LOEWEってどんなブランド?|ロエベ
引用instagram@loewe
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
スペイン・マドリードの小さな皮革工房として誕生して以来、現在までそのクラフトマンシップを重視しながら発展を遂げてきた「LOEWE(ロエベ)」。
150年以上もの歴史の中で受け継がれてきた伝統的な工芸や職人技を軸としつつ、時代とともに新鮮なデザインを融合させたLOEWEらしいアイテムの数々は、ラグジュアリーブランドの中でもひと際存在感を放っています。
今回は、
- LOEWEとは
- ブランドの歴史
- 歴代デザイナー
- 名作アイテム
- 買取について
という形でお話していきます。
「ブランドを知ってはいるけど、改めて深く知りたい!」という方にぜひ読んでいただきたい記事です。
LOEWEとは
スペインを代表する世界的な高級メゾン「LOEWE(ロエベ)」。
1872年に立ち上げられたブランドで、ルイヴィトンやシャネル、グッチなどより長い歴史を誇ります。
スペイン王室御用達の由緒正しきブランドであり、海外セレブや著名人にも愛用者が多くいます。
皮革工房からスタートしたLOEWEは、革の質や、革を扱う伝統的な職人技へのこだわりが非常に強いのが特徴です。
最高品質のラムスキンを使い、「ロエベナッパ」と呼ばれるシルクのような手触りのレザーアイテムを多数生み出しています。
また、卓越したクラフトマンシップによって極上のレザーアイテムを提供し、スペイン王室御用達の称号を獲得。
プレタポルテからアクセサリーまで、歴史を重んじながらも新たなフィールドを築き上げてきました。
1996年にはLVMHグループの傘下に入り、グローバルブランドへと成長を遂げ、今日に至るまでブランドの格式を維持し続けています。
ブランドの歴史
ここからは、LOEWEの歴史についてお話します。
LOEWEの原点である皮革工房が誕生
エンリケ・ロエベ・レスベルグ 引用vogue.com
LOEWEは「エンリケ・ロエベ・レスベルグ」というドイツの職人が1872年に立ち上げたブランドですが、そのルーツはさらに古く1846年にまで遡ります。
1846年、スペインの職人がマドリードに皮革工房を立ち上げたことがLOEWEの歴史の始まりです。
エンリケ・ロエベ・レスベルグは、このマドリードの工房の評判を聞き、見学に訪れます。
職人達が作る革製品の品質の高さや上質な素材に感銘を受け、パートナーとして工房で一緒に働くことを決意します。
そして1872年、彼は「ラグジュアリー・レザー・ハウス・ロエベ」の名で自身のブランドを設立。
1892年には、「E.ロエベ ブティック」を店舗併設型の工房として立ち上げます。
当時はレザーケース、バッグ、財布、葉巻入れ、フレーム、コインケースなどのレザー製品のみを扱っていました。
ロエベが手がける製品はどれも確かな品質であることから、次第にマドリードの貴族や富裕層の間で評判となります。
またこの頃から、全ての製品に「Leather Goods Factory(レザーグッズファクトリー)」というエンブレムが刻印され、婦人用のハンドバッグの製作も始まりました。
王室御用達ブランドとなり躍進を遂げる
1905年には、当時有力な顧客であったコンキスタ公爵夫人によってスペイン王室に紹介されたLOEWE。
アルフォンソ13世 引用wikipedia
スペイン王室からLOEWEの製品は高く評価され、当時のスペイン国王・アルフォンソ13世から王室御用達の称号を授かりました。
アルフォンソ13世はLOEWEを相当気に入ったようで、ブティックにも何度も足を運んだそうです。
王室に認められ躍進したLOEWEの勢いは留まることを知らず、国内での事業拡大を進めるためにバルセロナに2号店をオープン。
こうしてLOEWEは、1900年代初頭にはスペインを代表するトップブランドとなり、さらなる飛躍を遂げていきます。
事業拡大と海外ブランドの取り扱いにより認知度を高める
グラン・ビア店 引用high-brands.com
1939年には、マドリードの中心地に半円形のショーウインドウが特徴的なグラン・ビア店をオープン。
半円形ショーウインドウの造りは、ラグジュアリーで洗練されたLOEWEのイメージをより一層強めることとなりました。
また1949年には、店舗拡大に伴った注文数の増加にあわせ国内に主要工場を作ります。
この頃より取り扱い製品も拡大し、新たにトラベル用品やインテリア小物、靴、ギフト製品なども商品ラインナップに加えました。
さらに、当時スペインに輸入されていた海外ブランドの販売権も獲得し、クリスチャン・ディオールやクロエ、シャルル・ジョルダンなどのブランド製品の販売もスタート。
当時のLOEWEブティックには、自社製品だけでなく海外の有名ブランドの製品も陳列するといった、今で言うセレクトショップの先駆けのような事業も展開していたのです。
アイテム拡充や海外ブランドの取り扱いを行い、LOEWEはさらに認知度を高めていきました。
プレタポルテコレクションを開始
(左)エンリケ・ロエベ・リンチ (右)エンリケ・ロエベ・ナッペ 引用vogue.es
1965年、エリンケ・ロエベ・ナッペの息子エンリケ・ロエベ・リンチが事業に参加し、婦人向けのウィメンズ・プレタポルテを開始。
最初のデザイナーは、カール・ラガーフェルドやラウラ・ビアジョッティを迎え入れました。
そして、1970年にLOEWEを象徴するロゴデザインである「アナグラム」が誕生。
4つの「L」を組み合わせたアナグラムは、LOEWEの独自性を示すアイコン的な存在であり、LOEWEの革製品において品質の保証を示すシンボルとして位置づけられています。
その後も既製服部門に勢いをつけたLOEWEは、1983年にはメンズ・プレタポルテをスタートさせます。
当時、主に皮革製品とアクセサリーで知られていたLOEWEでしたが、既製服への進出によってハイファッションブランドとしての地位を確立していったのです。
LVMHの傘下に入り国際展開と知名度を向上させる
1985年にはルイヴィトンと締結を結び、LOEWEの店舗でルイヴィトンの商品を販売開始。
ラグジュアリー界のトップブランドであるルイヴィトンを取り扱えていた状況からして、当時のLOEWEが威力的なことがうかがえます。
1989年には海外初進出となる店舗をフランスのパリにオープン。
その後、続くようにして世界中の主要都市へと展開していきます。
そして1996年、LOEWEはLVMHの傘下に入りました。
ベルナール・アルノー氏 引用sbbit.jp
このLVMHへの加入は、1990年代当時、LVMHのトップである「ベルナール・アルノー氏」がハイブランドの買収を盛んに行っていた時期ということもあり、LOEWEにもその影響が及んだと予測されます。
大抵ブランドグループの傘下になると、そのブランドの独創性がなくなるのではないか…といった懸念がでてくることがよくあります。
しかし、LOEWEはLVMHの傘下になったことで使える資金が増え、実力あるデザイナーを迎え入れるようになり、これまで大きな発展を見せてこなかったプレタポルテ部門の売上も上昇するようになったのです。
以降LOEWEは、レザー製品とプレタポルテの2つを中心として事業展開を行うようになりました。
また、2014年にはクリエイティブ・ディレクターにジョナサン・アンダーソンが就任。
今までの伝統的なクラフトマンシップに加え、先進的なデザインでブランドを一新させます。
これまで富裕層向けのイメージが強かったLOEWEでしたが、より若い年代の幅広い客層から支持されるようになりました。
そして、世界を代表するブランドとしてさらに注目されるようになったのです。
歴代デザイナー
ここからは、LOEWEの歴代デザイナーについてチェックしていきましょう。
1996年にLVMHの傘下に入り、クリエイティブディレクターを迎え入れ出した1998年以降のデザイナーにスポットを当てて紹介します。
1998-2001 ナルシソ・ロドリゲス
ナルシソ・ロドリゲス 引用madamefigaro.jp
ナルシソ・ロドリゲスは、1961年生まれ、キューバ人の両親を持つアメリカ出身のファッションデザイナーです。
ダナ・キャランやマーク・ジェイコブスなどの有名なデザイナーを輩出した「パーソンズ・スクール・オブ・デザイン」を卒業。
卒業後はダナ・キャランのアシスタントになり、その後はカルバンクラインのレディースデザインを担当しました。
1998年には、自身のブランド「NARCISO RODRIGUEZ」を設立。
同年、LOEWEからのオファーを受け、クリエイティブディレクターに就任。
彼のデザインは、アメリカンテイストをベースにヨーロッパの芸術的な面も持ち合わせているのが特徴です。
プレタポルテを成功へ導いた立役者的存在でもありますが、2002SSを最後にLOEWEを辞任。
現在はニューヨークで自身のブランドに専念し、フレグランスやコスメ事業にも力を入れています。
2002-2007 ホセ・エンリケ・オナ・セルファ
ホセ・エンリケ・オナ・セルファ 引用grazia.fr
ナルシソ・ロドリゲスの後任として選ばれたのが、ベルギー出身のスペイン人、ホセ・エンリケ・オナ・セルファです。
1975年生まれの彼は、ベルギーの国立ラ・カンブル視覚芸術高等専門学校でファッションを学び、1999年に主席で卒業。
在学中には、学校で知り合ったファッションデザイナーのオリヴィエ・ティスケンスの創作活動を助けるかたちで、パターンカッターやニットウェアデザイナーとして経験を積みます。
2000年には自身の会社「JE One Salfa」を設立。
そして2002AW、LOEWEのクリエイティブディレクターに就任しました。
LOEWEでは、エレガントでラグジュアリー、さらにスペイン由来のラテンテイストを織り交ぜた情熱的な作品を発表し、名声を博しました。
ナッパアイレ 引用brandoff-store.com
2007年にはLOEWEの代表作となる「ナッパアイレ」を発表。
バッグルやリングなどの金属を使わずに、最高級のLOEWEナッパのみを素材として使用し、軽量化を実現したバッグとして話題になりました。
しかし、2008SSコレクションを最後にLOEWEを去ります。
2008-2013 スチュアート・ヴィヴァース
スチュアート・ヴィヴァース 引用wwd.com
スチュアート・ヴィヴァースは、1973年生まれ、イギリス出身のファッションデザイナーです。
ウェストミンスター大学を卒業後、ボッテガヴェネタやカルバンクライン、ジバンシィといったハイブランドでキャリアを積み、ルイ・ヴィトンのアクセサリーデザインも手掛けた経験があります。
2006年にはブリティッシュファッションアワードで「アクセサリー・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。
その翌年2007年にLOEWEのクリエイティブディレクターに就任することが決定し、2008年に正式に就任。
2009年に発表したパリでの初のランウェイでは、独創的なアイデアとスタイルが話題を呼びました。
アレンジを加えたフラメンコ 引用vogue.com
彼が手掛けた代表作は、LOEWEのアイコンバッグである「フラメンコ」のリニューアルです。巾着にタッセルをあしらい、モダンなアレンジを加えました。
2013年にLOEWEを退任し、現在はCOACHのクリエイティブデザイナーを務めています。
2013-現在 ジョナサン・アンダーソン
ジョナサン・アンダーソン 引用tjapan.jp
ジョナサン・アンダーソンは、1984年北アイルランド生まれのファッションデザイナーです。
アメリカの俳優学校を卒業したジョナサンは、演劇の道に進むためワシントンのスタジオシアターで働いていました。
その際、衣装デザインに関心を持つようになり、イギリスの名門・ロンドン芸術大学で紳士服デザインの学位を取得。
プラダのデザイナーの補佐を務めた後、ロンドンに移り、2008年の24歳の時に自身のブランド「J.W.ANDERSON」を立ち上げます。
設立当初はメンズラインのみでしたが、2010年にはレディースラインも展開。
2012年には、ブリティッシュファッションアワードで期待の新星として「エマージング・タレント・アワード」の「レディ・トゥ・ウェア部門」を受賞しています。
そして2013年、当時29歳という異例の若さでLOEWEのクリエイティブ・ディレクターに就任。
LOEWEのロゴを刷新し、次々とヒット商品を生み出し、LOEWEの再構築を図りました。
就任後、初めてデザインを手掛けたバッグ「パズル」を2015SSコレクションで発表。
また、翌年の2016SSで発表したのが「ハンモック」です。
どちらもLOEWEの新しいアイコンバッグとして定着し、現在も高い人気を集めています。
ジョナサンのトレンド感のある上品なデザインによって、LOEWEのアイテムはより幅広い年齢層に受け入れられるようになりました。
またジョナサンは、LOEWEの長年受け継がれてきた伝統「クラフトマンシップ」も大切にしています。
トレンドをただ取り入れるだけでなく、伝統を重んじながらも現代的で斬新なスタイルをミックスした新たな作品を生み出しているのです。
LOEWE×ハウルの動く城 引用instagram@loewe
近年では、日本のスタジオジブリとのコラボでも話題になりました。
彼の存在によって、今後もLOEWEの魅力と人気はさらに高まることが期待できるでしょう。
名作アイテム
ここからは、LOEWEの名作アイテムについてお話します。
フラメンコ
LOEWEの中でも歴史の長いバッグ「フラメンコ」。
1970年に誕生したバッグで、個性的でクラシカルな雰囲気が漂うデザインです。
スペインの伝統舞踊フラメンコで使うカスタネットからインスピレーションを受けて誕生しました。
初登場から20年以上の時を経て2010年にスチュアート・ヴィヴァース、その後ジョナサン・アンダーソンによってリニューアルされ、時代とともに進化してきました。
フラメンコの一番の特徴は巾着型のデザインです。
この形は1970年のデビュー時から変わらず受け継がれており、大きく口が開くことで中身が取り出しやすく、使い勝手に優れているのがメリットです。
また、フラメンコが愛される秘密は、しなやかで軽量なナッパレザー素材にもあります。
独自の製法でなめした最高品質の子羊の革で、シルクのような滑らかな質感を持っています。
通常のレザーと比べて薄く軽いので、長時間持ち歩いても疲れにくいのも魅力的なポイントです。
サイズのラインナップは5種類で、1番大きいラージサイズ以外は、取り外し可能なストラップを調整すると、ハンドバッグやショルダーバッグとして使用可能です。
ストラップを外すとクラッチバッグとしても使えます。
アマソナ
1975年に誕生して以来、現在も変わらず愛され続けるロングセラーモデル「アマソナ」。
ギリシャ神話に登場する勇敢な女性「アマゾネス」がその名の由来となっています。
スクエアフォルムに角部分は丸みを帯びたデザイン、そして控えめながらも存在感を示す上品な“アナグラム”が特徴です。
一つひとつが手作業でつなぎ合わされており、LOEWEが長年培ってきたレザー加工技術の高さがうかがい知れます。
素材には柔らかなカーフスキン、スエード、パイソン柄、丈夫なキャンバス素材などがラインナップ。
サイズは4種類ありカラー展開も豊富で、カジュアルやフォーマル、旅行など様々なシーンで活躍します。
デザインは何度かリニューアルされており、時代ごとにロゴのサイズや配置に違いが見られます。
デザインに変更があってもベースがシンプルなので、トレンドに左右されることなく長く使えるバッグです。
パズル
2014年にLOEWEのデザイナーに就任した、ジョナサン・アンダーソンが2015SSコレクションで発表した「パズル」。
日本の折り紙に着想を得て生み出されたこのバッグは、三角形を組み合わせたようなデザインを特徴としています。
熟練の職人が10時間もかけて手作業で組み立てるレザーパーツは、折り紙のようにフラットに折りたためる仕組みになっています。
ショルダーバッグ、クラッチ、ハンドバッグなど5通りの持ち方ができ、自在にアレンジが楽しめるのも魅力の一つ。
パズルシリーズはバッグ、財布ともに人気で、新たなLOEWEのアイコンとなりました。
ハンモック
2016SSコレクションで初登場したハンモック。
その名の通り、ゆらゆらと揺れる柔軟なハンモックから着想を得て生まれたバッグです。
ハンモックの最大の特徴は、荷物の量や使用シーンに合わせ、サイドにあるファスナーの開閉によって形態を変えられるデザイン。
ハンドバッグ、トートバッグ、ショルダーバッグへと変化し、装いに合わせた使い方も叶います。
また、サイドの仕様にはファスナー以外にドローストリングタイプもあり、同じハンモックでも異なる表情を見られます。
カジュアルなデザインながらも圧倒的な高級感を漂わせる、LOEWEの職人が加工を施した上質なカーフレザーも大きな魅力。
カーフレザーにツイードやキャンバス地を組み合わせた、新しいスタイルのハンモックも登場しています。
買取、中古相場について
ここまで、LOEWEというブランドの魅力についてお話してきました。
ここでは、中古相場について少しだけお話していきます。
古くから世界中で愛される老舗ブランドということで、やはりレザーのバッグなどは文句なしに中古市場でも高い評価で取引されるブランドです。
今回ご紹介したようなフラメンコやパズル、ハンモックなど、現在のラインナップはもちろんのこと、発売から多少年数の経ったモデルであっても、状態の良いもの等は強気のお値付けで売却が可能かと思います。
また、デザイナーがジョナサン・アンダーソンに交代してからのLOEWEは、バッグだけではなくアパレル部門も幅広い年代のユーザーに人気があり、フリマサイトなどで中古品を探す若年層も多くいます。
老舗でありながら、ジョナサン・アンダーソンという稀代のデザイナーのセンスによって非常に高い注目度をもつブランドとして、この中古市場での人気はまだまだ続きそうです。
もちろんKLDでも強気のお見積りが可能なブランドです。
「売ろうかな…?」と少しでもお考えのお品物がございましたらぜひお気軽にご相談ください。
ものを送る前に金額がわかる、LINE事前査定もおすすめです。
ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
老舗ブランドでありながら、目覚ましい進化を遂げていくブランド、LOEWE。
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