ARC'TERYX VEILANCEとは?|アークテリクス ヴェイランス
引用instagram@veilance
こんにちは。ブランド古着買取専門店KLDです。
カナダ発の最高峰アウトドアブランドである アークテリクスのアーバンライン、ARC’TERYX VEILANCE(アークテリクスヴェイランス)。
高性能且つ、ミニマルで洗練されたデザインが魅力で、アウトドア好き以外の方からも熱い注目を浴びているブランドです。
今回は、
- ARC’TERYX VEILANCEとは
- デザイナー
- ブランドの特徴
- メインラインとの違い
- 定番モデル
- 中古相場と買取について
を解説していきます。
アークテリクスヴェイランスを知らなかった方や、詳しく知りたい方に、ぜひ読んでいただきたい記事です。
目次
ARC’TERYX VEILANCEとは?
アークテリクスヴェイランス(以下、ヴェイランス)は、カナダのアウトドアブランドARC’TERYXが2009年よりスタートさせた、都市生活に最適化させたアーバンラインです。
余計なディテールを排除したうえで構築された機能性、縫製糸の色指定までにこだわったソリッドトーンでのカラー展開、そしてアークテリクスがアウトドアで培ったノウハウを落とし込んだ、日常生活の様々なシーンに適応する多様性が特徴です。
製品開発面では、「今までにないものを作る」という本家アークテリクスの遺伝子を受け継ぎ、革新的なものづくりに対してストイックな姿勢を貫いています。
また、近年多くのアウトドアメーカーがデザインや製品開発を外注委託している情勢の中で、カナダ本社の自社工場でデザイナーが開発に携わり、それぞれの実生活で実際に着用することで新たな発見を探し続けている点も興味深い要素です。
まさにアークテリクスのミニマルデザインの真骨頂、と言っても過言ではないブランドです。
デザイナー
ヴェイランスのデザイナーは、現在、カナダ・バンクーバーを拠点にしている、島根県出身のTakanori Kasuga氏。(以下Taka氏)
デザインチームの指揮を執る、デザインディレクターを務めています。
Taka氏は神道の家柄の長男に生まれ、幼少期は海と山に囲まれた田舎町で育ちました。
子供時代は長男という立場上、父親の跡を継ぐことが期待されていたそうですが、家の伝統を引き継ぎたくないと考えていたそうです。
将来について考えるようになったTaka氏は、「デザイン」という分野に自由を見出し、興味を深め、ファッションデザイナーを目指すように。
そしてデザインへの熱い想いを家族に認めてもらい、文化服装学院へ入学を決めます。
独創的なデザインで有名なjunya watanabe 引用junyawatanabe
文化服装学院ではパターンメーキングと衣服の製作を学び、卒業後はジュンヤワタナベに入社。
当時のジュンヤワタナベは、ノースフェイスやリーバイスなどのブランドとコラボレーションを始めた時期でした。
今ではブランドのコラボは普通になっていますが、その当時はコラボレーションという概念が珍しかったため、コラボをすること自体が非常に新鮮で、ブランドの勢いを感じさせることでもあったそう。
そのコラボレーションの仕事を通じて、Taka氏はアメリカの機能的な服や、ジーンズ、Tシャツなどのトラディショナルなアイテムに触れるようになります。
そしていつしか、“アメリカで革新的な物づくりに携わりたい”と思うようになりました。
Taka氏は、3年間ジュンヤワタナベに務めた後、アメリカに渡りフリーランスのデザインコンサルタントとして5年間働きます。
バッグやシューズをメインとする皮革製品ブランドのCOLE HAAN 引用colehaanjapan
その後はコールハーンにてデザインの仕事に就き、退職後の2015年にアークテリクスに入社し、ヴェイランスのデザインディレクターとして飛躍していきます。
ブランドの特徴
ここでは、ヴェイランスの特徴をお話します。
アウトドアとタウンユースを兼ね備えたデザイン
ヴェイランスの特徴であり人気の理由でもあるのが、「都市生活に馴染むデザインでありながら、アウトドアでも充分に着用できるデザイン」なこと。
「アークテリクスが山で体をドライに保つためのものなら、ヴェイランスは街でのハイキング後のランチに着用できる」とTaka氏が話すように、ヴェイランスのアイテムは日常にアウトドアを取り入れても何の違和感のないデザインなのです。
もちろん、アークテリクスもタウンユースで使えるアイテムは多くあります。
しかし、ヴェイランスの方がよりタウン向けなデザインで、見た目もよりミニマルでシンプル。
ヴェイランスの服はスッと日常生活に溶け込んでくれる 引用instagram@veilance
また機能的な服によくある、ハイテク素材を使用したり、テクニカル要素を前面にアピールした先進的なデザインにしたりすることはなく、ヴェイランスは人々の生活に「馴染むデザイン」を大切にしています。
耐久性や伸縮性、防水性のある服はどうしても、アウトドア感の強い見た目になることが多いですが、ヴェイランスの服はシルエットやカラーリング、生地感が美しいため、他のファッションアイテムと調和しやすいのです。
アウトドア用とタウン用のアイテムを分けて購入しなくても、ヴェイランスのアイテムを持っていれば、様々な範囲での日常生活を豊かにできるでしょう。
アウトドアから得た新たな発見を製品開発に繋げる革新性
Taka氏とデザインチームのスタッフたちは、それぞれアウトドア活動に参加しています。
しかしアウトドアブランドであれば、アクティブな活動が好きなスタッフが多いことなんてよくある話です。
ただ、ヴェイランスの興味深い点は、実際に自社のアイテムを身に付けて活動していること。
登山、トレイルランナー、ハイカー、スキーヤーなど、スタッフたちは専門のアウトドアを楽しみながら、ヴェイランスのアイテムの実用性を感じたり、改善点を見つけたりすることをしています。
そして活動してみないと分からない問題点を、デザインチーム内で共有し、製品開発に役立てるのです。
「私にとって、デザインとは複雑な問題解決のようなものです。異なるデザイン要素間の点を結ぶのが楽しいです。」と、過去のインタビューで話していたTaka氏。
複雑な問題とは、まさに“リアルなアクティビティスペースでは何が起こっているか”ということです。
「山に行くとこういうことが起こるだろうから、こういうデザインにしよう」という想像上のデザインでは、本質的な実用性と機能性を実現できないのでしょう。
またTaka氏は、「デザイナーは、ある意味、メーカーでもあります。」とも語っています。
つまりヴェイランスでは、“ファッション”としてではなく、“工業デザイン”としての視点を重視しているということです。
トレンドを優先するより、日常生活上の問題を解決することに、いかにフォーカスしているかが分かります。
アウトドアで得た多くの情報も利用して、細かな問題点を解決に導いている 引用instagram@veilance
多くのファッションブランドには見られない、ある種、実験的な方法で製品開発を行っているヴェイランスですが、その方法こそが、本当に価値のある製品を生み出しているのでしょう。
サスティナブルを意識したものづくり
さらにヴェイランスの特徴の一つとして挙げられるのが、サスティナブルを意識した製品をつくっていること。
近年では、「サスティナブル」「SDGs」「エシカル」などが一種のトレンドのようになっているため、「自社ではこんなサスティナビリティな取り組みをしています」と過剰にサスティナブルをアピールする上辺的なものが多いのが現状です。
しかしヴェイランスでは、そのようなトレンドにのった指針ではなく、きちんと数値化されたデータから、環境に対するダメージを削減する方法を行っているのです。
具体的には、耐久撥水性加工をカーボンフリー(温室効果ガスの排出量を完全にゼロにすること)なものにしたり、水を使わない染色技法を選択したり、リサイクル素材を使用したり…本質的に環境に配慮した取り組みを行っています。
またヴェイランスでは、素材やデザインのパフォーマンスを追求し続けることは基盤にありながら、そのうえで、“どうやってサスティナブルにするのか”を考えています。
そして、パフォーマンスを向上させることは、一つのアイテムを長く愛用してもらうことにも繋がります。
それこそが本当のサスティナブル(持続可能)なことだと、ヴェイランスは知っているのでしょう。
メインラインとの違い
ここまで、ヴェイランスについてお話してきました。
ここでは、メインラインの「アークテリクス」と、アーバンラインの「アークテリクスヴェイランス」の違いについてお話していきます。
機能性の違い
まず、アークテリクスとヴェイランスの大きな違いは「使用シーンに適した機能性」です。
両ブランドとも、アウトドアで使用することは根源にあります。
しかしメインラインのアークテリクスは、アイテムによって様々なアクティビティに特化したデザインを施しているのです。
例えば、スノースポーツに適しているパンツ。
素材には、土砂降りの雨の中を走っても蒸れずに快適と言われている、非常に透湿性に優れた「N80p-X 3L ゴアテックス」を採用し、雪や風をシャットアウト。
裏地にはフランネル素材を使用し、適度な断熱性をもたらしてくれます。
太もも部分には、熱を放出してくれるファスナー付きベルトを搭載。
裾には100D Cordura® PowderCuffs™をブーツの上にフィットさせ、雪を遮断します。
このようにアークテリクスは、一つのアクティビティにおいて、非常に細かな機能的ディテールを施しているのです。
要するにアークテリクスのアイテムには、あらゆる領域で使える多様性は求めていない、ということ。
一方、アーバンラインのヴェイランス。
もちろんアークテリクスのノウハウを落とし込んでいるため、耐久性や防水性、軽さなど、アウトドアシーンでも使用できる機能は充分に組み込まれています。
ヴェイランスでは柔らかめのマットな質感の生地を多く採用している 引用instagram@veilance
しかし、着用時にこすれてシャカシャカと音がしたり、肌触りが固かったりする素材は、都市生活では不必要なため使用していません。
例え高性能な素材であっても、“都市生活でも着れるかどうか”、が判断基準になってきます。
偏った例ですが、「朝に山を散歩した後、自転車で会社に出勤し、退勤後に同僚と食事にでかける」、この1日の行動に対応する多様性が、ヴェイランスのアイテムにはあるのです。
見た目の違い
さらに、見た目にも違いが現れます。
アークテリクスは、ヴェイランスと比較するとアウトドアに特化しているため、素材感や機能の多さ、色使いなどから一目でアウトドアウェアだと分かるでしょう。
一方ヴェイランスは、余計なものをなるべく排除したミニマルな見た目が印象的です。
基本は一つのアイテムをワントーンでまとめているため、ボタンやジッパーなどの付属品、糸に至るまで色指定をしています。
また、アークテリクスのシンボルである始祖鳥のマークも無くし、徹底的にクリーンな印象に仕上げています。
定番モデル
ここからは、ヴェイランスの定番モデルを紹介します。
Monitor Coat
通称「モニターコート」。
ヴェイランスの数あるアイテムの中で名作といわれており、非常に高い人気を誇るモデルです。
素材には、耐久性と耐候性を高める40デニールのゴアテックスを採用。
もちろん防水性と防風性も抜群です。
デザインは、ヴェイランスが得意とする無駄なものを削ぎ落したミニマルな印象。
しかし一切遊び心を廃しているというわけではなく、フィッシュテール仕様のバックスタイルなど、ミリタリー的な要素も落とし込まれています。
シンプルなのでビジネスシーンでも使え、尚且つモード寄りの着こなしにも合いそうな雰囲気も兼ね備えています。
ヴェイランスの世界観を堪能できる、最初の一着にもおすすめのアイテムです。
Field Jacket
フィールドジャケットの代名詞である「M-65ジャケット」を彷彿とさせるジャケット。
「M-65ジャケット」と言えば、映画タクシードライバーの中でロバート・デ・ニーロが着用しており、ミリタリジャケットの系譜はM-65にして頂点を極めたと言っても過言ではないほど、今尚アップデートされ続けているジャケットです。
そんな名作ジャケットを、ヴェイランスが再構築したのがField Jacket(フィールドジャケット)。
ファーストシーズンからリリースしており、毎シーズンアップデートしている定番モデルです。
フードを格納できる印象的な襟や、フロント4箇所につけられたフラップポケットなど、M-65ジャケットのデザインは健在。
またミニマルデザインを掲げているヴェイランスらしく、アームホールの大きさや、身幅のシルエットはシャープでスッキリさせています。
ミリタリーやアウトドアアイテム独特の野暮ったさを微塵も感じさせないのは、さすがヴェイランスと言ったところでしょうか。
Isogon MX Jacket
雨が気になる時や、風が強い日など、変わりやすい天候の時にさらっと取り入れやすいのが「Isogon MX Jacket(アイソゴン MX ジャケット)」。
アウトドアでは定番のマウンテンパーカーを、ヴェイランスらしい都会的なデザインに落とし込んでいます。
素材は丈夫なうえに、通気性、ストレッチ性、透湿性が優れている二重織りのソフトシェルを採用。
やや細身のシルエットですが、袖や脇にストレッチパネルがあるため、動きやすさも優れています。
スタイリッシュな見た目とは裏腹に、高性能なパフォーマンスを秘めているモデルです。
Mionn Insulated Overshirt
「Mionn Insulated Overshirt(マイオン インサレーテッド オーバーシャツ)」は、インナーにもアウターにも使える着回し力の高いシャツです。
素材には、人工断熱性能と速乾性、耐久性を備えた「Coreloft(コアロフト)」を施しており、軽さと暖かさを叶えてくれます。
表地の素材には、伸縮性があり風に強い、ナイロン素材のテラテックスを採用。
そのため、日常で頻繁に着用してもシワになりにくく、小雨程度だとすぐに乾いてくれます。
また、Mionn Insulated Overshirtの魅力は何といっても、その格好良い見た目。
後ろの着丈がやや長いためサイドのカッティングがポイントになっていたり、フロントのポケットは隠しジッパーでとことんミニマルさを追求していたり…計算し尽くされたディテールも魅力の一つです。
着る人を端正に仕上げてくれる、そんなモデルだといえます。
Nomin Pack
「Nomin Pack(ノミンパック)」は、取り扱いのセレクトショップで何度も再入荷するほど、超人気のモデルです。
Nomin Pack最大の魅力は、ミニマルな見た目からは想像できないほどの、収納力の高さです。
背面の収納部にはノートPCを収納できるスペースがあり、さらに板状の仕切りが2枚あるため、タブレット端末や書類などを分けて収納することができます。
加えて、PCスペースと同じジッパーの上部にはクイックアクセスできるコンパートメントまで配置。
メイン納部は、ガバッと開く広い収納スペースを確保。
また上部に固定された小さな収納部があるのも、地味に嬉しいポイントです。
Nomin Packの表面には、防水性のある素材を採用し、縫い目裏には止水テープも貼られています。
機能性、実用性、見た目、すべてにおいてハイスペックな、普段使いに最適なバックパックです。
買取、中古相場について
ここまで、アークテリクスヴェイランスというブランドの魅力についてお話してきました。
ここでは、中古相場について少しだけお話していきます。
上述のとおり、ヴェイランスは本家アークテリクスの持つアウトドアウェアの技術と思想を受け継いだタウンユース向けのラインです。
正直、定価は安いとはいいがたく、なかなか気軽に購入できる価格帯のブランドではありません。
しかし、それが中古市場では有利に働いている面もあり、「定価では手が出ないけど中古でなら欲しい」と思う2次流通での購入を狙うユーザーも多く存在します。
定番や名作と呼ばれ、少しずつアップデートしながら何度もリリースされるアイテムも多数あり、年式によって再販価格が落ちにくいという面も中古市場での取引に有利に働いているといえます。
よって、現在の中古市場ではヴェイランスのアイテムは非常に高く評価されており、大きな破損や汚れなどが無ければ、ほぼ確実に高いお値付けが可能なブランドといっていいでしょう。
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ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
都市生活に適したアイテムを追求し続けるアークテリクスヴェイランス。
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