厳しい環境にも耐え、激しい使用にも耐えうるのが特徴です。

「機能性がBarbourの中で最も優れている」と言われ、ハンドウォーマーや多くのポケットなどの利便性も備えたモデルとなっています。

現代風にアップデートされたNORTHUMBRIAが現行モデルとして販売されており、少し長めの丈感のジャケットといった感じでコーディネートもしやすいアイテムとしておすすめです。

BEDALE(ビデイル)


現行モデルの「BEDALE」 引用barbour.com

誰もが一度は名前を聞いた事があるのではないかというBarbourの代表モデル、「BEDALE」。

登場は1980年と、長いブランドの歴史の中では意外と(?)若く、それまでに多くのモデルが生まれたあとで登場したものでした。

BEDALEは乗馬用に作られたジャケットで、「Solway Zipper」から継承した大きめのフラップポケットや、スナップとジップで開閉するフロント部分など、Barbourの知恵を集めて洗練したジャケットといった趣。

乗馬用ならではの特徴として、馬に座った際に裾が広がるよう、サイドベンツ仕様となっています。
また、手元のフィット感が出るよう、袖口がリブ仕様となっている点もBEDALEならでは。

屋外での活動に便利なハンドウォーマーが付されているのも嬉しいポイントです。

ブランドの顔となるモデルとして最も知られているということもあり、シルエットを細めにした「SL(スリムフィット)」モデルや、逆に大きいシルエットにした「OS(オーバーサイズ)」、生地にオイルを使用しないモデルなども展開しており、好みに合わせて選ぶことができます。

BEAUFORT(ビューフォート)


現行モデルの「BEAUFORT」 引用barbour.com

BEDALEと双璧を成す人気モデルといえるのが、この「BEAUFORT」。

外側からのぱっと見はBEDALEに似ていますが、BEDALEが乗馬用として開発されたのに対し、BEAUFORTはハンティング(狩猟)用に開発されたという経緯があります。

発売は1983年で、BEDALEより少し後。

最大の特徴としては、BEDALEよりも長めに設定された丈感でしょうか。
現代のタウンユースとして着るには、この部分の好みで選んでも良いと思います。

狩猟用ということもあり、背面の両サイドに「ゲームポケット」というポケットが備えられているのが特徴。
これは、狩猟で得た獲物を一時的に入れて運ぶためのポケットです。

また、BEDALEでサイドベンツのあった裾はノーベントに、フロント左右のポケットはBEDALEよりもやや浅く、横長になっています。
袖口がリブではなくマジックテープで留める仕様なのもBEAUFORTの特徴。

BEDALEと比べて語られがちなモデルですが、格好良さと利便性はどちらも健在。
どちらを購入するか迷っている方は、細かなディテールの好みで選んでみても良いかと思います。

BORDER(ボーダー)


現行モデルの「BORDER」 引用barbour.com

1982年に登場した「BORDER」は、野外散策用として生まれたジャケット。

ビデイル、ビューフォートのような基本の形を踏襲しつつ、丈感が長めのジャケットという立ち位置にいるモデルです。

フロントはスナップボタン、ジップ仕様で襟はコーデュロイ。
ハンドウォーマーは省かれていて、左右に大きめのポケットのみの外観はすっきりとした印象です。

長めの丈感や外観のシンプルさから、ビジネスシーンなどにもおすすめの一着で、現行モデルも人気があります。

ちなみにモデル名の「ボーダー」は、ブランド創業者であるジョン・バブアーがスコットランドの国境を越え、バブアー一家の拠点をイングランド北東部に移した事に由来して付けられた名前だそう。

SPEY(スペイ)


現行モデルの「SPEY」 引用daytona-park.com

1980年から1990年代後半にかけてバブアーで製造された「SPEY」。
短めの丈感がかなり特徴的で、この見た目の軽やかさは他にはないモデルといえます。

元々釣りのためのジャケットとして考案されたモデルで、「サーモンの漁場として著名なスペイ川で釣りをする人に」ということで「SPEY」と命名されています。

脚まで川に浸かっても濡れにくい短い裾や、針の引っ掛かりを防止するセットインポケット(切り込みポケット)、腕の動きを助けるラグランスリーブなど、釣りに特化したディテールが満載。

1997年から2000年の間にバブアーの製品を刷新した段階で一時発売中止となっていましたが、2010年代後半より新生SPEYとして復活。

同じく英国を代表するファッションブランド、マーガレットハウエルとのコラボレーションでSPEYがフィーチャーされるなど、改めて名作として認識されているコアなモデルといえます。


マーガレットハウエルとのコラボモデル 引用margarethowell.jp

BURGHLEY(バーレー)


現行モデルの「BURGHLEY」 引用barbour.com

1980年代に登場した乗馬用コートである「BURGHLEY」。

乗馬用といえばBEDALEというイメージも強いですが、こちらはBEDALEよりも丈の長いコートタイプ。
左右にフラップポケットを備えた仕様でハンドウォーマーはなく、見た目にもすっきりしているのがポイントです。

現在人気のモデルとして様々な仕様で展開されており、

  • ややシルエットをスリムに、丈を少し短めにした「NEW BURGHLEY」
  • 全体的にオーバーサイズにした「OVERSIZE BURGHLEY」
  • 撥水性のある2レイヤー素材を使用したノンワックスのBURGHLEY

など、シルエットや機能性の好みで選ぶことが出来るラインナップが揃っています。

BURGHLEYだけに限りませんが、時代に合わせてディテールは変えずにシルエットや素材などをアップデートしていけるのはBarbourというブランドの強みといえます。

しかし「ヴィンテージには何物にも代えがたいロマンがある!」というファンも当然多く、ヴィンテージのBURGHLEYは中古市場に出回る数が比較的少ないレアなモデルとして愛されています。

LIDDESDALE(リッズデイル)


現行モデルの「LIDDESDALE」 引用barbour.com

Barbourのキルティングジャケットといえばこれ!というほどに人気のモデル、「LIDDESDALE」。
登場は1980年代で、そこから長らく愛されています。

Barbourらしいコーデュロイの襟やカラーリングはそのままに、軽い着心地のナイロン素材のキルティング生地で作られたジャケットです。

襟と同素材で袖口、ポケット口にもパイピングが施されており、ポイントになっています。
フロントの開閉はスナップボタンのみで出来る仕様になっており、楽に着脱できます。

オイルドクロスを使ったシリーズよりも軽く羽織れる印象のモデルで、汎用性も高そうです。

人気モデルというだけあって展開も豊富で、現行モデルとして人気だったSL(スリムフィット)のほか、OS(オーバーサイズ)のうえにコートタイプにしたものや、フードを付けたものなどが存在しています。

POLAR QUILT(ポーラーキルト)


2010年代に販売されていた型の「POLAR QUILT SL」 引用arkstoreblog

こちらも80年代あたりから登場したキルティングのジャケット。

LIDDESDALEほど有名ではありませんが、隠れた名作として根強いファンに愛されているモデルといえるのがこちらの「POLAR QUILT」です。

その名の通りキルティング生地がポイントで、内側をポーラーフリース素材にした防寒性の高い仕様。
ナイロン生地のモデルがメインですが、ヴィンテージの中にはオイルドクロスを使用したものも存在します。

現行モデルと発売当時のディテールに変更が加えられているのが特徴で、以下のような違いがあります。

ヴィンテージで販売されている古いモデル

  • フロントの開閉はBarbourらしいスナップボタンとジップの組み合わせ
  • 襟元はお馴染みのコーデュロイ。
  • チンストラップ付きで、スタンドカラーにしてしっかり固定できる
  • 襟元、ポケット口、袖口にパイピングあり

アップデートされた現代のPOLAR QUILT

  • フロントの開閉はジップのみですっきり。
  • 襟元は切り替えなしで上部までジップで閉められるスタンドカラー
  • 当然チンストラップも無し
  • パイピングは無く、スナップ付きのフラップポケットに変更


ヴィンテージとして流通している「POLAR QUILT」 引用2ndstreet.jp

このようにデザイン面で大きく変更が加えられて現行モデルが販売されているので、デザインの好みに合わせてヴィンテージのものを探すか、現行モデルを購入するか…等を決めてもいいかもしれません。

TRENCH COAT(トレンチコート)/WHITLEY(ウィットレイ)


「WHITLEY」 引用barbour.com

80年代に「TRENCH COAT」という名称で販売されていたモデル。
現代では、「WHITLEY」というモデル名に変更になって、展開していました。

その名の通り、Barbourのディテールをそのままトレンチコートの形に落とし込んだデザインが特徴。

襟はコーデュロイで作られ、オイルドクロスの撥水性、防寒性は健在。
トレンチコートらしく、ウエストベルトと右肩にガンフラップが付されているのも魅力です。

「TRENCH COAT」時代から「WHITLEY」になってもデザインに大きな変更は加えられておらず、当時の渋い雰囲気を現行モデルでも味わえる一品。

ヴィンテージ品も比較的レアではありますが流通はしていますので、当時の雰囲気を味わいたい!という方はヴィンテージ品を探すのもおすすめです。

GAMEFAIR(ゲームフェア)


現行の「GAMEFAIR」 引用barbour.com

こちらも80年代ごろに初めて展開されたモデル、「GAMEFAIR」。

「乗馬観戦用」という日本人にはあまり馴染みのない用途のために作られたモデルですが、ディテールは日常使いもしやすい汎用性の高いモデルとなっています。

シルエットはショートコートのような雰囲気で、発売当初はオーバーコートのような用途に用いられることを想定していたため、少しオーバーサイズ気味に作られていたとか。

フロントはスナップボタン、ジップ仕様。
全体的にすっきりとした仕様で、日常的なコートとして着やすそうな印象です。

ヴィンテージの品などは、内側にファーのライナーが付いたものなどもあり、これはなかなかレアなのではないかと思います。


ヴィンテージのファーライナー付きのモデル 引用oikos-japan.co.jp

一旦生産が終了し長らく眠っていたモデルでしたが、2022年にアーバンリサーチが別注モデルとしてGAMEFAIRを復活させたりなど、再度注目されているモデルといえます。

TRANSPORT(トランスポート)


現行の「TRANSPORT」 引用barbour.com

1990年代初頭に登場した「TRANSPORT」は、着丈が短めのシルエットが最大の特徴。

短い丈のBarbourといえば「SPEY」が有名ですが、このTRANSPORTは“SPEY以上BEDALE未満”の絶妙な着丈が魅力といわれています。

元々90年代初頭〜2000年くらいまでの10年間ほどしか生産されていなかったモデルとして知られており、「名前は知っているけど実際のものは見たことがない」というバブアーマニアもいたとか。

そんなTRANSPORTですが、2021年に復刻されて人気のモデルとなっています。

名前のとおり、輸送業従事者を想定されてデザインされたディテールは動きやすく、さくっと羽織って出かけるのにもぴったり。
身幅が広く、レイヤードしやすい仕様も現代のニーズに合っているといえます。

Barbourらしいフロントの開閉や襟元のコーデュロイ仕様は健在ながら、すっきりと左右に配されたポケットはシンプルで、BEDALE等のポケットの数はオーバースペックすぎるかも…と感じていた方にもおすすめです。

復刻モデルが一気に注目されたためか、複数のブランドが別注モデルを作成。
シルエットを調整したものやナイロン素材で作ったものなど、別注モデルは各ブランドによってバリエーション豊かな展開になっています。

LONG SHOREMAN(ロングショアマン)


復刻モデルの「NEW LONG SHOREMAN」 引用looponline

91年にリリースされ、その後数年で姿を消した幻のモデルと呼ばれているのがこちらの「LONG SHOREMAN」。

プルオーバータイプで軍用のスモックパーカーのような形をしており、襟元は3つのボタン、コーデュロイの襟は付されていますがつけ外しが出来ないフードが付されています。

当時のモデルはフードがワイヤー入りとなっており、なかなかBarbourとしても珍しい仕様なのではないでしょうか。

フロントの大きなポケットや裾が広がるゆったりとしたシルエットもBarbourとしては珍しく、当時のヴィンテージ品は希少なアイテムとして、中古市場でも幻などと言われていました。

そんなLONG SHOREMANですが、「NEW LONG SHOREMAN」としてアップデートし、復刻されていました。

NEW LONG SHOREMANは基本的なシルエット、ディテールはそのままに、現代風にデザインされています。
フードのワイヤーなどは無くなっているようですが、ミリタリー感のある異色の雰囲気はそのまま味わえるアイテムとなっており、「Barbourは欲しいけどビデイルとかのベタなやつはいまいち…」という方におすすめです。

現在、公式では扱いがなく、また姿を消した状態となっていますが、隠れた人気モデルということで復活する可能性は高いといえます。

ASHBY(アシュビー)


「ASHBY」 引用barbour.com

2010年代に登場したジャケット、「ASHBY」。

基本的にはBEDALEを踏襲したデザインで、最大の特徴はBEDALEのSL(スリムフィット)よりもやや細く設定された、かなり細身のシルエット。

ディテールはBEDALEと相違なく、コーデュロイの襟やフロントの仕様、ハンドウォーマーなど、伝統的なBarbourのデザインを楽しめるものとなっていますが、「よりスタイリッシュに着たい!」という方にはこちらのASHBYがおすすめです。

また、袖口はBEDALEと違ってリブ仕様ではないため、タイトながらも中に着た服がゴロゴロしないのが嬉しいポイントです。

DOM(ドム)


「DOM」 引用buyma.com

比較的新しいモデルである「DOM」。

特徴は、短めの丈感と、よりタウンユース向けにポケットなどの装飾を省いたシンプルなディテールです。

ショート丈のBarbourとして知られるSPEYよりもやや長めの丈感で、シルエットは今風のボックスシルエット。

フロントはスナップボタンを省いたダブルジップ仕様。

定番のオイルドクロスのモデルもありますが、ナイロンのキルティング生地を使用したモデルも展開しています。


キルティング仕様の「DOM」 引用barbour.com

SNOWDON(スノードン)


「SNOWDON」 引用barbour.com

乗馬用コートである「BURGHLEY」を元に、現代的にアレンジしたモデルである「SNOWDON」。

フロントはスナップボタンとジップ。
左右のフラップポケットはスナップボタンを省いた現代的な仕様です。

コーデュロイの襟やチンストラップなど、クラシックなBarbourのディテールは残したまま、程よくアップデートされたコートといった雰囲気で、男女問わず普段のコーディネートに取り入れやすいのではないでしょうか。

オイルドクロスを使用せず、ポリエステル素材を使用しての展開をおこなっています。

BORROWDALE(ボロウデール)


「BORROWDALE」 引用barbour.com

91年からの10年間のみ展開された「TRANSPORT」をベースに、オイルドクロスではなくポリエステル生地に変えたのがこの「BORROWDALE」です。

コーデュロイの襟、チンストラップ、フロントのスナップ、ジップのクラシックな仕様はそのままに、ポケットはフラップ付きポケットとスラッシュポケットの両方が左右に付され、何より軽快なポリエステル生地に変更されているのが大きな特徴。

少し肌寒い日のちょっとした羽織ものなどに最適で、オイルドクロスや多めに配置されたポケットなどは少しオーバースペックかも…と感じている方にはおすすめのモデルです。

EXMOOR(エクスモア)


「EXMOOR」 引用barbour.com

SNOWDONと同じく、乗馬用コートである「BURGHLEY」を現代風にアレンジしたモデルである「EXMOOR」。

長めの着丈のSNOWDONと比べ、膝丈ほどまでのミドルレングスが特徴のコートです。

細かい仕様はSNOWDONと似ているので、丈感、シルエット等、好みのものを選べるのが嬉しいところ。

軽快に着られるオイル不使用のナイロン生地のほか、キルティングのモデルも存在しています。

SUNDERLAND(サンダーランド)


引用zozo.jp

こちらも「BURGHLEY」を元にしたロングコートのモデル。

スタンドカラーを上部までスナップボタンで留められる仕様が最大の特徴で、襟元の防寒性があります。

生地は厚めのツイル生地を使用しており、玉虫色のツヤがあるクラシックなトレンチコートのような生地のようなカラー展開も魅力です。

こちらもオイルを使用していないラインナップとなっており、Barbour入門としてもおすすめといえます。

LOTTE(ロッテ)


引用nichollsonline.co.uk

取り外し可能なフードと防水性を備えたレインコート、「LOTTE」。

ウエスト部分にドローコードが通っており、締めればシルエットが調整できるのが特徴。

コーデュロイの襟など従来のBarbourっぽさから脱却した現代的なモデルですが、ポケット部分にブランド名の刺繍が施されており、ブランドのアイデンティティが感じられる仕様に。

オイルドクロスのモデルはありませんが、しっかりとした防水性を備えた生地で作られており、ブランドのマインドはしっかり受け継いでいるといえます。

BEADNELL(ビードネル)


引用barbour.com

近年のBarbourのモデルの中で、レディース人気の高いモデルである「BEADNELL」。

名作・ビデイルを元にしたモデルで、女性が着てもタイトに見えるよう、細いシルエットに仕上げたモデルです。

往年のバブアーらしい仕様を残し、オイルドクロスの良さも味わえるモデルとして注目されています。

GREENOCK


引用barbour.com

フード付きのカジュアルな印象のコートとして注目されているモデルである「GREENOCK」。

ダブルブレスト仕様でコーデュロイの襟とフード付き。
フードには共布の紐が通っていて、カジュアルな印象が特徴。

オイルドクロスのモデルは現在展開がなく、パラフィンコーティングで防水性を持たせたコットン生地が主な展開のようです。

ちょっとした雨の日のお出かけなどにちょうど良い一着といえそうです。

METTE


引用barbour.com

レディース用のモデルとして展開している「METTE」。

先述の「GREENOCK」と同じく、フード付きのコートとしてラフに着られるモデルです。

フロントはジップのみで開閉可能、両サイドにフラップポケットのみ、とシンプルな構造。
シルエットは大きめに作られており、ざっくりと羽織るオーバーコートのような役割を果たしてくれそうです。

Barbourの醍醐味であるオイルドクロスを使用しており、程よく無骨なBarbourっぽさを味わえるモデルといえます。

中古市場での評価

ここまでBarbourの歴代モデルをご紹介してきました。

ここでは、「Barbourの中古相場ってどうなの?」ということについて少しお話していきたいと思います。

長い歴史を持つ老舗ブランドということで、中古市場にはBarbourの最新アイテムから貴重なヴィンテージまで様々なアイテムが流通しています。

中でもやはり定番といえる「ビデイル」や「ビューフォート」はどの年代のものでも中古市場では高い需要があり、貴重なヴィンテージのものはもちろん、新しめの年式のものも高額で盛んに取引されています。

また、Barbourにとって記念碑的なモデルである「インターナショナル」などは長く愛されています。

Barbourは過去のモデルの復刻なども活発におこなっているということもあり、よほど貴重なヴィンテージ品などでない限り、中古市場ではどのモデルも見かけることは多いといえますが、「ロングショアマン」だけは流通量が少なく、当時のヴィンテージは貴重なモデルとして金額が高騰しています。

その他にも使いやすいロングコート系のモデルは安定して強気のお値付けが可能ですし、近年はオイルを使用していないモデルも人気があります。

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