noir kei ninomiyaデザイナー、二宮啓ってどんな人?|ノワール ケイ ニノミヤ
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
ブランド名のとおり、「黒」を基調としたブランドでありながら、「黒」の中に息づくような生命力を表現し、さまざまな表情を見せるブランド、noir kei ninomiya(ノワールケイニノミヤ)。
「コムデギャルソン」グループの中でブランドを展開しており、類まれなる存在感を放っています。
そんなブランドを作るデザイナーはどんな人なのか?ということで、今回はデザイナーの二宮啓さんにフォーカスして、ブランドを形作る要素を深掘りしていきます。
今回は、
- noir kei ninomiyaとは?
- デザイナーについて
- noir kei ninomiyaを形作るもの
という形で、デザイナーの人となりを深掘りし、ブランドに対する理解を深めることが出来るお話をしていきます。
ぜひご覧ください。
目次
noir kei ninomiyaとは?
noir kei ninomiyaは、2012年に誕生した日本のファッションブランドです。
コムデギャルソンのパタンナーをしていた二宮啓によって立ち上げられたブランドで、(株)コム・デ・ギャルソンにて展開中。
ブランド名のとおり、「黒」を基調としたコレクションを作り続けており、生花を使った耽美な印象のコレクションや、パンク精神を強く感じるデザインなどが特徴です。
デザイナー、二宮啓とは?
二宮啓さん 引用 tjapan.jp
ここで、二宮さんの経歴について簡単にご紹介します。
1984年、大分県生まれ。
青山学院大学のフランス文学科を卒業したのち、アントワープ王立芸術学院で、ファッションを学びます。
2008年、コムデギャルソンにパタンナーとして入社。
その後、2012年の10月から、二宮さんの名前を冠した「noir kei ninomiya」を立ち上げました。
2018年2月には、MONCLERとのコラボコレクションを発表して話題に。
MONCLERの新ライン、「MONCLER GENIUS」に携わるデザイナーの一人として二宮さんが選出され、デザインを担当しました。
このような、華々しい経歴を持っている二宮さん。
次からは、二宮さんのコムデギャルソンとの出会いやモノづくりに対する思いを紐解いていきます。
noir kei ninomiyaを形作るもの
二宮啓の学生時代
アントワープ王立芸術アカデミー 引用 mcmag.ru
二宮さんの学生時代ですが、初めは特に、洋服に対して強い興味はなかったそうです。
そのため、入った学部は当時興味のあった文学科でした。
しかし、「モノづくりの仕事をしたい」という思いから、独学で洋服製作をするようになり、その後夜間学校で洋服の勉強を始めます。
学校を卒業する頃には、「もっとファッションの勉強を深めたい」気持ちが強くなったため、アントワープ王立芸術アカデミーに進学。
アントワープ王立芸術アカデミーとは、1663年に設立された、写真・彫刻・絵画・ファッションなどを教える学校です。
ヨーロッパでもっとも歴史ある芸術アカデミーの一つと言われています。
二宮さんは、なぜ数多くあるファッションの学校の中から、アントワープ王立芸術アカデミーを選んだのでしょう。
そのきっかけは、「2002年に初めて日本人がアントワープ王立芸術アカデミーを卒業した」という記事だったそうです。
記事を見て学校のことを知り、卒業生のマルタンマルジェラといった、アントワープ出身デザイナーのファッションにも興味があったため入学を決めました。
アントワープ王立芸術アカデミーで学んだことは、「どう表現するか」。
学生の多くは、美術や服飾の学校を卒業してから来ていたため、夜間学校での学習のみだった二宮さんにとっては、過酷な挑戦だったと考えられます。
しかし、そんなレベルの高い人たちと一緒に学べたことは、素晴らしい経験になったそうです。
コムデギャルソンとの出会い
コムデギャルソン青山店 引用 artarchi-japan.art
二宮さんはその後、2年間アントワープ王立芸術アカデミーで学び、中退して帰国しました。
中退した理由の1つとしては、「学生生活が長くなってしまったので、早く社会に出て実践したかった」からだそう。
また、日本で大学を卒業してから留学したので、時間の使い方についても考えていました。
可能性があるなら、早く働きたい気持ちが強かったようです。
そうして帰国し、受けたのがコムデギャルソンの入社試験でした。
二宮さんがコムデギャルソンと出会ったのは、高校生のころ。
テニス部の部活を引退し、学校の帰りにお店に通っていました。
当時のコムデギャルソンの印象は、真っ白な空間に平然と服が並んでいて、洋服のお店ではないような雰囲気だったと言います。
コムデギャルソンでの仕事
コムデギャルソンデザイナー・川久保玲さん 引用 wwdjapan.com
そんな出会いののち、服づくりの勉強を経て、入社試験を受けるに至りました。
二宮さんはのちに、コムデギャルソンの入社試験を受けた理由を話していました。
働きたいと思った一番の理由は、「商品を見たときに伝わる強さと、モノづくりに対する真摯な姿勢」。
コムデギャルソンは「新しさ」を常に追求しているブランドですが、新しければ何でもありというわけではなく、生産工場の現状を把握し、互いにプラスとなるような関係性をつくっているとのこと。
そのうえで、”リミットを外して”モノづくりをしています。
そんなコムデギャルソンの姿に惹かれて入社試験を受けた二宮さんは、見事採用され、その年の9月に入社します。
配属先のブランドは、コムデギャルソン。
それから4年間、パタンナーとして、川久保さん(コムデギャルソンのオーナー兼デザイナー)の元で服づくりを行ってきました。
自ら社会に出たいと希望して入社した二宮さんでしたが、大変な4年間だったそうです。
限られた時間の中で結果を出すこと、前例のないものを求めている川久保さんに対する提案など、想像をはるかに上回る過酷な環境でした。
noir kei ninomiyaのはじまり
本格的に展開を始めた2013AWコレクションより 引用 fashionsnap.com
そんな4年間を経て、二宮さんは自らのブランド「noir kei ninomiya」を立ち上げます。
きっかけは、「何か新しいことをやりましよう。」と、川久保さんに声をかけられたこと。
その後、話し合いの中で「強くて美しい色」と二宮さんが捉える黒をコンセプトにすること、ブランド名にフランス語で黒を意味する「ノワール」を付けることが決まりました。
デビューコレクションは、コムデギャルソン展示会の片隅に置かれる形で披露。
翌シーズンには、国内では「トレーディングミュージアム・コムデギャルソン」、海外では「トレーディングミュージアム・コムデギャルソン」と、「ドーバーストリートマーケット」の世界3店舗のみの販路でスタート。
暗中模索の中で始まったnoir kei ninomiyaでしたが、仕事をしていくうちに、ブランドらしさが確立されていきました。
ブランドの特徴として挙げられるのが、デビューから数シーズン取り入れられてきた、糸を使わない製法。
これは、「服づくりの基本的な方法であるミシンを使わずに作ったらどうか」という考えから始まったシリーズだそうです。
最新の技術に焦点を当てるのではなく、新しい切り口で、従来とは違うモノづくりをする。
そんな、二宮さんの新しい表現の一つとなりました。
※トレーディングミュージアム・コムデギャルソン:トレンドやファッションを超越した洋服・アート・コムデギャルソンのアーカイブなどを展示する、コンセプトショップ。
※ドーバーストリートマーケット:川久保さんが手がける、さまざまなブランドをセレクトするコンセプトショップ。「美しいカオス」というコンセプトのもとに集まったクリエーターたちが、新たな価値を創造していく場所として作られました。
二宮啓と東信
東信さんとのコラボレーションを果たした2018年秋冬コレクションより 引用 fashion-press.net
新しい表現の可能性に挑み続ける、noir kei ninomiya。
2018-19秋冬コレクションのショーでは、モデルの頭や顔と一体化した花のヘッドピースが話題を呼びました。
その制作や飾りつけを担当したのは、二宮さんと長年交流のある、東信さん。
そんな2人の出会いや関係について、ご紹介します。
東さんは、1976年、福岡県生まれ。
2002年から花屋を営み、現在は東京・南青山にて、オートクチュールの花屋「JARDINS des FLEURS」を運営。
東信さん 引用 asahi.com
また、フラワーアーティストとしても、国内外で精力的な活動を展開しています。
二宮さんと東さんが出会ったのは、東さんのお店にて。
以前から東さんの作品が好きだった二宮さんは、アントワープから帰国後、お花を贈る機会に東さんの花屋へ行きました。
それ以来二宮さんは、何度も東さんの花を買い、気づけば2人はいろいろな話をするように。
共通の知り合いの話から、ときにはモノづくりに対する姿勢についての精神論まで。
東さんも、二宮さんの展示会へ足を運ぶようになり、花が合う服だと感じていたそうです。
そんな長年の交流があり、ついにnoir kei ninomiyaのショーで、共作することになりました。
noir kei ninomiyaとして初めての本格的なショーが決定し、二宮さんはすぐに東さんへオファー。
東さんも快諾しました。
「東さんの作るブーケは、切り口や使う植物がどういったものでもすべて美しい」と、称賛する二宮さん。
それに対して、「服のために全てがある、というコムデギャルソンの哲学を受け継いで、服づくりを突き詰めている」と二宮さんをリスペクトする東さん。
互いに尊敬し合う関係だからこそ、話題性のあるショーができたのかもしれませんね。
モノづくりに対する想いと、今後の展望
新しい試みとして光る素材を使用したドレス 2022AWコレクションより 引用 vogue.co.jp
そんな二宮さんの、モノづくりにおけるテーマは「新しいコトへの挑戦」。
以前から、ファッションに対する機運が、日本では低くなっていると感じていた二宮さん。
それでも、「美しさを伝えたい」という価値観は変わらず持ち続けていました。
加えて、「一過性の洋服ではなく、長く大切に着てもらえるものを作りたい」という想いもnoir kei ninomiyaの洋服には込められています。
これは現代の、消費されるファッションへの警鐘とも言えるでしょう。
「前衛的な洋服を世に出すことで、人々に感動を与えたい」という気持ちをモチベーションとして、モノづくりをしている二宮さん。
noir kei ninomiyaについては、クリエイションの精度を上げて、可能性を広げていきたいとのこと。
ファッション全体では、次の世代へ繋いでいく中で、ファッション業界に活気が出るよう、誰かの心に深く響くモノづくりを。
noir kei ninomiyaだけに止まらない、二宮さんの洋服に対する想いがどのような活動に繋がっていくのか、今後の活躍に期待が集まっています。
ここまで読んでくださった方へ
ここまで「二宮啓」というデザイナーにフォーカスし、お話してきました。
デザイナーを通して、noir kei ninomiyaというブランドへの理解が少しでも深まれば幸いです。
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