アウトドアウェアのメンテナンス方法【お家で手軽にお手入れ】
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
アウトドアウェアといえば登山や野外でのアクティビティなどに最適なファッションですが、それだけではなく、抜群の性能で皆さんの生活に溶け込んでいます。
スーツのアウターに使ったり、ちょっとした散歩でも気軽に着れたりと、愛用している方も多いのではないでしょうか。
高い機能性で、雨風を防いだり、軽さと暖かさを両立したり…と、無くてはならないものになっていますね。
できるだけ長くこの機能を保って使いたいと思っている方も多いと思います。
そこで気になるのが機能の低下やメンテナンス方法ではないでしょうか。
実は、アウトドアウェア特有の保温性や防水・撥水性は定期的なメンテナンスをしないと効果が落ちてしまいます。
そこで今回の記事では、お家でできる簡単なメンテナンス方法をお伝えします。
目次
そもそもアウトドアウェアの基本性能とは【防水・撥水・透湿性】
メンテナンスの方法をご紹介する前に、どんなアウトドアウェアでにも共通する基本的な性能を理解する必要があります。
この機能を正しく理解することで、適切なメンテナンスができるようになるからです。
現在のアウトドアウェアは目的によって防水性や撥水性、透湿性、通気性、ストレッチ性、保温性など多くの機能が開発されています。
全部を理解するのは大変なので、まずは一番基本的な機能である防水・撥水・透湿性の3つをおさえていきましょう。
けれども専門的な知識を覚えたり、構造を理解する必要は全くありません。
難しい部分ははぶいて、エッセンスのみをお伝えしていきます。
防水性
生活110より出典
防水性とは生地の隙間を埋めて、水の浸入を防ぐ機能です。
ある程度の水圧に耐えられる特殊な生地の裏にラミネートやコーティング加工し、縫い目には止水処理をします。
図で言うと灰色の部分ですね。
生地の隙間を埋めているため水の浸入を防ぎますが、通気性が無いため蒸れを感じる場合があります。
撥水性
生活110より出典
撥水性とは生地表面に付着した水滴を弾きやすくした機能です。
防水機能のように生地の隙間を埋めたものでは無いので、水圧には耐えられません。
霧雨などの細かい水滴や、長い時間雨に当っていると水が浸入してきてしまいます。
撥水性は生地表面の目には見えない突起によって可能になります。
しかし泥などの汚れによって突起が倒れてしまうと撥水効果が損なわれてしまいます。
この突起は熱で元に戻るので汚れをとった後に熱を与えるのがポイントです。
透湿性
LEONより出典
透湿性とは身体から発する水蒸気をウェアの外に排出し、蒸れを軽減させる機能です。
雨粒よりも小さい穴、水蒸気よりは大きい穴を作ることで雨と蒸れの両方を防ぐことができるのです。
防水ウェアの蒸れを軽減するため、特殊樹脂のラミネートやコーティングに水蒸気が排出できるよう加工されています。
【素材別】具体的なメンテナンス方法 | ダウン・フリース・レインウェア
基本的な機能を説明したところで、ここからは素材別のメンテナンス方法をお伝えします。
今回ご紹介するのはダウン・フリース・レインウェアの3種類です。
それぞれのメンテナンスにいく前に簡単にこの3つを説明していきます。
ダウン
がちょうやあひるなど、水鳥の羽毛を使用した防寒用のアウターです。羽毛が空気を溜め込み断熱保温材となるので、軽くて温かいのが特徴です。
フリース
ポリエステルを使った起毛素材のことを言います。肌触りが良くて軽いのが特徴です。
レインウェア
寒いときや悪天候時に着用する衣類を指します。縫い目にもしっかりと防水機能が施されています。ゴアテックスなどが有名ですね。
これらのアイテムに共通しているのが、定期的な洗濯が必要ということです。
汚れが付着した状態が長引くと機能が低下してしまいます。
最初に目立った汚れは手洗いで落とし、その後で埃や汗などの目に見えない汚れは洗濯で落としていきます。
そしてメンテナンスの際は、ジップやベルクロは閉じた状態で洗って下さい。
※ここでは基本的なケアの方法をご案内させて頂きますが、洗濯タグの内容を優先させて下さい。
※自宅でのケアがご不安な場合は、お近くのクリーニング業者様へご相談下さい。
それではダウン・フリース・レインウェアについてご紹介していきますね。
ダウン
patagoniaより挿入
- 手洗い
タオルなどに水で薄めた中性洗剤をつけ、軽く拭き取るように汚れを落とします。
洗剤が残らない様、固く絞った濡れタオルでしっかり拭き取りましょう。
- 洗濯
中性洗剤もしくは弱アルカリ性の洗剤と冷水で洗濯してください。ロフト(個々のダウンが支えあうことで全体が立っている状態)を復元するためにきれいなテニスボールを2~3個一緒に乾燥機に入れ、低温または冷温で乾燥させます。ダウン製品には漂白剤、アイロン、柔軟剤は使用しないでください。
乾燥機で乾ききっていない場合や乾燥機を使用できない場合は、直射日光の当たらない風通しのよい場所での平干しがおすすめです。
フリース
patagoniaより出典
- 手洗い
たらいや浴槽にぬるま湯を張り、中性洗剤を入れ、その中で押し洗いをして下さい。
- 洗濯
ネットに入れ、中性洗剤を使用し弱水流で洗います。
すすぎはしっかり行い、脱水してください。
最後は直射日光の当たらない風通しのよい場所で乾燥させて下さい。
※乾燥機の使用は、洗濯タグを確認して下さい。
フリースの中でも、細かい生地のものはペットの毛並みブラシで整う場合もあります。
向き不向きもありますが簡単な日々のケアになるのでぜひ一度ご自身と相性の良いブラシを探してみてください。
レインウェア
patagoniaより出典
- 手洗い
たらいや浴槽にぬるま湯を張り中性洗剤を入れ押し洗いをします。
汚れがひどい場所は、柔らかい布やスポンジなどで生地が傷まないよう優しくこするのがおすすめです。
- 洗濯
ネットに入れ、中性洗剤を使用し弱水流で洗います。すすぎはしっかり行い、脱水にはかけないで下さい。
- 熱処理
アイロンを低温(80~120℃)に設定し、必ず当て布をして生地を傷めない様注意しながら行って下さい。
熱を当てることで、撥水性が復活します。
※柔軟剤成分が含まれている洗剤の使用は避けて下さい。撥水力低下の原因となります。
※漂白剤、蛍光増白剤が含まれているものは使用しないで下さい。
※洗剤が残っているとウェアの機能の低下に繋がりますので、すすぎはしっかりと行って下さい。
メンテナンスのタイミング・頻度
それぞれのメンテナンス方法をご紹介したところで、次はタイミングをお伝えします。
使用頻度よって異なってきますが、目安に覚えておくと便利ですよ。
登山やキャンプなどフィールドに出た場合は、着用後にしまう前に洗濯をすることをお勧めします。
また日常使いの場合は、着用ごとにとは言いませんが定期的に洗濯をしましょう。目安は一週間に一回くらいがおすすめです。
洗濯をする際は、どのウェアでも共通してジップやベルクロは閉じておきましょう。
洗濯と乾燥でも効果が撥水や防水の効果が戻らなくなったら専用のスプレーで機能を復活させることもできますよ。
まとめ
ここまでアウトドアの基本性能やお手軽なメンテナンス方法、頻度について説明してきました。
いかにタフなアウトドアウェアとはいえ、メンテナンスが非常に重要だということがわかったかと思います。
つまり気温や天候などから守ってくれる機能をいかに持続させるかが大切です。
家で過ごす機会が増えている今、少し丁寧に洋服のメンテナンスを行ってみてはいかがでしょう。
実は丁寧に使われたアイテムというのは古着の買取においても非常に重要なポイントになります。
この記事がお手持ちのアイテムを少しでも長く使うきっかけになれば嬉しく思います。
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