謎のブランド「スタイリスト私物」とは?
引用houyhnhnm.jp
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
みなさんは「スタイリスト私物」というプロジェクトをご存知でしょうか?
名前の響きから、「雑誌とかで見る「スタイリストの私物です」的な意味の表記でしょ?」と思ってしまいそうですが、実は様々なブランドと、独自の視点でコラボレーションしてアイテムを展開するプロジェクトの名前なんです。
今回は、
- スタイリスト私物って何?
- デザイナー
- ブランドの特徴
- 人気コラボレーション
- 中古市場での評価
という形でお話していきます。
スタイリスト私物のアイテムが気になる!という方はもちろん、中古相場についてもお話していきますので、すでにスタイリスト私物のアイテムをお持ちで、フリマアプリでの売却や専門店での買取サービスのご利用をお考えの方もぜひご覧ください。
目次
「スタイリスト私物」とは?
スタイリスト私物は、スタイリストの山本康一郎氏が手掛けるプロジェクト。
コンセプトには、「良いものはいつだって常連客のわがままから生まれる。」を掲げています。
スタイリスト私物は販売サイトや公式サイトなどのメディアを一切持たず、情報発信は山本氏本人が運用するInstagramアカウント(@stylistshibutsu)のみで行っています。
プロジェクトの開始時期は明らかにされていませんが、Instagramアカウントの作成日が「2016年9月」である点から、始まりは2016年頃からと言えそうです。
アイテム発信は全てコラボ先のブランドから行われており、「スタイリスト私物」としての販売はありません。また、アイテムがリリースされるタイミングも不定期となっています。
そのため、立ち位置としては「ブランド」と言うよりも、不定期で動くコラボプロジェクトとして捉えるのが正しいでしょう。
スタイリスト私物によるコラボアイテムは、基本的に既存の形をベースにしています。
これはスタイリスト山本氏が、実際に愛用するブランドに「このアイテム、もっとこうだといいな」とオーダーしたものが形になっているからです。
つまり、スタイリスト私物はその言葉が指す通り「スタイリストの私物をブラッシュアップしてリリースするプロジェクト」と言えます。
後ほどくわしく解説しますが、スタイリスト私物は過去に以下のようなブランドとコラボしています。
- ENNOY(エンノイ)
- AURALEE(オーラリー)
- nonnative(ノンネイティブ)
- UNIVERSAL PRODUCTS(ユニバーサルプロダクツ)
- kijimatakayuki(キジマタカユキ)
- FRAY(フライ)
- WHOLE TREE(ホールツリー)
- UKA(ウカ)
- DAIWA PIER39(ダイワ ピアサーティナイン)
- Cruciani(クルチアーニ)
デザイナー
スタイリスト私物を手掛けるのは、スタイリストの山本康一郎氏。
音楽家の坂本龍一さんや俳優の本木雅弘さんのスタイリストを担当している、スタイリスト業界の中ではかなり有名な方です。
また、昭和期に活躍した喜劇役者、伴淳三郎さん(「あじゃぱー」の生みの親です。)の息子さんでもあります。
山本氏は元々フリーエディターとして経歴をスタートしており、シティーボーイのバイブルでおなじみの『POPEYE』で19歳から編集・ライターとして活動しています。
広告のクリエイティブディレクターとしても才能を発揮しており、伊藤忠商事「企業広告」のポスター、新聞広告で2016年と2018年の合計2回ADC賞を受賞したことも。
そんな多彩な才能を持つ山本氏ですが、そのバックボーンには雑誌『POPEYE』での編集・ライター経験が大きく関わっていると考えられます。
近年のPOPEYE 引用instagram@popeye_magazine_official
山本氏は過去のインタビューで、以下のように自身の経歴の経歴を振り返っていました。
別に原稿を書きたかったわけじゃないけど、何となく面白そうだなと思って始めてみたら、編集部にすごい人がいっぱいいたんですよ。みんなそれぞれ独自の“クセ”を持った大人が。とんでもなく建築に詳しかったり、テニスに詳しかったり、インドに詳しかったり……それまで僕もアロハシャツやヴィンテージには詳しい方だと思っていたんですが、彼らはレベルが違う。
そんな先輩たちを知って、それなら僕は「詳しい人に詳しくなろう」と思った。それ以来ずっと、自分はそんな人間の“クセ”に興味を持ってやってきたような気がします。
引用brutus.jp
知識量で競うのではなく、自分より詳しい人をリスペクトして学びを深める。
そんな柔軟で前向きな姿勢こそが、山本氏が才能を開花させた要因と言えるでしょう。
実際に山本氏がスタイリストとして活動を始めたのは1985年(24歳の頃)ですから、『POPEYE』での活動を始めた19歳から数年後のこととなります。
また、山本氏が手掛けるプロジェクト名「スタイリスト私物」も、雑誌に頻繁に使用されるワードが元となっています。
山本氏は過去のインタビューでプロジェクト名の由来に関して、「雑誌に掲載されることがあれば、キャプションを悩ませてやろうと思って」と言った内容のコメントも残していました。
こうしたユーモラスな人柄も、スタイリストとして、そしてクリエイティブディレクターとして活躍する原動力となっているのではないでしょうか。
スタイリスト私物の特徴
スタイリスト私物で特に印象的なのが、独特の抜け感のある手書きのポップなロゴ。
このロゴを手掛けるのは、現代アーティストとして活躍する加賀美健氏です。
いつ頃から使われているのかは追いきれませんでしたが、商標権が申請されていたのは2018年11月9日でした。
ステッカーとしても使えるロゴタグはメルカリなどのフリマサイトで高額で取引されており、1枚2,000円以上の値で出品されていたりもします。
スタイリスト私物のコラボアイテムは、「発表されると同時にECサイトに予約が殺到する、販売店舗に抽選待ちの行列が出来る」などカルト的な人気を誇ります。
特徴としては、「ベースはそのままに、細部をより良く」と言ったリメイクが得意な印象。
例えばアウターであれば、裏地、襟、ポケットなどの細部がリメイクされる事が多いです。
そのため目立った派手さはありませんが、よりディティールがブラッシュアップされている点に魅力があります。
またカラー展開はネイビーやブラックがほとんどになるため、ベーシックな雰囲気も特徴のひとつと言えます。
こうしたデザインには、山本氏の「表舞台に立つ人の邪魔にならないよう黒子に徹したい」と言うスタイリストとしての想いが色濃く現れていると考えられそうです。
過去にコラボしたブランド
冒頭でも少し触れましたが、スタイリスト私物が過去にコラボしているブランドを以下にまとめました。
- ENNOY(エンノイ)
- AURALEE(オーラリー)
- nonnative(ノンネイティブ)
- UNIVERSAL PRODUCTS(ユニバーサルプロダクツ)
- kijimatakayuki(キジマタカユキ)
- FRAY(フライ)
- WHOLE TREE(ホールツリー)
- UKA(ウカ)
- DAIWA PIER39(ダイワ ピアサーティナイン)
- Cruciani(クルチアーニ)
ENNOY(エンノイ)は、1LDKのディレクター三好良氏と山本康一郎氏が手掛けるブランドです。
自らが関わるブランドのため、特にコラボの頻度が高いです。
スタイリスト私物のアイテムが気になる人は、マメにENNOYをチェックしておくと良いかと思います。
また、山本氏はAURALEE(オーラリー)のデザイナー岩井良太氏と親交が深く、2023年時点で過去に3回コラボ展開をしています。
AURALEEのデザイナーさんについてはこちらの記事もどうぞ
他にも、スタイリスト私物が広告を出している週刊文春や、山本氏が愛用している自転車のブリジストンなどユニークなコラボが過去にありました。
コラボの情報発信は、Instagramアカウント(@stylistshibutsu)で行っているので、最新情報はこちらをチェックしてみてください。
スタイリスト私物の人気コラボアイテム
スタイリスト私物はコラボレーションでのみ展開されるため、定番品はなく全て限定です。
ここからは、スタイリスト私物から過去に展開されているコラボで特に人気のものをいくつかご紹介していきます。
AURALEE(オーラリー)コラボ
AURALEEは2015年春夏から本格始動した日本のブランドです。
特に素材に強いこだわりを持っており、アイテムに採用している生地は全てオリジナルのものという徹底ぶり。
デザインは素朴でシンプルですが、少し肩落ちするようなシルエットに仕立てられているのがポイントです。
着てみるとどこかモード感のある雰囲気にまとまるので、トレンディな着こなしを好む方に人気があります。
「裏バブアー」(スタイリスト私物×AURALEE×Barbour) 引用fashionsnap.com
こちらは2019年にリリースされた、「スタイリスト私物×AURALEE×Barbour」の豪華なトリプルネームコラボ。
トラッドの定番アイテムとも言えるBarbourのロング丈コート「BORDER」をカスタムしたアイテムです。
ベースはそのままに、以下の部分へリメイクを加えています。
- ポケット
- 袖口
- 襟周り
- 裏地
- オイル加工
「裏バブアー」と称して展開されており、こだわりは裏地にあります。
使用されているのはAURALEEのオリジナルチェック地。
「裏バブアー」の裏地 引用fashionsnap.com
開いて着た時にちらりと覗くアースカラーのチェックが、Barbourのカチッとした雰囲気に絶妙な抜け感を与えています。
従来のBORDERよりオイル加工が控えめに抑えられているのもこだわりポイント。
「裏地がめちゃめちゃカッコイイ!」ということで、手に入れた人は裏返しにも着て楽しんでいるようです。(ちなみに、リバーシブル仕様ではありません。)
ENNOY(エンノイ)コラボ
ENNOYは、2019年に山本康一郎氏と1LDKのディレクター三好良氏が立ち上げた日本のブランド。
展開アイテムは「Tシャツ、スウェット、ウインドブレーカー」などが代表的です。
こうしたアイテム展開には、現場で動きやすい服装が好まれるスタイリストとしての山本氏の価値観も関わっていると考えられます。
デザインはベーシックで、ワンポイントに「The Ennoy Professional®︎」のロゴが落とし込まれているのが特徴です。
「シャカシャカ23」(スタイリスト私物×ENNOY) 引用uptodate.tokyo
こちらはそんなENNOYとスタイリスト私物のコラボアイテムの一つ、「シャカシャカ23」。
ナイロンなのにソフトで、コットンのような肌触りが感じられる「ライトシェル・シールド・タフタ」と呼ばれる素材を使用したジャケットとパンツです。
2023年の4月にセットアップ販売とバラ販売の両方でリリースされました。
パンツは裾にかけてスッキリとテーパード、ジャケットは程よくリブが広がったシルエットに仕立てられています。
見た目はスポーティーですが、着てみるとスタイリッシュにまとまるので不思議です。
山本康一郎氏のセンスが光るアイテムと言えるでしょう。
文春オンライン(スタイリスト私物×ENNOY×週刊文春)
2021年にリリースされた、「スタイリスト私物×ENNOY×週刊文春」のユニークなトリプルネームコラボ。
上記のカラフルな刺繍が施されたものと、ブラック、グレーの生地にそれぞれワンポイントの刺繍が施されたモデルが発売されました。
こちらはかなり山本康一郎氏のユーモラスな人柄が感じられるアイテムです。
「文春」という文字のインパクトどおり、着ていると周りを騒がせる一着となるでしょう。
DAIWA PIER39(ダイワ ピアサーティナイン)
釣具メーカーであるDAIWA(ダイワ)が、都会とアウトドアをシームレスに繋げるというコンセプトで展開するブランド、DAIWA PIER39。
機能性が高く、ある程度適当に着ても決まる、格好いいアイテムが揃っているので注目している方も多いのではないでしょうか。
そんなDAIWA PIER39とスタイリスト私物のコラボ。
過去にはDAIWA PIER39×ENNOY×スタイリスト私物のトリプルコラボなどもおこなっていましたが、最近とくに注目度が高いのがDAIWA PIER39×スタイリスト私物のダウンジャケットです。
DAIWA PIER39が得意とするダウンジャケットで、「GORE-TEX WINDSTOPPER® EXPEDITION DOWN JACKET “ICON GRAY”」という名称。
ブランドとして展開している定番ダウンをスタイリスト私物が別注したモデルとなっています。
スタイリスト私物が別注するにあたり、カラーを“アイコングレー”という色に指定。
また、山本康一郎氏がカシミヤのニットを着ることが多い事にちなんで、ニットが引っかかりやすいベルクロテープを全廃止しているのだとか。
普段ベルクロテープが付されている部分は、スナップボタン仕様になっており、繊細なカシミヤニットを着ても安心の一着となっています。
ちなみにこちらは抽選販売のみの展開。
双方共に人気の高いブランドのコラボということもあり、中古市場でも高騰が予想されるアイテムとなっています。
kijimatakayuki(キジマタカユキ)
KIJIMA TAKAYUKIは、デザイナーの木島隆幸さんが手がける、日本の帽子ブランドです。
洗練されたデザインと卓越した技術で作られる帽子は、数多くのファンを抱えています。
そんなKIJIMA TAKAYUKIとスタイリスト私物とのコラボですが、AURALEEも合わせたトリプルネームコラボを行いました。
定番キャップのつばを7mmの厚さに変更し、アウターとのバランスを追求。
生地は、AURALEEが特別に製作したフランネル生地を使用し、ボリュームと暖かさを兼ね備えたデザインになっています。
また、後ろ側のゴムギャザーによりフィット感が高く、内側のテープ裏にはベルクロアジャスターが付属しているためサイズ調節が可能です。
中古市場での評価
ここまでスタイリスト私物の魅力についてお話してきましたが、ここでは、中古市場ではどんな評価をされているの?という事についてお話していきたいと思います。
コラボレーションを基本として展開しているだけあってそれぞれのアイテムが限定的に発売されるものばかりのスタイリスト私物。
そんな背景もあって、中古市場ではとても高く評価され、人気があります。
今回ご紹介したコラボはもちろん、DAIWA PIER39とのコラボ等もとても人気で、高額で取引されています。
どのコラボもアウター系などは非常に人気が高く、とくに強気のお値付けが可能なジャンルです。
他にも文春オンラインとのコラボアイテムであるスウェットなど、インパクトのある、スタイリスト私物ならではの遊び心の感じられるものはとくに人気が高いです。
もちろんKLDでも強気のお見積りが可能なブランドです。
ものを送る前におおよその金額がわかる、LINE事前査定もおすすめです。
ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
独自のフィルターを通して様々なブランドの良さを引き立て、魅力的なコラボレーションを展開する「スタイリスト私物」。
KLDでもスタイリスト私物のお買取を強化しています。
ドメスティックブランドの査定を得意とするスタッフの在籍により、高い精度での強気のお値付けが可能です。
宅配買取というと、
「時間かかるんじゃないの?」「面倒臭そう…」「配送料の分、買取金額を安くされそう…」
という不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実はそんなことも無いんです。
KLDでは、取り扱いブランドをある程度絞ることにより、高い水準のお買取金額を維持。
もちろん送料、キャンセル料なども無料です!
LINE査定も出来ますので、もし気になるアイテムがございましたらお気軽にお声かけ下さい!
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