【ヨウジヤマモト タグ判別】品番からわかるシーズン、年代、中古相場|Yohji Yamamoto
こんにちは。ブランド古着買取専門店、KLD USED CLOTHINGです。
長い歴史の中で様々なブランドラインを展開し、幅広い年齢層に人気のブランド、Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)。
年式、ラインによって中古市場で特に評価されるものなどがあるのですが、ヨウジヤマモトの品番の付け方はやや独特で、内タグを見ただけではそれがいつ発売されたものなのかという判別が難しいかと思います。
そこで今回は、ヨウジヤマモトのシーズン識別について、
- タグに表示してある品番からわかる情報
- 製造された時代からシーズンを特定する方法
- 歴代のヨウジヤマモトの人気コレクション
などをご紹介していきたいと思います。
お手元のお洋服で簡単に確認ができますので、ぜひチェックしてみてください。
目次
ヨウジヤマモトとは
デザイナー山本耀司の反骨心を表現し続けるブランド
まず、はじめに、ヨウジヤマモトというブランドとデザイナーの山本耀司について、少しだけ紹介をさせてください。
ヨウジヤマモトのデザイナー山本耀司は、1972年に株式会社ワイズを設立後、1977年東京コレクション、1981年パリコレクションにデビューしました。
当時タブー視されていた黒い衣装を展開し、コムデギャルソンと同様、「黒の衝撃」と称されました。
徹底的に独自の世界観を貫く姿勢は、若年層から大人まで様々な層に支持されています。
基本的にコレクションは、制作からスタイリング、キャスティング、出番表、ヘアメイクまでを山本耀司自ら監修する事で作り上げられています。
2020SSコレクションでは自ら歌って制作したBGMを使用するなどデザイナー自身のインパクトあるキャラクターも相まって、カリスマ的な人気を誇るブランドの一つとなっているのです。
特に昨今は若年層向けのブランドラインの拡充などに力を入れているブランドです。
ヨウジヤマモトのもっとも特徴的な素材:ウールギャバジン
このヨウジヤマモトというブランドを語る上で欠かせないのが、ウールギャバジンという素材です。
ウールギャバジンとは、高密度に織られたウール生地のことを指します。
もともと農作業などの服に使用されていたことからもわかるように、作業性に富んだ、丈夫な生地となっています。
ヨウジヤマモトの代名詞とも言えるような、ドレープ性の高さを表現できるのも、ウールギャバジンの特徴と言えるでしょう。
それだけでなく、服としての根本的な所、すなわち着心地や手触りも兼ね備えています。
そして、光沢があることにより上品な表情を見せ、長い間着用することによって、光沢感は増していきます。
そういった意味では、非常に育てがいのある生地だと言えるでしょう。
少し前の話になるのですが、80年代に東京の街中が、ヨウジヤマモトのウールギャバジン生地の服を着た「黒い人々」で埋めつくされたという時代もありました。
当時、これらの人たちを「カラス男」・「ギャバ男」と呼び、一種の社会現象が起きました。
また、このウールギャバジンの中でも、シワギャバという生地があります。
これは、通常より糸の仕上げ工程の段階にこだわることによって、織りあげられる生地に軽くシボやシワを施すことにより、ウール本来の良さを出した生地のことを指します。
ヨウジヤマモトの展開するアイテムの中でもウールギャバのアイテムはとくに中古相場が高くなる傾向があり、これからご紹介する品番解析と併せれば、より正確に再販価格などを設定できるかと思います。
ヨウジヤマモトの内タグからシーズンを推測する3ステップ
ここからは、ヨウジヤマモトの内タグからアイテム情報を判別する方法を紹介していきます。
ヨウジヤマモトの各ラインアイテムには上記のような内タグ(品質表示タグ)が付されており、
これに記載された品番からそのアイテムの製造年、モデル、デザイナー等の情報を判別することができます。
こちらの写真だと、YR-C80-002とありますね。
アルファベット2つ、アルファベットと数字2桁、そして数字3桁という構成です。
一番最初のアルファベットを①、二番目のアルファベットを②、三番目のアルファベット+数字2桁を③とすると、
- ブランド
- 製造年
- アイテム種別+モデル番号
を表しています。
例の写真だと、Yがブランド、Rが製造年、C80がアイテム種別とモデル番号です。
詳細は後述しますが、これを当てはめていくと、上記商品は[Y’sの2016AWモデル]と判別できます。
最後の数字3桁は生地を表していることがあり、例えば「100」であれば先ほど紹介したウールギャバジン生地となります。
この最後の数字3桁でデザイナーが判別できるとの情報もありますが、現状当店ではその詳細を判別できていません。
それでは、それぞれ順番に見ていきましょう。
Step1:ブランドを特定する
先ほどの内タグの①のアルファベットに対応するブランドを網羅した一覧を、以下の表に記載しました。
アルファベットが重複する部分もあるのですが、もしもわからなくなったら、内タグとは別のブランドタグを参考にしてみてください。
①ブランド | ブランド名 |
F | Yohji Yamamoto Femme (ヨウジヤマモト ファム) |
H | Yohji Yamamoto Pour Homme (ヨウジヤマモト プール オム) |
H | BLACK Scandal Yohji Yamamoto (ブラックスキャンダル ヨウジヤマモト) |
N | B Yohji Yamamoto (ビーヨウジヤマモト) |
N | Yohji Yamamoto +NOIR (ヨウジヤマモト プリュス ノアール) |
G | Ground Y (グラインド ワイ) |
N | RAGNE KIKAS for Yohji Yamamoto (ラグネ キカス フォー ヨウジヤマモト) |
U | s’yte (サイト) |
Y | Y’s (ワイズ) |
M | Y’s for Men (ワイズフォーメン) |
Y | Y’s Pink (ワイズ ピンク) |
Y | MICHIKO by Y’s (ミチコ バイ ワイズ) |
Y | KAYO NAKAMURA by Y’s (カヨ ナカムラ バイ ワイズ) |
Y | RISMAT by Y’s (リスマット バイ ワイズ) |
Y | Y’s BANG ON! (ワイズ バングオン!) |
Y | Gipsy (ジプシー) |
D | discord Yohji Yamamoto (ディスコード ヨウジヤマモト) |
H | GOTHIC YOHJI YAMAMOTO (ゴシック ヨウジヤマモト) |
– | Y-3 (ワイスリー) |
W | WILDSIDE YOHJI YAMAMOTO (ワイルドサイド ヨウジヤマモト) |
P | power of the WHITE shirt (パワー オブ ザ ホワイトシャツ) |
F | Yohji Yamamoto Collections(ヨウジヤマモト コレクションズ) |
上記の一覧表によってある程度のブランドの判別が可能かと思います。
Step2:製造年を確認する
②のアルファベットが製造年を表していますが、このアルファベットには規則性がありません。
そのため、シーズンによりアルファベットの被りが生じていることもあります。
また、シーズン中に追加されたモデルなどは、別途アルファベットが充てられることがあるため、下記の表は、絶対的な情報ではありません。
このアルファベットは1992SSシーズンより採用されました。
そのため、品番が記載されていないモデルは1991AW以前のものと推測できます。
以下の表がアルファベットとそれに対応するシーズンを網羅した一覧です。
②製造年 | シーズン | ②製造年 | シーズン |
Z | 1992SS | S | 1992AW |
0 | 1993SS | P | 1993AW |
T | 1994SS | V | 1994AW |
B | 1995SS | E | 1995AW |
F | 1996SS | G | 1996AW |
U | 1997SS | I | 1997AW |
J | 1998SS | Y | 1998AW |
C | 1999SS | N | 1999AW |
B | 2000SS | T | 2000AW |
X | 2001SS | V | 2001AW |
E | 2002SS | M | 2002AW |
Q | 2003SS | U | 2003AW |
H | 2004SS | J | 2004AW |
S | 2005SS | N | 2005AW |
R | 2006SS | B | 2006AW |
T | 2007SS | X | 2007AW |
M | 2008SS | E | 2008AW |
V | 2009SS | Z | 2009AW |
J | 2010SS | C | 2010AW |
O | 2011SS | P | 2011AW |
B | 2012SS | D | 2012AW |
X | 2013SS | Q | 2013AW |
G | 2014SS | F | 2014AW |
U | 2015SS | Y | 2015AW |
O | 2016SS | R | 2016AW |
D | 2017SS | K | 2017AW |
W | 2018SS | V | 2018AW |
I | 2018AW PRE | F | 2018AW |
H | 2019SS | Z | 2019SS |
C | 2019AW | N | 2020SS |
B | 2020AW Pre | R | 2020AW |
G | 2021SS | M | 2021AW PRE |
H | 2021AW | ||
G | 2022SS | V、E | 2022AW |
Z | 2023SS | J | 2023AW |
S | 2024SS |
Step3:アイテム種別を確認する
③のアルファベットは、アイテム種別を表しています。
本記事に掲載した写真の例では、[S=スカート]と推測でき、他の例では、[J=ジャケット]、[T=Tシャツ]等と判別することができます。
※情報は当社にて調査を行った結果を掲載しており、確実な情報をお約束するものではありません。
※追加の情報のご提供、ご指摘などあれば問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
ヨウジヤマモトの名作と言われるコレクション
上記のように、ヨウジヤマモトは長い歴史のあるブランドであり、その長いキャリアの中で名作と呼ばれるシーズン、アイテムをたくさん生み出してきました。
名作と呼ばれるコレクション中古市場でも非常に高く評価がされています。
ここではその一部をご紹介したいと思います。
Yohji Yamamoto POUR HOMME 1994AW「マリオネット」
「マリオネット」のタイトルの通り、人形の衣装を彷彿とさせるシルクハットやステッキを盛り込んだスタイルが衝撃を呼んだコレクション。
現在でも中古市場での評価は高く、2019AWには「レプリカ」として、当時の雰囲気を再現しつつも現代的な解釈を加えて復刻されました。
もちろん新しいシーズンのアイテムであるレプリカのものも高く評価されていますが、当時(1994年)の実際のアイテムは貴重で、中古市場でも非常に高く評価されています。
2019AWの復刻コレクション
Yohji Yamamoto pour homme 1995AW 「鹿鳴館」
明治政府が外国の外交官などを接待するために造った社交場、『鹿鳴館』。
古き良きロマンを感じるタッチの画を落とし込んだアイテムの数々は、貴重なヴィンテージアイテムとして高値で取引されています。
シャツやコートなどに大きくプリントされた鹿鳴館の人々と、朱色のシルク生地のコントラストが非常に美しいコレクションです。
鹿鳴館シルクネクタイ(KLD商品アーカイブより引用)
Yohji Yamamoto POUR HOMME 1996SS「花と少年」
言わずと知れたヨウジヤマモトの代表的な名作。
黒一色の生地に、牡丹の花や、鳳凰を大胆に配した印象的なコレクションです。
耽美な世界観をこれでもかと強調したアイテムの数々は見た目にもインパクトが強いためファンが非常に多く、中古市場でも高く評価されています。
こちらのコレクションも「レプリカ」として、2020年に復刻されました。
1996SS当時のコレクション
2020SS復刻のコレクション
Yohji Yamamoto pour homme 1999AW 「ジプシー」
ヨウジヤマモト社が史上最高売上を記録した1999年に開催された同コレクションは、ジプシーの一種であるロマをイメージしたモデル達全員が楽器を演奏し、ファッションショーの域を超え荘厳なコンサートの様相を呈していました。
インパクトのあるショーであったという伝説的なエピソードと共に、中古市場でもコレクター的なユーザーにより非常に評価されているコレクションです。
また、ゆったりとしたアイテムたちは現在のファッションとも相性がよく、リアルクローズとして日常に落とし込んでも様になるという事で、探しているユーザーの多いコレクションであると言えます。
1999年当時のコレクション
Yohji Yamamoto pour homme 2002SS 「女優」
イラストレーター杖村さえ子による女優画、または女優のシルエットを刺繍で描いたYohji Yamamotoの名作。
黒地に白いシルエットを刺繍したものと、杖村さえ子氏によるレトロな雰囲気の女優のイラストを大胆に配置したものがあります。
こちらもヨウジヤマモトプールオムの中で不動の人気を誇っており、2020年春夏に女優刺繍のアイテムが「レプリカ」として復刻されました。
レプリカのものも高く評価されており、当時のコレクションはコレクターからも高い評価を得ています。
2002SS当時のコレクション
2020SSの復刻コレクション
ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ここまで書かせていただいた通り、ヨウジヤマモトは長い歴史の中で非常に価値のあるコレクションを多々生み出しており、我々は内タグなどからシーズンを読み解くことによってお客様のお買取り品に評価をしています。
ヨウジヤマモトのアイテムは品番の付け方がやや特殊で、見るだけでは年式の判別などがなかなか難しいブランドでもあり、ご自分の持っているアイテムがいつの物で、何のラインの物なのか…などの判別が難しかった方もいらっしゃると思います。
この記事を読んでいただいた事を機に、お持ちのヨウジヤマモト系列のアイテムの年式を確かめてみるのも良いかもしれません。
KLDでもヨウジヤマモトのお買取を強化しています。
モードブランドの査定を得意とするスタッフの在籍により、高い精度での強気のお値付けが可能です。
宅配買取というと、
「時間かかるんじゃないの?」「面倒臭そう…」「配送料の分、買取金額を安くされそう…」
という不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実はそんなことも無いんです。
KLDでは、取り扱いブランドをある程度絞ることにより、高い水準のお買取金額を維持。
もちろん送料、キャンセル料なども無料です!
LINE査定も出来ますので、もし気になるアイテムがございましたらお気軽にお声かけ下さい!
\ご登録はこちらからどうぞ/
ありがとうございました!
KLDの販売ページはこちら
こちらのページでKLDの商品を販売しています。
関連記事
こちらの記事もぜひご覧ください!