mina perhonen展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」実際に行ってきました。

こんにちは。ブランド古着のKLDです。

2019年に東京、2020年に兵庫で開催されたmina perhonen/皆川明さんの展覧会「つづく」が、2022年春、福岡にもやってきました。

福岡に拠点を構える私たちKLD。
mina perhonenは当店でもいちおしのブランドということで、実際に展覧会に行ってきた様子をこのマガジンにてご紹介したいと思います。

  • どんな展覧会なのか中を少しでも見たい!
  • mina perhonenというブランドの世界観を知りたい
  • 過去に見に行ったけどもう一度思い出したい!

という方にぜひご覧いただきたい記事となっています。

かなりのボリュームの展示となっており、書ききれない部分もありますが、とくに印象に残った部分を中心にご紹介していきたいと思います。

「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」とは?

ミナペルホネンの展覧会「つづく」は、1995年に設立され、時代に流されない普遍的なスタイルを提案するブランド「mina perhonen」の、設立からの歴史やものづくりの過程を、丁寧に見せる展覧会です。

2019年11月に東京都現代美術館で開催されたのを皮切りに、2020年には兵庫県立美術館、2022年春には福岡市美術館、そして2022年夏には青森での開催が予定されています。

貴重なデザイン原画やブランドとしてのこれまでのアーカイブ作品などが惜しみなく展示されており、ミナペルホネンというブランドを形作る要素を丁寧に紐解いていく内容となっています。

ブランドの持つ25年の歴史、どうやって「ミナペルホネン」が作られているのか、皆川明さんの仕事ぶり…などがとてもよくわかる展覧会で、ブランドのことがさらに好きになること必至です。

実際にどのような内容だったのか?をできる限り詳しく解説していきます。

ちなみに、今までの他の地域の展覧会では撮影可能な場所が限られていたようなのですが、福岡の展示ではどこでも写真撮影OKとなっており(スタッフさんに確認済み)、これまで見られなかった部分の写真もお見せできるのではないかな?と思います。(かなり太っ腹ですよね。驚きました。)

ぜひご覧ください。


入り口手前のガラス窓。ミナペルホネンのテキスタイルである「wataridori」仕様に。


入り口には歴代のテキスタイルがずらり。こうして並べて見ると壮観で、まだ入り口なのになかなか前に進めませんでした…。


入り口を抜けた先にあったのはミナペルホネンのブランドとしての歴史を網羅した年表。
実際のファブリックやタブレットに映し出される映像なども併せて展示されており、これだけでもとても資料としての価値があるのでは…と思いました。

展覧会の構成

今回の展示は、「実」、「森」、「風」、「芽」、「種」、「根」、「土」、「空」というテーマに分かれており、それぞれのセクションでミナペルホネンというブランドを紐解いていく内容となっていました。

例えば人気のテキスタイル、「tambourine」にフォーカスして、製作工程を細やかに展示したり、過去のアーカイブ作品を「木」に見立て、ハンガーで吊って並べて「森」を作ったり…と、ミナペルホネンにしかできない、ブランドをあらゆる角度から知ることの出来る展示です。

館内は一本道になっており、順を追ってミナペルホネンの世界を体感できるようになっていました。
とても丁寧な構成で、ブランドへの知識があまり無くても充分にミナペルホネンを知ることができ、楽しめるのではないかなと感じました。


館内の順路はこのようになっていました。(引用:「つづく」展図録より)

次項からは、各展示の内容がどのようなものだったかをお話していきたいと思います。

「実」 tambourine

入り口に所狭しと並べられたテキスタイルの壁や、仔細な年表をじっくり見てから進んでいくと、まずは「実」の展示スペースです。
ここではtambourineにフォーカスし、tambourineが出来るまでの工程を見られるようになっていました。

「tambourine」はミナペルホネンを代表するテキスタイルの一つで、小さな刺繍のドットが連なって円を描いている柄が特徴です。

刺繍で作られているので、一つ一つのドットに表情の違いがあるのがチャームポイントで、ミナペルホネンを象徴する、とても“らしい”テキスタイルの一つかなと思います。

tambourineについてはこちらの記事でも解説していますのでぜひご覧ください。

古着屋から見たミナペルホネン、テキスタイルの世界|mina perhonen

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古着屋から見たミナペルホネン、テキスタイルの世界|mina perhonen

展示は、tambourineの円をひとつ作るのに必要な糸の長さ(6.93m)から始まり、一つの輪を刺繍するための時間、これまでに生産した生地の長さ、生地一反に並んでいる輪の数…など、tambourineにまつわる様々な数字を、現物のファブリックや実際に工場で刺繍している場面の映像などを併せて展示。

tambourineという生地をロジカルに紐解く、とても面白い試みだなと感じました。

左から右へ流れるように製作工程が分かるようになっており、流れの最後にはtambourineの生地を作って作られた実際の服も展示されていました。

個人的かつかなり素朴な感想なんですが、しっかりした生地の厚み、仕立ての良さ、丁寧な刺繍で作られた服は、展示品として見てもとても綺麗で、「ミナペルホネンの服は美術館に飾っても全く雰囲気に負けない迫力があるな…」と思いました。


こちらは貴重な手書きのデザインスケッチ。
こういう形でアイデアをテキスタイルデザインに落とし込んでいくのか…と、普段見られないブランドの裏側を見ることができました。


生地になったtambourineは様々なアイテムへと展開されていきます。
こうして見ると本当に多種多様なアイテムになっていて、改めて人気のテキスタイルであることが感じられますね。


色々なカラー、生地などで展開しているtambourine。
なんと現在までで564通りのtambourineが誕生しているようです。

壁に設置されたモニターから、機械でtambourineの生地を作っている音がずっと流れているのが印象的な空間で、tambourineを通してミナペルホネンのものづくりの根本に触れることができるような展示でした。

「森」 洋服の森

次に展示されていたのは、この展覧会の一つの目玉ともいえるのではないでしょうか、ミナペルホネンの過去の作品たちをずらっと展示した、「洋服の森」です。

ミナペルホネンといえば種類の豊富なオリジナルのテキスタイルですよね。
それがワンピース、ブラウス、ジャケット、コート…など様々なアイテムへと形を変えて、ミナペルホネンの服として世の中に出ています。

そんな過去のアーカイブ作品をハンガーで吊るして折り重なる森の木々のように展示したのが、こちらの「洋服の森」です。

右を見ても左を見てもミナペルホネンの服がいっぱい。
という感じで本当に華やかで、素敵な洋服たちをいつまででも見ていられそうな空間でした。

ミナペルホネン好きの方なら、「これが家のクローゼットだったらなぁ…」なんて思ってしまうのではないでしょうか。

古着屋としても、過去にお買取したことのあるワンピースが並んでいたりして、嬉しい気持ちになりました。

この展示については説明不要で、とにかくミナペルホネンというブランドの仕事ぶりの素晴らしさを思い思いに感じられればそれが一番ではないでしょうか。
(実際、すごく見入ってしまってあまり写真を撮ることが出来ませんでした…)

「風」 生活とデザイン

次の展示は、がらっと雰囲気が変わって、薄暗い中にミナペルホネンのファブリックを張った椅子が並ぶ、映写スペースでした。

ここでは、ミナペルホネンの洋服を身につけた人々の「日常」を描くショートフィルムを上映。

「服は人に着られることで生きる。」ということで、現代美術家の藤井光さんが、何通りもの「ミナペルホネンのある日常」を描いています。

丁寧に淡々と料理をする女性が身につけたミナペルホネン、バレエ教室の先生のしゃんとした背筋に寄り添うミナペルホネン、パリの小料理屋のマダムがエプロンの下に身に着けるミナペルホネン…

など、明確なストーリーがあるわけではなく、淡々と色々な人の日常を描いており、そのどれもにミナペルホネンがしっくりと寄り添っていて、服自体が生き生きとしている様子が感じられます。

最後には歌手の二階堂和美さんが、ミナペルホネンのワンピースを身につけて伸びやかに歌うシーンもあり、この展示スペースを離れても二階堂さんの歌声が微かに聴こえてくるのが印象的でした。

「芽」 テキスタイルのためのデザイン

次の展示は、「テキスタイルのためのデザイン」。
その名の通り、オリジナルのテキスタイルを作る元となる、デザイン画が所狭しと並んでいる空間でした。

「実」 tambourineの時の展示にもスケッチがあり、「ここまで見せちゃっていいの?」と思いましたが、その比じゃないくらいに様々なテキスタイルのデザイン画が並んでいます。

服として見たことのあるものもちらほらあって、「こんなふうに1枚の絵から出来ているんだ…!」と改めて感じられる展示になっていました。


デザイン画の合間に、皆川明さんや、ミナペルホネンのテキスタイルデザイナーの田中景子さんの言葉が配置されており、双方のデザインへの向き合い方の一端を垣間見られたような気がします。


上から「sky flower」「anemone」。
ある程度フリースタイルで描くものと、きっちりと方眼紙のマスを使って描かれるものの違いが面白く、出来上がったファブリックを見ると作り方に納得できます。


個人的にとても気に入った「triathlon」の原画。
細かく切られた紙を貼った「貼り絵」で作られています。絵としてのサイズも大きく迫力がありました。

「種」 アイデアと試み

こちらの「種」の展示では、「アイデアと試み」と題して、「芽」の展示で見たデザイン画よりも前の段階、アイデアの種となるラフなスケッチや、インスピレーションの元となるもの、またそれを「実際にどう展開したか」という試みの結果についても展示されていました。


皆川さんのインスピレーションの元になるというマテリアルたち。
有機物、無機物、様々な質感のものが並んでいて興味深いコーナー。

テーマが幅広い印象のある一角ですが、デザインの一つ前の段階であるスケッチや、デザインを描く時に使う画材、様々なアイデアとその試み…そんなものが木の柱に貼り付けられていたり、ガラスケースにまとめられていたり…という形で展示されていました。


スケッチやそれに関連するメモの展示。


絵だけではなく、ミナペルホネンの哲学が感じられるメモ書きも。
ミナのブレなさはブランドとしてのしっかりした思想があってこそのものだと感じます。


今ではすっかりおなじみの「egg bag」も「生地を無駄にしたくない」という発想から生まれた試み。
こうしてパターンを並べたところを見ると、本当に生地が無駄になっていないのがわかります。


上から、生地デザインに使われたスタンプ、画材。デザインによって様々な道具が使われます。


プリントの仕様書のようなものの展示も。ここまで見せてしまって良いのでしょうか…?


皆川さんの思い描く「簡素な宿」を、模型の製作という形で試みたもの。

このコーナーは広くスペースが広く、ミナペルホネンの様々な試みやその過程に触れることができ、ミナペルホネンが服を作るだけではなく、ブランドとして様々なチャレンジをしていることを知ることが出来る展示となっていました。

「根」 挿絵

皆川明さんは、デザイナーとしてだけではなく、新聞に掲載される連載小説の挿絵なども担当しています。

このコーナーでは、そういった仕事も含め、皆川さんが手がけた挿絵の原画が展示されていました。


坂を登っていく少女の絵


「Wonder Girl」という皆川さんの作ったキャラクター。
低空を飛ぶ夢を皆川さんがよく見ることから作られたそうです。


朝日新聞「日曜に想う」の挿絵たち。

飾られた絵はどれも、ミナペルホネンのテキスタイルにもそのまま見られるような繊細で優しい筆致の絵が多く、皆川さんの人柄がよく出た展示なのではないかと思いました。

皆川さん独特のユーモアを感じさせる絵も多く、1枚1枚見ていくだけで笑顔になれる、そんな展示でした。

「土」 洋服と記憶

個人的にこの展覧会の目玉の一つといえるのではないかという展示がこの「土」のコーナーでした。

アクリル板に挟まれたミナペルホネンの服たち。
その一つ一つに実際の愛用者のその服にまつわるエピソードが書かれています。

この服たちは、実際に愛用している方々から服を借りて展示しているそうです。

エピソードはクスリと出来るものから少し泣けるものまであり、ミナペルホネンというブランドが愛用する人の人生の一部になっていることがよくわかります。

映像作品の中で日常の中のミナペルホネンが描かれていましたが、実際に映像の中に登場したように様々な人に愛されているんだろうなぁと感じました。

個人的に少し驚いたのが、展示されている服の中にボロボロなものやくたびれた雰囲気のものが無かったことです。

ミナペルホネンは定価もそれなりにお高いものが多いので、丁寧にお手入れしながら着るユーザーの方が多いのか、しっかりした良い生地で作られているのでくたびれにくいのか、あるいはそのどちらも…ということもあるかもしれませんが、最初に見た時にあまりに綺麗な服が並んでいるので、愛用者さんの持っているものと同じものを新品で用意して飾っているのかと思ったほどでした。

この展示を展覧会の終盤に持ってきて見せることで、ミナペルホネンが本当にユーザーを大切にして、一緒にブランドを作り上げているというのがわかる展示になっています。

これまでのミナペルホネン、そしてこれから作られていく新しいミナペルホネンも、ユーザーと共に作っていきたい。
そんな気概を感じる空間でした。

「空」 25周年

最後は出口の近くにモニターが設置されており、皆川明さんのインタビュー映像が流れていました。

「せめて100年続くブランド」を目指してものづくりをおこなう皆川さん。

ミナペルホネンのこれまでと、この展覧会に込めた想いを語る皆川さんの映像を見ることができ、最後にふさわしい展示となっていました。

見入ってしまってこちらも写真を撮るのを忘れてしまいましたので、ぜひ展覧会を実際にご覧になって、インタビュー映像まで見ていただきたいなと思います。

まとめ

ここまでが、福岡市美術館で実際に拝見したミナペルホネン「つづく」の全貌になります。

とにかく情報量が多く、「ここまで見せて良いの!?」と思うような内容でとても充実した展示でした。

写真や文章ではとてもお伝えしきれないほどの内容、空気感だったので、お近くの方はぜひ実際に足を運んで見ていただければと思います。

著者もミナペルホネンというブランドを改めて好きになることが出来ました。

ミナペルホネンについてはこちらの記事でもご紹介しています。
ぜひご覧ください。

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