NEEDLESデザイナー/NEPENTHES代表・清水慶三ってどんな人?
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
約30年間にもわたって国内外で高い評価を受けているセレクトショップ・NEPENTHES(ネペンテス)や、NEPENTHES傘下として独自の個性を光らせているブランド、NEEDLES(ニードルス)。
その両者を手掛けているのが、今回紹介する清水慶三さんです。
今回は、そんな著名なセレクトショップとブランドを手掛けるデザイナー、清水慶三さんとはどのような人なのか?を紐解いていきたいと思います。
そこで今回は、
- 清水慶三ってどんな人?
- デザイナーについて
- NEEDLESを形作るもの
という形で、デザイナーであり会社代表である清水慶三さんのこと、清水さんが手がけるブランド、NEEDLESのことも併せてご紹介していきたいと思います。
デザイナーを知ると、よりそのアイテムに愛着が湧くということもあるかと思います。
NEEDLES、もしくはNEPENTHES系列のアイテムがお好きな方は、ぜひとも本記事をご覧ください。
目次
清水慶三さんについて
清水慶三さん 引用nepenthes.co.jp
清水慶三さんは、1958年7月1日、山梨県甲府市で生まれました。
物心ついた時から買い物を楽しみ、小学生の時には当時全盛期だった〈VAN〉の服を買ってもらったのが何よりも嬉しかったそう。
同氏は現在に至るまでアメリカンカジュアルを根底に持つアイテムたちを製作していますが、そのルーツは小学生にまで遡れるようです。
そんな清水氏が本格的にファッションに目覚めたのは13歳、中学1年生の時。
兄の机上に置かれていた『メンズクラブ』のアイビー特集号がきっかけで、そこから『メンズクラブ』を夢中になって読み込むようになったそうです。
さらに高校生の頃には、アメリカの学生たちの自由な着こなしを紹介するファッション誌、『Made in U.S.A catalog』が刊行されることになります。
この一冊の本からファッションの自由さを学んだ清水氏は、〈VAN〉以外のアメカジ、特にLEVI’SやBROOKS BROTHERS、ネルシャツ、ワークブーツへと興味の幅を広げ、行動範囲もアメカジを求めて原宿、渋谷、アメ横、横須賀へと広げていくように。
上野アメ横「HINOYA」(参考) 引用hinoya-ameyoko.com
そうした生い立ちから、高校卒業後の進路も自然と上京を決定し、「メンズファッション専門学校」に入学する流れとなります。
しかしたった3ヶ月で退学になってしまい、ファッションの名門、文化服装学院への再入学を果たす運命をたどりました。
専門学校時代は、アメカジからさらに輪を広げて、ヨーロッパのブランドや日本のDCブランドにも積極的に触れました。
しかし、最終的には「やっぱり自分にはアメリカものが合っているなって再認識した」時期でもあったようです。
在学中にアメリカものとの相性の確信を得た清水氏は、文化服装学院時代の友人からの紹介でユニオンスクエアに入社することに。
そして「Namsb」のオープニングスタッフとして働き始めました。
清水氏の転機は入社から2年後に訪れます。
当時店長をしていた「Namsb」の閉店に伴い社長に直訴して、アメリカンワークウェアやワークブーツを揃えた店をオープンしたい、と名乗り出ました。
そこでオープンされたのが「Redwood」。
後にNEPENTHES傘下のENGINEERED GARMENTSのブランドデザイナーとなる鈴木大器氏と出会うことになった店舗です。
Redwood店内 引用dig-it.media
オープンした「Redwood」は、世間に先んじてまず同業者の間で話題となり、山本耀司、熊谷登喜夫といった第一線のデザイナーも顧客として抱えました。
「Redwood」は、当時まだ着目されていなかったRED WINGのブーツやCHAMPIONのリバースウィーブ、REEBOKのシューズに目をつけ、いずれも大ヒットを記録。
さらには、洋服屋で初となるNIKEの取り扱いにも挑戦し、大成功を納めました。
こうした既成概念にとらわれないチャレンジ精神からは、現在のNEEDLESに至るまで統一された哲学も垣間見えることでしょう。
そして「Redwood」の開店から5年の月日を経て、29歳で独立を決断。
翌88年に「NEPENTHES(ネペンテス)」を立ち上げます。
ちなみにNEPENTHES(ネペンテス)は、アメリカを代表する食虫植物であるウツボカズラを意味する言葉で、アメリカンカルチャーへの深い造詣が感じられます。
「良いものを置けば場所が悪くてもお客さんは来てくれる」との信念のもと、青山通りからも表参道からも離れた住宅街、神宮前5丁目の2階にお店をオープンしました。
現在のNEPENTHES TOKYO 引用from-sora.com
開業当初は、アメリカ買付による独自の商品ラインナップからすぐに人気店となりましたが、90年代に入りアメリカンブランドが次々とアジア各国に工場を移動したことにより、メイド・イン・USAが手に入りにくくなる時代に。
そこで、メイド・イン・USAの遺志を継ぐ商品を国内でオリジナルに作ろう、と手掛けたブランドこそが、「NEEDLES(ニードルス)」となります。
NEEDLESルックより 引用Instagram @needles_tokyo_official
またちなみに、NEEDLES展開後、続いて鈴木大器氏も「アメリカ製が少なくなった時代だからこそ、アメリカ製を作る」との信念のもと「ENGINEERED GARMENTS」を創業しました。
話を戻して現在のNEEDLESは、ニューヨークのショールームでも取り扱われており、東京に留まらずアメリカやヨーロッパにも卸先を増やしている最中です。
現在、セレクトショップ・NEPENTHESも、ニューヨーク市内に展開していますが、いつかはニューヨーク以外にも海外店舗をオープンしたいとのこと。
さらに清水氏は、現在札幌を中心に展開されているNEPENTHESのオリジナルブランド「SOUTH2 WEST8」を、より”釣り”に特化したレーベルにしたい、ヘビーかつマニアックなアウトドアウェアを提案していきたいとの野望も語っています。
SOUTH2 WEST8ルックより 引用Instagram @south2_west8_official
NEEDLESを形作るもの
ここからは、そんな清水慶三さんが手がけるブランド・NEEDLES(ニードルス)を形作る特徴について見ていきましょう。
こだわりのメイド・イン・USAを日本国内で
清水慶三氏はメイド・イン・USAに並大抵ならぬこだわりを持つ人である一方、NEEDLESはそのほとんどのアイテムを国内生産しているブランドです。
それは、昔と比べて買い付けが容易になってきた昨今、セレクトだけで突出した個性を打ち出すことが難しくなってきたことにより、「だったら国内でしっかりと作り込んだオリジナル商品を展開した方が『NEPENTHES』らしい」との思いからの発想でした。
日本は素材も縫製技術も世界屈指の国ですので、NEEDLESのアイテムはどれもアメリカ的な無骨さと日本的な繊細さ・美しさを兼ね備えたラインナップになっています。
最初はインポートショップ・NEPENTHESの補完的な役割だったNEEDLESですが、その作りの良さと表現力からすぐに人気が爆発し、現在では清水氏のクリエーションをリアルタイムに映し出すブランドとして確固たる存在感を示しています。
ブランド名に込めた”針”と”Need-less”
ブランドロゴにも針と糸がかたどられています 引用imn.jp
ブランド名の「NEEDLES」は、洋服を作る上で欠かせない”針”と、必要以上はいらないという意味の”Need-less”を掛けた言葉となっています。
アメリカを確かなバックボーンとしながらも、シンプルの範疇で存分に個性を表現している、まさにブランドの方針にふさわしい名前だったのでしょう。
また、NEEDLESはブランドと同等に、バタフライマークもブランドマークとして広く認知されています。
バタフライマークの刺繍はブランドのトレードマーク。 引用Instagram @needles_tokyo_official
こだわりのアメリカンを敢えて”崩す”
NEEDLESルックより 引用Instagram @needles_tokyo_official
NEEDLESの魅力は、固定概念を翻してくるような斬新さ・新鮮さです。
清水氏のファッションの根幹は幼少期に読んだ『メンズクラブ』のアイビーファッションですが、NEEDLESは、「アイビーはこうであれ」という規則を敢えて崩すアプローチを取ることで面白さを発見するブランドとなっています。
清水氏も「服のデザインも、スタイリングも、自分の中にルールはあるようでないようなもの」と語っており、色やフォルムやテイストを少し標準から外した、王道とアヴァンギャルドが程よいバランス感で混在するテイストがNEEDLESの代名詞です。
また、アメリカンなアイテム以外でもこうした「固定概念の“崩し”」は試みられていて、ヨーロピアンやアジアンな色味を含んでいるアイテムも多いです。
テーマもシーズンごとにさまざまで、日本ではあまり馴染みのないルックでも、それぞれの国のルーツを鑑みればシンプルなエッセンスが詰まっている、というアイテムも散見されます。
代表作「トラックパンツ」
引用Instagram @needles_tokyo_official
NEEDLESを語る上で欠かせない代表作として、トラックパンツが挙げられます。
NEEDLESのトラックパンツは、ブランドスタートから13年が経った2008年から本格的に登場しました。
こちらは、清水氏がアメリカ出張時に古着屋で見かけた、子供用のトラックスーツから着想を得た一作のようです。
ちなみに、ブランドの代名詞でもあるバタフライマークが搭載されたのも、このトラックパンツから。
清水氏が好きな、「パピヨン」(蝶の刺青を入れた男の映画)から、採用したそうです。
ブランドの顔となるバタフライマークが誕生した、という観点から見ても、トラックパンツはブランドにおける重要な位置を占めているアイテムであることが窺えます。
NEEDLESのトラックパンツの特徴は、 目の荒い網目のテープが採用されたサイドライン。
他社のスポーツウェアのように高速編み機を使用することなく、独自の雰囲気を持った日本の工場のたったひとつの古い編み機で製造されているとのことです。
また、現在は合計5型のトラックパンツが製造されており、個々人に合ったシルエットを選択できることも人気の理由です。
標準的なトラックパンツのシルエットである「ストレート」、太腿から膝にかけてやや細まり、膝下から再びフレア状に広がっていく「ナロー」、より裾が広がった「ブーツカット」、リブとチャックがつくことによって、よりスポーティな印象を与える「ジップド」。
そしてNEEDLES得意のワイドパンツのデザインを落とし込んだ「ヒザデル(H・D)」の5種類が展開されています。
中でも最後に紹介した「ヒザデル」は個性的で、履き込んでいくうちにヒザ部が緩んでくるズボンのシルエットを最初から綺麗に搭載したシリーズとなっています。
「ヒザデル」タイプのトラックパンツ 引用Instagram @needles_tokyo_official
また、NEEDLESのトラックパンツは海外でも人気が爆発しており、ラッパーでソングライターのA$AP Rocky(エイサップ・ロッキー)が着用したことをきっかけに世界中で愛されるロングセラーとなりました。
「ネペンテス系」というジャンル
NEPENTHES(ネペンテス)はセレクトショップでありながら、その人気の高さゆえ、ファッション業界ではネペンテスが発信するオリジナルブランドたちをまとめて「ネペンテス系」と呼んでいます。
代表的なブランドは、NEEDLES、ENGINEERED GARMENTS、SOUTH2 WEST8、AÏE、RANDTです。
これらのブランドは、スタイリストやバイヤー、芸能関係者たちのファンも多く、プロ定番のアイテムとしても長きにわたって愛され続けています。
また、この他にもネペンテスは複数のブランドを取り扱っていますが、一般的に「ネペンテス系」と称する場合は上記のブランドをまとめて示唆することが多いでしょう。
ネペンテス系の特徴は、いずれもアメリカンカジュアル・アメリカンクラシックのモダンなスタイルをベースとしていることです。
ワークやミリタリー調の男性的なデザインも多く、それらを現代風にキレイに再構築されていることが魅力的です。
また、アイテムのほとんどはMADE IN JAPANとなっていますが、不定期でMADE IN ENGLANDやMADE IN AMERICAのアイテムもリリースされており、多くのファンを喜ばせています。
さらにネペンテス系はコラボレーションの多いことでも有名で、Sasquatchfabrix.やReebok、SUICOKEなど国内外問わず多くの有名ブランドとのコラボや、GEZANなど音楽界隈とのコラボも絶大な支持を受けています。
今や人気の「ネペンテス系」も、清水さんの培ってきたセンスがあってこそ、初めて実現したブランドたちといえるでしょう。
ここまで読んでくださった方へ
今回は、ネペンテス、NEEDLESの創業者である清水慶三さんについてお話してきました。
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