RAF SIMONSって改めてどんなブランド？｜ラフシモンズ

引用：firstview.com

みなさんこんにちは。
ブランド古着のKLDです。

2022年11月、RAF SIMONS（ラフシモンズ）のブランド終了が発表されました。
あまりに突然だったので、衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか？

RAF SIMONSとは、ベルギーのアントワープにて設立されたブランドで、現在は数百万円ほどの価値がつくアーカイブもいくつもあります。

今回はそんな今話題のブランド、RAF SIMONSについて掘り下げていきたいと思います。

今回は、

RAF SIMONSってどんなブランド？
デザイナーは？
ラフシモンズの変革
アーカイブについて
RAF SIMONSの中古市場での評価

という形でお話していきます。

ブランドの事が改めて気になっている方や、既にアイテムを持っていて売却や買取サービスの利用などをお考えの方にもぜひお読みいただきたい記事になっています。

1 RAF SIMONSとは？
2 デザイナー
3 ブランド立ち上げから現在まで
4 高額取引されるアーカイブ
5 中古市場での評価
6 ここまで読んでくださった方へ
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RAF SIMONSとは？

引用：fashion-press.net

RAF SIMONSは1995年に創業されたベルギー、フランスを拠点とするファッションブランドです。

デザイナーはラフ・シモンズ。

デザインとしては、シモンズ氏のクラシックで伝統的なデザインへの造詣を発揮すると同時に、10代の若者のフラストレーションを爆発させたようなパンク的な要素もあり、両者がぶつかり合うような表現が特徴。

モッズコートやテーラードジャケットに、大胆なグラフィックプリントを施したり、パッチやアップリケを貼り付けたアイテムはRAF SIMONSを代表するアイテムともいえ、中古市場でも非常に高額で取引されています。

デザイナー

引用：pen-online.jp

RAF SIMONSのデザイナーであり創業者であるラフ・シモンズは、1968年1月12日にベルギーのヘンクという、人口約6万人の小さな町で生まれました。

陸軍の夜警をしていた父ジャックスと、ハウスクリーナーをしていた母の間に生まれた一人っ子で、自然に囲まれた環境で幼少期を過ごしました。

大学で工業デザインを学んだ後は、2年間家具ギャラリーに勤務しインテリアデザイナーとしてのキャリアをスタート。

学生時代にWalter Van Beirendonck(ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク)の元でインターンとしてデザインを学んでいました。

1990年の春、ウォルターに同郷であるMartin Margiela(マルタン・マルジェラ)のオールホワイトショーに連れられシモンズは感銘を受けました。

これは彼がはじめて鑑賞するファッションショーであり、今後の活動にも影響する大きなターニングポイントだったと後のインタビューでも答えています。

その後ヘンクの大学で家具デザインを5年間学び、1991年に卒業。
大学在学中にできた友達の多くは、この時から現在まで共同製作者でありパートナーでもあります。

ブランド立ち上げから現在まで

デザイナーとしてのラフ・シモンズがどんな環境で育ち、ファッションへ興味を持つまでの過程をご説明しました。
この項目では年表形式で、ブランドやデザイナーのシモンズ氏の活動の流れを解説していきます。

1995年　ブランドのスタート

ラフ・シモンズが自身初のメンズウェアラインを立ち上げ、当時の交際相手をフィーチャーしたメンズコレクションを発表。

実はシモンズがブランドを立ち上げる前、当時多くの有名デザイナーを排出していたアントワープ王立美術アカデミーに入学するためにアントワープに移っていました。

シモンズはいくつかのアイテムをデザインし、当時の王立美術アカデミーのファッション部門の責任者、Linda Loppa(リンダ・ロッパ)に会いに行きますが、入学するよりも独立しフッションデザインをビジネスにすることを勧められました。

その後、リンダ・ロッパの後押しで1995年秋冬シーズンより、RAF SIMONSのコレクションを発表しました。

2000年3月　ブランドの一時閉鎖

シモンズは2000年秋冬コレクションを終え、日頃から協力してくれている従業員の休暇のために会社を一時閉鎖させました。

「サバディカル休暇」という名目で、経営不振などのネガティブな理由ではなく、従業員の休暇と共に、社内の整理などをおこなったそうです。

そんな中、彼はオーストラリアにあるウィーン応用芸術大学ファッション学科で教授として着任。

ウィーン応用芸術大学引用：wikipedia.org

この授業はシモンズ以降も、Jil Sander(ジル・サンダー)や Vivienne Westwood(ヴィヴィアンウエストウッド)、Helmut Lang(ヘルムートラング)などが教壇に立っている、服好きなら誰もが憧れてしまうような専攻プログラムです。

シモンズはその後、5年に渡ってこちらの教授としての仕事もおこなう事になりました。

2001年　RAF SIMONS再開

復活第一弾の2002SSコレクション引用：firstview.com

1年間の休暇を経て、2001年の秋にシモンズがファッション界に復帰。

再始動したRAF SIMONSは規模を縮小して新しいデザインチームとして活動することで、より綿密なコミュニケーションを図ることが可能になりました。

2005年　JIL SANDER(ジルサンダー)のクリエイティブディレクターに就任

シモンズは、これまでレディースラインのみの展開だったジルサンダーのメンズラインをデザインし始めました。

彼のデザインするシルエットや機能性が、ジルサンダーのブランドとしての評価をさらに上げました。そんな彼が退任した現在もメンズラインが残っています。

2006年　「RAF BY RAF SIMONS」始動

6月よりRAF SIMONSのセカンドライン、RAF BY RAF SIMONSをスタート。

カジュアルながらも、アートを絡めたメッセージ性の強いデザインを提案するラインとなっています。

2011年　「RAF BY RAF SIMONS」から「RAF SIMONS1995」へ
RAF SIMONSが生産委託先との契約終了により、RAF BY RAF SIMONSからRAF SIMONS1995へと置き換えられました。
このラインはそれ以降、ブランケットなどのファブリック製品も扱うラインになりました。
2012年　JIL SANDER(ジルサンダー)のクリエイティブディレクターを退任、Christian Dior(クリスチャンディオール)のクリエイティブディレクターに就任

ジルサンダーのクリエイティブディレクターを退任した年の4月、シモンズがJohn Galliano(ジョン・ガリアーノ)と交代し、ディオールのクリエイティブディレクターに就任しました。

しかし、Kris Vav Assche(クリス・ヴァン・アッシュ)がDIOR HOMME(ディオールオム)のクリエイティブディレクターだったため、シモンズはメンズウェアのデザインに手をつけることはありませんでした。

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2014年　シモンズのドキュメンタリー「Diorと私」

シモンズが初のオートクチュール・コレクションを発表するまでの8週間に迫ったドキュメンタリー、「Diorと私」が制作されました。

2015年　ディオールのクリエイティブディレクター退任

シモンズは自身のブランドや自分のことに集中するために辞任を発表。
意見の相違などがあったわけではなく、友好的な辞任でしたと報告されました。

2016年　Calvin Klein(カルバンクライン)のチーフクリエイティブオフィサーに就任

カルバンクラインが8月より、ラフ・シモンズをチーフクリエイティブオフィサーに任命することを発表。
2018年に辞任。

2020年　PRADA(プラダ)グループの共同クリエイティブディレクターに就任

8月に最高経営責任者のPatrizio Bertelli(パトリツィオ・ベルテッリ)が、Miuccia Prada(ミウッチャ・プラダ)と共同デザインを発表する予定であることを表明。

2022年11月ブランドの終了を発表

2022年11月21日(現地時間)、ラフ・シモンズが公式インスタグラムで自身のブランドの終了を発表。

2023年の春夏コレクションをもって、最終コレクションとなる事を伝えました。

高額取引されるアーカイブ

未来ガ驚喜研究所経営のArchive Store。RAF SIMONSのアーカイブも多く擁する。引用：archivestore-official-ec.myshopify.com

現在、ラフシモンズの過去のアイテムは数十万〜数百万円までもの価格が当然のようにつくようになりました。

HELMUT LANG(ヘルムートラング)などのアーカイブアイテムを貸し出すサービスを提供していたDavid Casavant(デビッド・カサヴァント)のアイテムを、有名アーティストやセレブが着用したことでラフのアーカイブの価格が爆発的に高騰。

デザイナーのラフ・シモンズが現在もなおPRADAで活躍していることから、それらのアイテムの価値が下がっていくことはほぼない状況に。

ラフ・シモンズは素晴らしいアイテムを世に送り出しただけではなく、その後も彼がデザインを続けてきたことによりこれまでのアイテムにも付加価値をつける要因となっています。

実は筆者も渋谷のアーカイブストアに足を運んだことがあるのですが、とにかく感激したのを覚えています。
デザイン力はもちろん素晴らしいのですが、こんなに人にインパクトを残すことができる服があるのかと衝撃を受けました。

今も検索すれば様々なフリマサイトやアーカイブ一覧などで見ることが可能ですので、ぜひあなたも目が眩むような価格とともにご覧になってみてはいかがでしょうか。

中古市場での評価

ここまでRAF SIMONSというブランドの魅力をお話してきましたが、中古市場での評価や買取はどうなの？というお話をしていきたいと思います。

前項でもご紹介したように、RAF SIMONSといえば何といっても高騰しているアーカイブ。

貴重なアイテムはとにかく非常に高額で取引され、アーカイブストアなどは、一種のコレクションとして在庫をストックして店頭に展示しています。

90年代のアイテムはフリマサイトなどでも数十万円の金額で取引されているのが見受けられます。

ブランドとしては依然人気で、近年のアイテムなども（さすがにアーカイブ程ではありませんが）高額で取引されています。

また、ラフ・シモンズというデザイナー自体に価値があるという側面があり、ラフ氏がRAF SIMONS以外でクリエイティブディレクターを務めていた時代のアイテム（JIL SANDER、Christian Dior、Calvin Kleinなど）も、ラフ・シモンズ期であったことを示されたうえで、高い評価で取引されています。

ブランド終了と共に、これからよりアーカイブ等が高騰していきそうな予感もあるRAF SIMONS。
気になるお品物がございましたらぜひお気軽にご相談ください。

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