バレンシアガ銀座「Dresses Beyond Time」レポート|BALENCIAGA
「Dresses Beyond Time」イメージビジュアル 引用:vogue.co.jp
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
2024年、バレンシアガは東京・銀座で初となる旗艦店「BALENCIAGA GINZA」をオープンしました。
それに伴って、クリストバル・バレンシアガがデザインをおこなっていた時代の貴重なアーカイブを展示したイベント、「Dresses Beyond Time」が開催されました。
今回は、
- 「Dresses Beyond Time」レポート
という形で、「Dresses Beyond Time」を体験したレポートをお届けしたいと思います。
イベントに行けなかった方にもぜひご覧いただきたい記事となっています。
Dresses Beyond Time レポート
概要
BALENCIAGA GINZA外観 引用:fashionsnap.com
今回の「Dresses Beyond Time」は、バレンシアガの新しい旗艦店である「BALENCIAGA GINZA」の販売スペースである2F、3Fを使って、過去の貴重なアーカイブを展示するというもの。
完全予約制で、4月27日、28日、29日の3日間のみの開催でした。
広めの販売スペースに、展示方法にも注意を払って作られた会場は、さながら美術館の展示室のようでした。
バレンシアガは近年過去のアーカイブを世界中から集めているようで、オークションなどで買い集めた貴重なアイテムは自社で補修などのメンテナンスをおこなっています。
補修をおこなってもなお、生地の強度によっては寝かせた状態での展示になるなど、細心の注意を払った上での展示となっており、なかなか人前に出ることのないアーカイブを見られる貴重な機会だったということで、レポートしていきたいと思います。
3F
あらかじめ予約しておいたチケットのQRコードをスタッフに見せ、店舗入り口の前に並んでから案内された店内は、外観そのままにインダストリアルな雰囲気で、1階には東京限定のアイテムなどが並んでいました。
すぐに奥のエレベーターに通され、3階の展示から案内がスタート。
展示を見ていく前に、1人に1つずつパスポートより少し大きいサイズの小冊子が配られました。
その中に全展示アイテムの解説が書かれているという徹底ぶりで、無料の展示なのにここまでしてくれるなんて…と感動。
素晴らしいお土産になりました。
フロアに案内され、最初に目に入ってきたのはトルソーで展示されたネイビーのジャケットとドレスのアンサンブルでした。
こちらは1950年の作品で、スカート部分にしつけ糸がついたままの未完成品を、バレンシアガのチームが手を加えて展示したそう。
細かいプリーツの仕立てが見事で、ウエストのシェイプも50年代らしいエレガントなものでした。
次にクリスバル・バレンシアガがクチュールの顧客に対して描いた貴重なデザイン画の展示。
理由があって顧客と直接やりとりが出来ないタイミングなどに、こういったイラストを描いてデザインのディテール等を伝えていたそうです。
次に案内された広いフロアには複数のドレスがガラスケースで寝かせて展示されており、その一つ一つに対して丁寧な解説を受けることが出来ました。
1964年、シルクモスリンを使ったイブニングガウン。
繊細な生地に、花びら型のパーツやビーズでの刺繍をほどこしており、経年とともに重みで生地が裂けた部分があるため、寝かせての展示になったそうです。
1956年、アイスブルーが鮮やかなカクテルコート。
シルクベルベットの生地を贅沢にたっぷりと使った大きめのシルエットと大きく捲った袖口も可愛らしく、印象的でした。
経年によりボタンや裏地の欠損、生地の破れなど多数のダメージがあったようですが、それでもなお強い存在感のあるコートでした。
1957年、チュールに刺繍を施したドレス。
小さなシルクリボンとビーズを刺繍しています。
経年により全体が変色しているそうで、元は白っぽいドレスだったようです。
ピンクのシルク生地と、ビーズ刺繍を施した黒いチュール生地を重ねたドレス。
深いVネックと裾のスリットがエレガントでした。
3階の展示はここまでで、階段にて2階フロアへと案内していただきました。
2F
2階でまず目に入ってきたのは窓際でリペア作業をする人物。
バレンシアガでは過去のアーカイブをオークションなどで買取り、補修などのメンテナンスをし、自社倉庫に集める取り組みをおこなっているそうです。
こちらは普段補修を担当しているスタッフの方が、実際に補修の工程を見せてくれるコーナーでした。
補修スタッフは服飾学校などを卒業した方が多いそうで、職人的な技術で非常に細かいチュール生地の修復をおこなっていました。
実際に使用している道具や材料なども展示されており、現物のドレスが見れる事と同じくらい貴重なコーナーだったのではないでしょうか。
2階にもまだまだ貴重なドレスが展示されています。
次に案内されたのは、1954年、シルバーのレースで覆われたカクテルドレス。
シルバー系のレース生地にゴールドの刺繍を施した豪奢な印象の一着。
経年によって、大幅な変色箇所とシミがあるようでした。
1963年、アプリコット色のシルクサテン生地のイブニングガウン(ドレス)。
8枚のパネルを縫いわせて体にフィットさせるように作られており、ファスナーでの開閉が可能。
繊細な生地ゆえに、ところどころに縦の生地裂けが見られました。
1958年、シルクの糸、ビーズの刺繍と、花のアップリケプリントが印象的なドレス。
ハイウエストで切り替える「エンパイアウエスト」のシルエットに、裾のピーコックヘムが華やかでした。
こちらは大きなダメージ等はないように見受けられましたが、バストラインの結び目に解けがあるようです。
今回の展示のイメージビジュアルにもなっていたドレス。
1954年のもので、淡いブルーが本当に美しく、目を惹かれました。
スカート部分には何枚もの生地を重ねてボリュームを出し、フランスの貴族のようなクラシカルな印象もあります。
18世紀の「ア・ラ・ポロネーズスタイル」というものだそうで、腰の後ろ部分の布を釦と紐で持ち上げるのが特徴。
こちらは背中向きで、ボタン部分は紙で保護された状態での展示でしたが、当時の優美な様子が目に浮かぶようでした。
小さめのガラスケースが並ぶエリアには、ショート丈のジャケットなどが展示されていました。
1962年、茶色のチュール生地に、ガラス製の細長いビーズで刺繍をほどこしたイブニングボレロ。
非常に多くのパーツを使って下の生地が見えないほどのぎっしりと刺繍されており、とても豪奢な印象の一着。
当時、スペインの文化に影響を受けたクリストバル・バレンシアガが、サプライヤーのラネルという人物と共に手縫いで仕上げたものだそうです。
1965年、薄いピンク色のシルク生地にしずく型の刺繍を施したイブニングジャケット。
ショート丈がなんとも可愛らしく、現代のカジュアルなコーディネートに入れても違和感がなさそうです。
こちらも当時のサプライヤーのラネルが関わっており、袖部分にラネルのタグが付されています。
1965年、鮮やかなサーモンピンクが印象的なチューリップドレス。
最大の特徴は後ろ姿で、日本の着物の帯にインスパイアされたという腰のリボンが主役となっています。
サイドのカッティングも個性的で、着るとくるっとラッピングされたようなシルエットになるようです。
最後の展示は1954年、バイカラーが個性的なイブニングドレスです。
正面からの写真がうまく撮れなかったのが残念ですが、フロントは深いブラウン、後ろ側は少し赤みのあるベージュ色の生地に切り替えられていました。
ヒップ部分をダーツによって膨らませており、50年代らしい、女性らしいシルエットが美しいドレスでした。
バイカラーが素敵なドレスですが、前身頃の生地が丸ごと紛失している可能性があるそうで、実はブラウンの部分は裏地だったのかもしれない…という一着のようです。
ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今回のバレンシアガの展示は、普段美術館などでおこなうものからは溢れてしまいがちなものにスポットを当てたものだったそうで、なかなか見る機会のない貴重なアーカイブの数々が見れた事は幸いでした。
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