Walter Van Beirendonckってどんなブランド?|ウォルターヴァンベイレンドンク
引用Instagram@waltervanbeirendonckofficial
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
「アントワープ・シックス」の一員として知られ、その中でも一際異彩を放つデザインを貫き続けているブランド、Walter Van Beirendonck(ウォルターヴァンベイレンドンク)。
派手なデザインやセンセーショナルなモチーフに気を取られがちですが、根本には社会への問題提起などを常におこない続ける、強い芯があります。
今回は、
- Walter Van Beirendonckとは
- デザイナー
- ブランドの特徴
- 定番、人気アイテム
- 中古相場について
という形で、Walter Van Beirendonckというブランドについて掘り下げてご紹介していきます。
中古相場についてもお話していきますので、「私が持っているWalter Van Beirendonckのアイテムって中古で売れるのかな?」とお考えの方もぜひご覧ください!
目次
Walter Van Beirendonckとは
引用Instagram@waltervanbeirendonckofficial
Walter Van Beirendonck(ウォルターヴァンベイレンドンク)は、ベルギーのブランド。
1993年にデザイナーのウォルター・ヴァン・ベイレンドンク氏が、「W&L.T.(Wild&Lethal Trash)」をスタートさせたことが起源になっています。
ウォルター氏は「アントワープ・シックス」というベルギーのデザイナー集団の一人として知られています。
W&L.T.は、ウォルター氏がアントワープシックス時代、学生時代などにロンドンで参加した展示会によって獲得した知名度によって、企業の支援を得てスタートさせたブランドで、1993年から1999年までパリコレクションにも参加しました。
97年 W.&L.T.時代のジャケット 引用metmuseum.org
W&L.T.でのコレクションによって更なる注目度を得たウォルター氏でしたが、ウォルター氏のデザインの突き抜けた奇抜さに不安を覚えた企業側との方向性の不一致から、W&L.T.のデザイナーを退任。
その後、2001年に自身の名を冠した「Walter Van Beirendonck」をスタートさせました。
同年に発表されたセカンドライン「aestheticterrorists(エロスティックテロリスト)」も世界で販売されています。
Walter Van Beirendonckというブランドの最大の特徴は、「独立していること」といえます。
商業主義的なファッション業界のあり方に疑問を持ち続け、デザイン的にはあくまで我が道を行き、自分の思想をファッションという媒体で表現し続けるそのブランドとしての姿勢は、熱狂的なファンに支えられ続け、ファッション業界で強い存在感を放っています。
デザイナー
デザイナーは、ブランドの名にもなっているウォルター・ヴァン・ベイレンドンク氏です。
彼は1955年にベルギーで生まれました。
現在も暮らす小さな村で生まれた彼は、内向的でスケッチや日記を好んで書く様な少年だったそう。
1970年代、彼がまだ10代の時、デヴィッド・ボウイの存在を知り、大きなターニングポイントとなったようです。
派手なメイクで奇抜な衣装を着ていたボウイを見たウォルターは、自身の在り方や生き方の考えが広がり、大きな衝撃を受けました。
デヴィッド・ボウイ 引用gqjapan.jp
その後、世界最高峰のファッション教育機関であるアントワープ王立美術アカデミーに入学。
学生時代は「アントワープ・シックス」の一員として活動し、その頃から既に注目度の高い人物でした。
ちなみにこのアントワープ・シックスの一員であるダーク・ヴァン・セーヌとは私生活においてパートナーという関係にあり、2018年に結婚した後は1つの家のそれぞれの部屋で仕事をおこなっているそう。
長年一緒にいる良き理解者としても、ダーク・ヴァン・セーヌの存在はウォルター氏のデザインに影響を与えているといえそうです。
夫であるダーク・ヴァン・セーヌと 引用blazevy.com
自身のブランドの活動以外では、1989年にZINE「キングコングクックス」の出版、1997年にはアイルランドのロックバンド、U2のツアーの衣装を担当するなど。
また、自身のキャリア本「ミューレット」の出版や、アントワープで開かれたファッションイベント「Mode2001 Landed/Gelamd」のディレクション、スウェーデン発の世界最大の家具量販店、IKEAとのコラボレーション「GLÖDANDE(グローダンデ)」の発表などを行いました。
IKEAとのコラボレーション「GLÖDANDE(グローダンデ)」より 引用inredningshjalpen.com
このように、彼は多方面で活躍しています。
また、彼は教育者、指導者としても稀有な才能を持った人物です。
母校である世界最高峰のファッション教育機関、アントワープ王立美術アカデミーで83年から教壇に立ち、2007年に学長に就任。
ちなみに教壇に立ち始めるまでは全くそういった分野には興味がなかったそうで、誘われたから始めてみた…といった感じだったようです。
また、彼の元でインターンをしたり、アシスタントを経験したデザイナーの中には、ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)、ウィム・ニールス(WIMNEELS)、ベルンハルト・ウィルヘルム(Bernhard Willhelm)、クレイグ・グリーン(Craig Green)など、世界で人気だったりこれから注目されていくであろうブランドのデザイナーが多数存在しています。
また、「ビック・デザイン・アワード」の審査員を務めるなど、後進の育成なども含めて多方面でファッションを牽引する、ファッション業界になくてはならない人物として知られています。
ブランドの特徴
2018SSコレクションより 引用fashion-press.net
2014AWコレクションより 引用fashion-press.net
Walter Van Beirendonckの特徴は、なんといってもその常識破りで独創的なポップさのあるデザインと、そこに込められた政治的な強いメッセージです。
ブランドを立ち上げた当時、モード界ではトラディショナルなツイードや、ウール、コットンなど、ベーシックな生地を使った男性的なスーツなどを発表するのが主流でした。
そんな中、彼はポップで陽気、かつ大胆な装飾を施したデザインを中心に打ち出し、「モード界の異端児」と呼ばれます。
またデザインが派手なだけではなく、毎シーズン政治的なメッセージや、セクシュアル・フルイディティ、クィアなどの性的マイノリティ、性のねじれを意味するキンクといった風刺的な意味を込めたテーマを掲げます。
ポップな表現の下で、ハードなSMや性器のモチーフなど、非常にフェティッシュなモチーフを扱うのもこのブランドが得意とするところです。
男性器をモチーフにした被り物(?)がインパクトのある2008SSコレクションより
引用waltervanbeirendonck.com
こういった社会的な、一見重いテーマを芸術という媒体で表現し続けることは、「境界を押し広げる仕事だ」とウォルター氏は語っています。
ウォルター氏は14歳の時に自身が同性愛者であることに気づき、自身の在り方の考えを広げるきっかけを得たそうです。
そうした経験もあり、「境界を押し広げる」というデザイナーとしての使命を持っているのかもしれません。
常識から逸脱したクリエーションや未来の予見したようなデザインを創り出すことから、世界的に有名なブランドの一つである「THOM BROWNE」デザイナー、トムブラウン氏は彼を「勇敢」と評し、新しい道を開いた真のファッションの革命家と呼ぶべきと話していました。
このように、メッセージ性を込めたテーマがポップでユニークなデザインに落とし込まれた独特な世界観は、ブランドの最大の魅力といえます。
しかし、ウォルター氏本人はこのようにクリエイションに込められたメッセージについて、消費者に押し付けたいとは思っていないそうです。
「このカラフルな色合いが好きだから」という理由で購入してくれて全然構わないし、コンセプトについては「聞かれれば話すよ」というくらいのスタンス。
デザインとしては強いメッセージ性を持ちながら、ウォルター氏の顧客を広く受け入れるこのスタンスは購入したいと思うユーザーにとっても嬉しいものなのではないでしょうか。
デザインやコンセプトを作るプロセスについては、ウォルター氏は興味の湧いた事柄をリサーチ、そこから考察しながらストーリーを作り上げていき、その後でスケッチをしていくそうです。
最初のアイデアの種となる「興味が湧くこと」が見つからないのではないか…?という不安がよぎることもあるそうですが、幸いいつも興味の湧くことが見つかっているといいます。
そこからメイクアップ、髪型やコーディネートに至るまで自身で考えて指揮をとっているそう。
このようにウォルター氏の頭の中から生まれるアイデア100%で作られているからこそ、人々の心を惹きつける「Walter Van Beirendonck」というブランドがあるといえるでしょう。
人気・定番アイテム
Tシャツ
独創的でユニークなウォルターの世界観が味わえるアイテムといえば、やはりイラストやグラフィックが特徴のTシャツです。
長年、様々なパターンで展開していますが、どれも鮮烈な色使いとポップなグラフィックが特徴。
ちょっと普通に着るには勇気がいるほどにセクシャルな表現が用いられることもあり、そこがまた魅力でもあります。
当然、Walter Van BeirendonckのTシャツですから、ポップなだけではなく、それぞれに強いメッセージが込められています。
各シーズンのテーマなどからそれぞれのTシャツに込められたメッセージを読み取ってから着ると、よりクールといえるでしょう。
アクセサリー
ウォルターはアクセサリーも豊富です。
ブランドの持ち味をそのままに、カラフルな色使いでコーディネートが一気にポップになるような楽しい雰囲気のアイテムばかりです。
かなり大ぶりでインパクトのあるネックレスや、刺繍でできた腕時計風のバングル、ビーズで作られた小さな人形のネックレス…など、おもちゃ箱をひっくり返したようなラインナップで、ホビーなどが大好きなウォルター氏の遊び心が強く感じられます。
ここまで攻めたアイテムを多く展開できるのは、商業主義的なところから離れ、独立した経営をおこなっているブランドの体制ならではといえるのではないでしょうか。
中古市場での評価
ここまでWalter Van Beirendonckの魅力についてお話してきました。
かなりインパクトのあるブランドということで、「中古相場はどうなの?」とお考えの方も多いかと思います。
結論からいうと、Walter Van Beirendonckの中古市場での評価はかなりアイテムによって差があるように見受けられます。
名作と言われるような人気のあったTシャツなどは、綺麗なもので7万円を超える金額で取引されていたり、定価に迫る金額のものや定価を超えてプレミア的な価格で取引されています。
逆に、使用感の強いTシャツなどは1万円を切る価格で取引されていることが多く、定価からするとやや低めの価格のものも多く見受けられました。
大手のラグジュアリーブランドなどに比べると、流通数がそもそも多くないということもありますが、やはりTシャツやパンツなどの使用感の出やすいものは、状態をシビアに見られ、価格的にもややシビアに取引されていることが多そうです。
しかし、Walter Van Beirendonckはコートなどのアウター類やニットなど、その他のアイテムも充実していますから、そういった中古市場でも出回りにくいレアなアイテムはかなり強気のお見積りで売却できるのではないかと思います。
中古市場を見たところ、アイテムの状態は厳しめに見られていますが、ブランド自体の価値は高く評価されていると感じられるためです。
もちろんKLDでも強気のお見積りが可能なブランドです。
「売ろうかな…?」と少しでもお考えのお品物がございましたらぜひお気軽にご相談ください。
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ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
アントワープシックスの中でも異彩を放つブランドであるWalter Van Beirendonck。
派手なデザインだけではなく、社会的なことから目を逸らさない強い芯のあるブランドです。
KLDでもWalter Van Beirendonckのお買取を強化しています。
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