
COMME des GARCONS / コムデギャルソン
COMME des GARCONSとは?
コムデギャルソン社の中核をなす4ブランドのなかでも、会社を牽引する柱となるブランドです。
デザイナーの川久保氏が、COMME des GARCONSの名称で婦人服製造と販売を開始したのは1969年のこと。
73年にブランド名と同じ名前で会社を設立しました。
75年に東京で初のショーを行い、81年には、海外でのビジネス展開を考えパリに進出。
翌年に発表した、穴があき、引き裂かれたような黒の服が「ボロルック」と呼ばれ、批判にさらされます。
川久保は、自分がキレイだと思ったものを提示したに過ぎなかったのですが、当時のボディラインを強調したセクシーファッションの信奉者には、受け入れられない服でした。
この時の事ファッション界に与えた衝撃が、COMME des GARCONSのイメージを決定付けます。
COMME des GARCONSのアイコンともいえる水玉、チェック、スパンコールやレース、チュールなど、甘く可愛らしい要素が先鋭的な表現の一部となるのも特徴的です。
そのデザインの妙は、川久保氏が「自由と反骨精神」をエネルギーの源に世界的なブランドに成長させていったCOMME des GARCONSならではといえるでしょう。
2014年より、シーズンイメージをより強く打ち出すため、このラインで作られるアイテムはショーピースに限定。
新しいもの、かっこいいと感じるものをつくるという姿勢は今日でも変わることなく、貫かれています。
デザイナー
デザイナーは川久保玲。
1942年、東京出身。
デザインだけでなく、株式会社コムデギャルソンの創始者であり現在に至るまで代表取締役社長を務めています。
慶應義塾大学文学部哲学科を卒業後、株式会社旭化成宣伝部に入社。
3年で退職し、フリーランスのスタイリストに。
スタイリストをするうち、スタイリングに欲しいアイテムが存在しない、手に入らないと感じた経験がきっかけとなり、自身で服を制作したそうです。
以来、必要に応じて服作りを始め、スタイリストながらデザイン・パターン・縫製・仕上げまでの全てを独学で手掛けるようになりました。
その後、デザイナーとして1969年にファッションブランド「COMME des GARCONS」を立ち上げることとなりました。
シーズンテーマ
COMME des GARCONSの歴代のシーズンテーマ一覧は以下の通りです。(新しく判明したものは随時追記していきます。)
- 1982-1985:ボロルック(Boro Look)
- 1991aw:シックパンク(CHICPUNK)
- 1992AW:リリス(Lilith)
- 1997ss:ボディミーツドレスドレスミーツボディ(Body Meets Dress,Dress Meets Body)
- 2000SS:エンフォースメント(Enforcement)
2000AW:ハード&フォースフル(Hard & Forceful) - 2001SS:オプティカルパワー(Optical Power)
2001AW:タブーを超えて(Beyond Taboo) - 2002SS:エスニッククチュール(Ethnic Couture)
2002AW:ニッティングイズフリー(Knitting is Free) - 2003SS:エクストリームアンバランスメント(Extreme Unbalancement)
2003AW:スクエア(Square/Mental Pilgrimage) - 2004SS:上等のアブストラクト(Excellent Abstract/Astract Excellence)
2004AW:ダークロマンス(Dark Romance/the Power of Witches) - 2005SS:パンクバレリーナ(Punk Ballerina/Ballerina Motorbike)
2005AW:ブロークンブライド(Broken Bride) - 2006SS:失われた帝国(Lost Empire)
2006AW:ペルソナ(Persona) - 2007SS:キュビズム(Cubisme)
2007AW:キュリオシティ(Curiosity) - 2008SS:不協和音(Cacophony)
2008AW:キュリオシティ(Curiosity) - 2009SS:トゥモローズブラック(Tomorrow’s Black)
2009AW:ワンダーランド(Wonderland) - 2010SS:反骨精神(Adult Delinquent)
2010AW:インサイドデコレーション(Inside decoration) - 2011SS:動揺(Bouleversé)
2011AW:ハイブリッドファッション(Hybrid Fashion) - 2012SS:ホワイトドラマ(White Drama)
2012AW:二次元(Future’s in Two Dimensions) - 2013SS:クラッシュ(Crushing)
2013AW:テーラリングの無限大(The Infinity of Tailoring) - 2014SS:服でない服(Clothes That Are Not Clothes)
2014AW:モンスター(Monster) - 2015SS:薔薇と血(Roses & Blood)
2015AW:別れの儀式(The Ceremony of Separation) - 2016SS:ブルー・ウィッチ(Blue Witches)
2016AW:18世紀のパンク(18th-Century Punk) - 2017SS:見えない服(Invisible Clothing)
2017AW:シルエットの未来(The Future of Silhouette) - 2018SS:マルチディメンショナル グラフィティ(Multidimensional Graffiti)
2018AW:キャンプ(Camp) - 2019AW:Gathering of Shadows
- 2020SS:オーランドー
- 2021SS:不協和音
二次流通での評価
COMME des GARCONSは、古いものは「ヴィンテージ」としてその価値を高く評価され、新しいものは「最新のCOMME des GARCONS」としてしっかり評価されるという、稀有なブランドです。
ブランドとしての長い歴史の中で、80年代のものや、ごく初期のコレクションなどはとくに価値が高く、ヴィンテージ品として高い評価を受けます。
また、逆に新しい年式のアイテムも当然ながら中古市場では高い評価を受けています。
COMME des GARCONSの真贋判定
世の中に出回っているCOMME des GARCONSのアイテムの中には、残念ながら正規品ではないもの、いわゆる偽物も多く出回っています。
偽物が存在する範囲はラインに限らず多岐にわたりますが、中でも特にPLAY COMME des GARCONS、CDG、COMME des GARCONS SHIRT等のアイコニックなアイテムに多く偽物が存在しています。
また、COMME des GARCONS、HOMME PLUS、JUNYA WATANABE等のコレクションラインにおいても偽物の存在を確認しています。
年々偽物の作りが精巧になってきており判別は難しくなっていますが、内タグの日本語の乱れ、存在しないサイズ展開、縫製等多くの箇所よりKLDでは真贋鑑定をおこなっています。
偽物がどうかの判断に最も必要なことは、多くの本物を知っていることです。
KLDでは多くのCOMME des GARCONSのアイテムを査定し、またCOMME des GARCONSのアイテムを自らが好むスタッフが全て真贋鑑定をおこない、査定をおこなっています。
当社ブログにおいても、今後偽物の判別基準等随時記事をアップしていきますので、ぜひ御覧ください。
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公式サイト
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状態が余程悪いものでなければ、安定して高いお値付けの可能なブランドです。
初期シーズンのアイテムから最新モデルまで、幅広く取り扱っていますので、発売からの年数の経過も、評価額への影響は比較的小さく、逆に古いものは貴重なヴィンテージ品としてプラスの評価をさせていただいております。
アイテムの内側に付された品質表示タグから発売年などを判断しているので、LINE査定などをご利用の際には品質表示タグの写真をお送りいただくとより正確な査定が可能となります。