ACRONYMってどんなブランド?|アクロニウム
引用instagram@erlsn.acr
こんにちは。ブランド古着買取専門店KLDです。
しっかりした機能性を備えたアウトドアブランドでありながら、他のブランドにはないデザイン性で唯一無二の存在感を放つブランド、ACRONYM(アクロニウム)。
今回は、
- ACRONYMとは
- デザイナー
- ブランドの特徴
- 定番アイテム
を解説していきます。
ACRONYMが気になっている!という方はもちろん、ACRONYMの買取についてお話もしていきますので、既にアイテムをお持ちで売却をお考えの方にも、ぜひご覧いただきたい記事となっています。
目次
ACRONYMとは
ACRONYM(アクロニウム)は、ベルリン在住のカナダ人、エロルソン・ヒューと元彼女のミカエラ・ザッヘンバッハーによって1999年に誕生したブランドです。
「複雑なものをコンパクトに」をコンセプトに掲げ、ストリートやアウトドアをルーツに持つ高機能、高性能のファンクションを持ちつつも、モード系などのブランドがひしめくハイファッションカテゴリーでも存在感を放っています。
Presto Air acronym 引用k-skit.com
Lunar Force acronym 引用nike.com
またNikeとのコラボレーションによって誕生した、「Presto Air acronym」や「Lunar Force acronym」などのモデルは、フットウェア業界にもアヴァンギャルドな旋風を巻き起こしました。
エロルソンが手がけたStone Island Shadow2021SSより 引用hypebeast.com
2008年には、イタリアの名門カジュアルブランドStone Islandのセカンドライン「Stone Island Shadow(協業は2021SSで終了)」のデザイナーに就任し、同ブランドの伝統を取り入れた上で、ACRONYMらしさを加えてアップデートしたデザインが人気を博しました。
2022年sacaiコラボ 引用instagram@erlsn.acr
2022年には、sacaiとのコラボも実現しています。
ACRONYMのテクニカルなディテールと、sacaiの大胆なファブリックやデザインが見事に融合したコレクションを発表。
アクロニウムにとっては初のドレスも登場し、ブランドを新たなステージに導いたコラボだといえます。
またACRONYMは少量生産でも知られており、価格帯も決して安くはありません。
「意図的に(マーケティングとして)少量生産をしているわけではない。最高のものを作ろうとした結果、高価格になった」とデザイナーのエロルソンが話すように、ACRONYMはクオリティを追求することを優先し、一つ一つの製品に最高なパフォーマンスを凝縮しています。
そのため、価格が高くなるのは必然的なことなのでしょう。
デザイナー
エロルソン・ヒュー 引用gq.com
デザイナーは、1971年生まれ、カナダ・エドモントン出身のエロルソン・ヒュー(Errolson Hugh)。
中国系ジャマイカ人の両親のもとに誕生したエロルソンは、兄と共に大草原が広がるのどかな町で育ちました。
父親が建築家、母親がインテリアデザイナーだったため、幼少期の多くの時間は両親のスタジオで過ごしていたそう。
建築の本や製図機器でいつも遊んでいたエロルソンは、自然に“機能的なデザイン”に興味を持つようになりました。
10歳になったエロルソンは、空手教室に通うようになります。
空手着は彼が初めて着た機能的な服で、「別の服ではできないことができる」というような、初めてのアパレル体験でもあったそうです。
また空手との出会いは、エロルソンが“ファッション”に興味を持つきっかけでもありました。
1985年、エロルソンはよりファッションへの興味を加速させる、サブカルチャーと出会いを果たします。
1985年に発売されていた『The Face』abebooks.co.uk
当時15歳頃だったエロルソンは、ギターの先生から『The Face(音楽をメインにファッションや映画など様々なカルチャーを特集している雑誌)』をもらいました。
それまでサブカルチャーという存在など知らなかったうえ、『MTV(世界各国で放送されている人気音楽チャンネル)』すら知らない、そんな環境で育ってきた彼にとって、『The Face』に載っている音楽や映画、ファッションといったサブカルチャーは新鮮でたまらなかったことでしょう。
そして、「世界ではクールなことが起こっているが、自分のいる場所ではなかった」と思ったエロルソン。
要するに、サブカルチャー(The Face)との出会いは、彼がファッションへの目覚めを確信した瞬間でもあったのです。
そんなエロルソンは、地元エドモントンの高校に入学。
高校時代は、父親の製図台を使って作った「シャネルのコピーTシャツ」を女の子に売り、初めて商品化の経験をしました。
高校卒業後は、トロントにあるライアソン大学(現トロントメトロポリタン大学)に入学。
「ファッション界はもっと多くの女の子がいると思った」という理由でファッションを専攻し、そこで後にACRONYM共同設立者となり、ガールフレンドでもあったミカエラ・ザッヘンバッハー(Michaela Sachenbacher)と出会います。
しかし大学在学中は、「自分はトロントという街は合わない」と思ったようで、卒業後にミカエラが故郷ドイツ・ミュンヘンに戻ることをきっかけにエロルソンも彼女についていくことに。
ミュンヘンで生活することになった90年代当初、その当時は経済不況の真っ只中だったため、なかなか仕事が見つからなかったそうです。
そのうえミカエラは日本語を勉強するため、1年間京都に引っ越すことに。
彼女の留学中、エロルソンは何とかコンサルティングの仕事を見つけました。
最初の仕事は、ドイツのストリートブランド「Subwear(現在ブランド休止)」のデザインを担当。
この仕事は全くお金にならなかったそうですが、“テクニカルウェア”という世界への入口となる大きな経験を得ました。
そしてミカエラが日本から帰国後、1994年に2人でAcronym Studioを設立。
当時はミュンヘンを拠点にし、主にスノーボードやサイクリングなどのブランドのデザインを請け負っていました。
エロルソンがデザインした2002年発売の『Burton Analog Kevlar hidden pocket snowboard jacket』引用grailed.com
徐々にクライアントは増え、中にはスノーボードブランドの代名詞であるBurton(バートン)とも契約し、約14年にも及ぶパートナーシップを築きました。
そして多くのコンサルティングの仕事をこなし、テクニカルウェアに精通してきた頃、エロルソンとミカエラは、その技術的なパフォーマンスを日常着に応用したいと思うようになります。
エロルソンは、アウトドアやスポーツのウェアに使用される素材や技術を用いて、日常で着る服を作り、様々なメーカーに提案しました。
しかし、どのメーカーも「高すぎる」「これを着る人が想像できない」という理由で提案を却下。
それならば、メーカーで実現できないんだったら自分たちで作ろうと決意し、エロルソンとミカエラは「ACRONYM dynamics」を1999年に設立。
それと同時に、ミュンヘンからベルリンに拠点を移します。
そして会社設立から3年後の2002年、ACRONYMは初のコレクションをリリース。
このファーストコレクションは反響が大きく、ACRONYMの名前を一気に広めました。
それからコンスタントに作品を発表し、今や「テックウェアのゴッドファーザー」と呼ばれるまでのカリスマデザイナーになりました。
ブランドの特徴
圧倒的なクオリティと、異様な才能を放つデザイナーの存在は、ACRONYMを語るうえで欠かせない要素です。
ここからは、そんなACRONYMの重要な要素を交えながら、ブランドの特徴をお話していきます。
革新的で近未来的なデザイン
ACRONYMのデザインは、ファッションという枠を超えた“革新性”と、他に類を見ない“近未来的な雰囲気”が特徴であり、大きな魅力でもあります。
近年、テクニカルなデザインを展開するブランドは増えていますが、ACRONYMは設立当初から独自の世界観を貫いてきました。
例えば、大きな反響を呼んだ、2002年に発表した伝説のファーストコレクション「KIT-1」。
大きな折り畳み式のパッケージに、「ジャケット・バッグ・サウンドトラック・ソフトウェア・コンセプトアートのカタログ」といった内容が詰まっています。
J1Aジャケット 引用hypebeast.com
中でもKIT-1に入っていた「J1A」というモデルのジャケットは、定期的に改良され、現在も「J1シリーズ」として様々なバージョンに派生している名作です。
また「J1A」は、現在では「オペレーションジャケット」とも呼ばれており、特殊機能がふんだんに搭載されているのが特徴です。
中でも「グラビティポケット」という特殊機能は、非常に画期的な機能で、SF映画の衣装にもあるような近未来感があります。
左右の袖のジップを開けると、小物を入れるスペースがあり、スマホなどを入れることが可能。
そしてジップを閉めて腕を上げて下すと、袖口からスマホが出てくる仕組みになっているのです。
また「ジャケットスリング」という特殊機能は、内側に着脱式のストラップが取り付けられており、ジャケットを着用しない時にショルダーバッグのように背負えるようになっています。
この機能は革新的でありながらも、外出中に上着を脱いだ時に手で持っておく手間を省けるという、実用性も兼ね備えているのです。
他にもいくつかの特殊機能が搭載されていますが、総じて、このようなディテールは日常生活で役立つものばかり。
ACRONYMの革新的かつ近未来的なデザインは、見かけだけでなく、本質的なデザインでもあるのです。
製品のクオリティを追求する姿勢
ACRONYMの特徴であり、多くのファンが支持している要素であるのが、「製品のクオリティを追求する姿勢」です。
エロルソンは、「マーケティングに予算を割くくらいならその分の資金を製品開発に使い、もっとクオリティを追求したい」という考えを持っています。
そのためACRONYMでは、1つのアイテムに対して、デザインの概念から細部の仕上げまで、徹底的に検討して開発を行っています。
一つ一つの製品に高品質と高性能を追求するあまり、完成まで3年を費やすこともあるそう。
そのため、1シーズンで発表できる作品は最大でも15点を超えることは滅多にないそうです。
また納得いくものに仕上げることができなかった場合、1シーズンのコレクションを見送り、年に1回、新作をリリースすることにしています。
さらに、生地へのこだわりも強いACRONYM。
「ACRONYMといえばゴアテックス」というイメージが強いかもしれませんが、ゴアテックスはあくまでベース的なもので、他にも様々なテクニカル素材を使用しています。
プリマロフトブラックライズ(ALBANY社が開発した高級羽毛グースダウンに代わる人工羽毛)引用hues.co.jp
3XDRY(スイスのschoeller社が開発したソフトシェル)引用hues.co.jp
例えば、厳しい環境下でも保温性と機能維持力を向上させる「プリマロフトブラックライズ(化繊中綿)」や、通気性・撥水性・耐久性・ストレッチ性・速乾性に優れている「3XDRY」など。
エロルソンは、ゴアテックスのアドバイザーも務めているため、もちろんゴアテックス社で開発されている生地も多数使用しますが、各製品の実用性をきちんと緻密に検討をして生地を選択しています。
一般的なアパレルブランドであれば、宣伝や広告にお金をかけたり、コレクションを期日までに仕上げるために時には妥協をしたり、生地のコストカットのためにどんなアイテムでも同じ生地にしたりなど…売上を優先してしまうことがほとんどです。
しかし、ACRONYMでは“製品そのもの”に重点を置いて製品開発を行い、クオリティを追求する姿勢を絶やしません。
これは、最もACRONYMらしい特徴でもあるといえます。
定番アイテム
ここからは、ACRONYMの定番アイテムを4つ選んでご紹介します。
どれも高性能なスペックはもちろんのこと、恰好良すぎる見た目にも注目してみてください。
P25-DSパンツ
ACRONYMのアイコン的パンツであった「タイパンツ」に変わる、NEWパンツとして位置づけられているワイドなトラウザーパンツ。
「旋風脚を蹴れるパンツ」というユニークなコンセプトで作られ、デザイナーのエロルソンも愛用しているアイテムです。
極寒のカナダで空手に打ち込んでいた幼少期のエロルソンは、なかなか空手キックを蹴れるパンツを見つけることができず、デパートの試着室でよく母を困らせたそう。
そんな幼少期の背景もあり、このパンツには、可動域や人体力学を追求したパターンブロックなど、並々ならぬこだわりを詰め込んでいます。
機能性にこだわり抜かれたディテールは、ブランドの美学が発露しているかのようであり、それでいてモード感に溢れています。
P31A-DSパンツ
腰から裾にかけてのテーパードライン、大きく余裕が取られた股上と存在感のある大きなカーゴポケットが印象的なパンツです。
素材はSCHOELLER社の3XDRYを採用しており、ストレッチ性、撥水性、防風性も確かなものとなっています。
ゴアテックスなどの素材を使った高機能パンツは多く存在していますが、そういった様々な悪天候にも対応できるような性能と、“洒落感”を併せ持ったパンツはなかなか見かけないので、稀有なパンツであることは間違いありません。
左右で絞るドローベルトも斬新で、どことなく空手っぽさもあり、心をくすぐられるユーザーも多いのでは。
サイクリングやアウトドアをはじめ、サバゲーなどのシーンでも活躍してくれそうです。
J1B-GTジャケット
ブランド設立当時から現在までアップデートを繰り返し発表され続け、定番ジャケットとなっている、OPジャケット(オペレーションジャケット)。
デザインベースになっているのは「J1A」モデルと「J1B」モデル。
それに年々アレンジが加えられています。
中でも2020年発表の3レイヤーゴアテックスジャケット「J1B-GT」は最新の3構造ゴアテックスを搭載し、雨風を遮断しつつ顔の動きに対応した視界を確保したストームフードや、消防服からアイデアを得た引き上げることで着脱が可能になるエスケープジップなど、プロフェッショナルなファンクションが目白押しです。
「究極のガーメンツ」、そんな代名詞はまさにACRONYMのためにあるのではないかと錯覚するほどのデザインで、ぜひ一度手にとって感じてみたいジャケットといわれています。
J61-GTパーカー
様々なシーンを想定して作られた3レイヤーゴアテックス採用の、高機能・軽量パーカーです。
最大の特徴は、着脱後にベルトで斜めがけのまま持ち運ぶことができるように設計された“ジャケットスリング”。
フロントジップはフード部分まで連結しており、フルメタル仕様なのも目を惹きます。
また、ACRONYMの同規格のシェルとの連結を可能にしたAuxZip(ドレッキング可能なジップ)も搭載されているうえ、もちろんパッカブル仕様。
都市生活、旅先、アウトドアと様々なシーンや環境にも対応可能な、究極のトラベルパーカーではないでしょうか。
買取、中古相場について
ここまで、ACRONYMというブランドの魅力についてお話してきました。
ここでは、中古相場について少しだけお話していきます。
上述のように、ACRONYMは唯一無二の存在感で中古市場でも非常に注目を集めるブランドです。
何しろ定価が安いとはいいがたく、安いジャケットでも¥100,000以上、高いラインのジャケットを日本で買おうと思えば¥300,000以上することもあります。
そのため、「新品では手が届かないけど中古でなら欲しい」と思う2次流通の購買を狙うユーザーは多く存在します。
状態が悪くなければさほど中古での大きな値崩れもしない印象のため、中古市場で取引する場合にも状態に気を付けてさえいれば、高価買取が可能な非常に高く評価されているブランドといえるでしょう。
もちろんKLDでも強気のお見積りが可能なブランドです。
「売ろうかな…?」と少しでもお考えのお品物がございましたらぜひお気軽にご相談ください。
ものを送る前に金額がわかる、LINE事前査定もおすすめです。
ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
高い機能性と卓越したデザインセンスで高い評価を得ているACRONYM。
KLDでもACRONYMのお買取を強化しています。
テック系ブランド、アウトドアブランドなどの査定を得意とするスタッフの在籍により、高い精度での強気のお値付けが可能です。
宅配買取というと、
「時間かかるんじゃないの?」「面倒臭そう…」「配送料の分、買取金額を安くされそう…」
という不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実はそんなことも無いんです。
KLDでは、取り扱いブランドをある程度絞ることにより、高い水準のお買取金額を維持。
もちろん送料、キャンセル料なども無料です!
LINE査定も出来ますので、もし気になるアイテムがございましたらお気軽にお声かけ下さい!
\ご登録はこちらからどうぞ/
ありがとうございました!
KLDの販売ページはこちら
こちらのページでKLDの商品を販売しています。
関連記事
こちらの記事もぜひご覧ください!