CELINEとは?ブランドの歴史を振り返る|セリーヌ
引用>wwdjapan.com
CELINE公式Instagramより引用@celine
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
フランス・パリで誕生したラグジュアリーブランド、CELINE(セリーヌ)。
ブランドのシンボルといえる“トリオンフ”を施したデザインは、誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
控えめでありながら高級感のある様々なアイテムが人気を集める、70年以上続く、歴史の長いブランドです。
今回は、
- CELINE(セリーヌ)とは?
- CELINEの歴史
- CELINEを築き上げた歴代デザイナー
- CELINEの成長を加速させた名作
- 中古市場での評価
という形でCELINEの歴史や軌跡、それに関わる名作のご紹介をしていきます。
「ブランドを知ってはいるけど、改めて深く知る機会がなかなか無い…」という方にとくにおすすめの記事です。
せひご覧ください。
目次
CELINE(セリーヌ)とは?
2016年プレフォールコレクション 引用fashion-press.net
2023年 SSコレクション 引用fashion-press.net
セリーヌ オム 2023年 ウィンターコレクション 引用fashion-press.net
CELINE(セリーヌ)は、1945年にフランス・パリで誕生したラグジュアリーブランドです。
ウェアをはじめとするバッグやシューズ、ジュエリー、香水まで幅広いアイテムを展開し、数々の名作を世に送り出しています。
セリーヌはこれまで様々な困難を乗り越え、ラグジュアリー界をリードするブランドへと成長しました。
また大手メゾンというポジションに慢心することなく、常に新たな想像力を膨らませ、突き進む姿勢も魅力の一つ。
今後もまだまだ目が離せないブランドです。
CELINEの歴史
これまでセリーヌは、絶頂期、低迷期、新しい挑戦など様々な軌跡を辿ってきました。
ここからは、セリーヌの長い歴史に迫ります。
子供靴専門店としてCELINEが誕生
第二次世界大戦が終わったばかりの1945年、30歳を目前にしたセリーヌ・ヴィピアナが、夫・リチャードとともにセリーヌを創業。
最初は“自分の子どものために”と、オーダーメイド高級子供靴専門店としてスタートしました。
パリの靴職人と革職人の技術を用いて、一つ一つ丁寧に製造したセリーヌの靴は「スタイリッシュで履きやすい」と、瞬く間に上流階級を中心に人気を獲得。
1948年には新しく3店舗をオープンするほど、セリーヌの事業は順調に進んでいました。
そして次第に、子どもたちの靴をオーダーしていた母親たちから婦人靴のリクエストが増加するようになります。
1959年、セリーヌは婦人靴の展開をスタート。
婦人靴を作り始めてまず人気になったのが、馬具である轡(くつわ)型の金具がついた婦人用モカシンの「インカ」です。
インカのヒットをきっかけに、セリーヌは徐々に軌道に乗っていきます。
1965年には香水とスカーフ、1966年にはハンドバッグの販売をスタート。
顧客はたちまち増加し、セリーヌは人気ブランドへと上り詰めました。
セリーヌ広告 引用fulloftaste.com
プレタポルテコレクション開始
2022年 CELINEパリコレクションより 引用fashion-press.net
1967年、セリーヌは事業をさらに拡大し、プレタポルテコレクションを開始しました。
当時ヨーロッパでは、オートクチュールからプレタポルテがモード界を牽引する流れになっていたこともあり、コレクションは好調だったそう。
上品な雰囲気ながらも着回しの効く、実用性の高いセリーヌの服は、パリのB.C.B.G.*の代名詞となり、瞬く間に人気ブランドへと上り詰めました。
*B.C.B.G.とは、フランスの上流階級の人たちの良いファッションや良い暮らしを指す言葉。
B.C.B.G.の語源となったと言われる本 引用numeroandco.com
しかし時代の変化とともに、B.C.B.G.は廃れ、セリーヌはいつしか「時代遅れ」のレッテルを貼られるようになりました。
高齢者向けのブランドとして定着してしまったセリーヌは、徐々に売上を落とし、ブランドの勢いを失っていきます。
そんな低迷期であった1987年、セリーヌはフランスの実業家であるベルナール・アルノー率いるフィナンシエール・アガッシュ社(現LVMHグループ)に買収され、傘下に入ることを決意しました。
LVMHグループの一員となる
LVMH ベルナール・アルノー 引用hln.be
1996年、ベルナール・アルノーがLVMHグループを買収したことに伴い、セリーヌは正式にLVMHグループの一員となります。
LVMHグループへの参入は、セリーヌの回復を前進させる大きな転機でもありました。
ナン・ルジェが社長となり、マイケル・コースをデザイナーを迎え入れ、ターゲットを「働く女性」へ変更。
デザインはセリーヌの原点である、活動的で実用的なものへと変えていきました。
LVMHグループと経営や組織などの改革に取り組み、セリーヌはなんとかブランド休止の危機を脱することに成功します。
その後も数々の素晴らしいデザイナーを迎え入れ、勢いを取り戻したセリーヌ。
世界的なラグジュアリーブランドとして認知されていったのです。
CELINEを築き上げた歴代デザイナー
多くのピンチや挑戦を経験してきたセリーヌの背景には、ブランドを支えてきたデザイナーたちの存在があります。
セリーヌを築き上げた歴代のデザイナーを順に紹介します。
1945-1997 セリーヌ・ヴィピアナ
セリーヌ・ヴィピアナ 引用themarketherald.com
まず紹介するのは、デザイナーでありセリーヌの創業者であるセリーヌ・ヴィピアナ。
セリーヌの長い歴史の土台となる部分を育てた人物です。
「女性らしくありつつも自立しているアクティブな女性」というコンセプトを掲げ、女性のためのファッションを提案し続けていました。
またセリーヌ・ヴィピアナといえば、1966年に大ヒットした「サルキー」の生みの親です。
交差した4つの馬車が規則正しく配置された美しいモノグラム調のデザインは、パリ婦人たちの心を掴みました。
サルキーのヒットから勢いを加速させたセリーヌは、次々とアイテムを増加し、顧客を増やすことに成功。
しかし時代の流れとともに経営が苦しくなり、セリーヌはブランドの衰退を経験します。
彼女はなんとか経営難を抜け出すため、息を引き取る1997年までセリーヌを守り続けました。
そんなセリーヌ・ヴィピアナが残した功績とブランドに対する深い愛情は、今も変わらずセリーヌの中に存在しています。
サルキー 引用baycrews.jp
1997-2003 マイケル・コース
マイケル コース 引用vogue.co.jp
窮地に立たされたセリーヌを助けるため、デザイナーとして迎え入れたのがマイケル・コースです。
1997年、自身のブランドをヒットさせていたマイケルは、セリーヌと兼任という形でデザイナーに就任。
当時、アメリカのデザイナーがフランスのブランドを任されるのは非常に珍しかったそうですが、ニューヨークで培った感性とセンスを融合させ、セリーヌを若返らせました。
機能性と実用性をメインとしたスタイリッシュで都会的なスタイルは、キャリアウーマンを中心に人気を獲得。
マイケル・コースは退任する2003年までの間、ヒットアイテムの考案や数々の衣装デザインなど多岐に渡る活躍を魅せ、ブランドの立て直しに貢献しました。
そして2002年に自身のメンズブランドを立ち上げ、2003年にセリーヌを離れました。
2004-2005 ロベルト・メニケッティ
ロベルト・メニケッティ 引用vogue.co
ロベルト・メニケッティは、2005年春夏~2005-2006年秋冬までセリーヌのデザイナーを務めました。
ジルサンダーのもとでアシスタントデザイナーを経験し、1998年にはバーバリーの高級ライン「バーバリー・プローサム・コレクション」のクリエイティブディレクターを務めた実力あるデザイナーです。
天然糸を技術的繊維と組み合わせる研究や、デザインの前に細かいリサーチを行うことを得意としていたロベルト。
着心地の良い美しいシルエットのアイテムを作り、セリーヌに貢献しましたが、大きな成果を上げることができず、短期間でセリーヌを去りました。
2005-2008 イヴァナ・オマジック
イヴァナ・オマジック 引用glamurama.uol.com
2005年クルーズコレクションからは、クロアチア出身のイヴァナ・オマジックが就任。
セリーヌにはコンサルタントとして2005年4月に入社し、32歳の若さでセリーヌのデザイナーに抜擢されました。
プラダ・スポーツやジルサンダーなどで経験を積んだ後、ミュウミュウのデザインコーディネーターを務めた経歴を持つ人物です。
セリーヌでは、キャリアを活かしたフレンチカジュアルスタイルを提案。
しかしLMVHグループが理想とするセリーヌを作り上げることは出来ず、2008年に退任しました。
2008-2017 フィービー・ファイロ
2008年、クロエで大活躍したフィービー・ファイロがセリーヌのデザイナーに就任。
シーバイクロエの立ち上げや、大ヒットアイテム「パディントン」を考案した人物で、セリーヌではデザイナーと取締役を兼任していました。
パディントン 引用elle.com
フィービーは、ラグジュアリーでありながら現代を生きる女性に向けたリアルクローズを提案し、セリーヌを“憧れのブランド”へと格上げさせました。
また抜群の洞察力と美的センスを活かし、数々のヒットアイテムを考案。
フィービーは、マイケル・コース退任時から業績が落ち込んでいたセリーヌを見事に立て直しました。
名実ともにファッション界を代表するデザイナーとなったフィービーですが、2018年プレフォールコレクションを最後にセリーヌを去りました。
フィービーの退任は“フィービーロス”が起こるほど話題になりましたが、デザイナーとして現在も第一線で活躍しています。
2018-現在 エディ・スリマン
エディ・スリマン 引用wwdjapan.com
2018年、フィービー・ファイロの後任に決定したのが、カリスマデザイナーのエディ・スリマン。
ディオールオムやサンローランのデザイナーを務め、数々の革新を遂げた人物です。
「エディ系男子」という言葉が生まれるほど多大な影響を与える存在で、写真家としても活躍しています。
そんなエディが魅せるセリーヌは、ラグジュアリーでありながらロックテイストを織り交ぜたデザインが魅力。
ただ前任のフィービーの雰囲気からかけ離れたデザインには、様々な非難や批判がありました。
エディは世間の声に見向きもせず、セリーヌのロゴを変更したり、セリーヌ初のメンズラインを誕生させたりなど、就任直後から積極的にセリーヌの改革を進めていきました。
またセリーヌ就任後、初となる香水の展開を開始したことも大きな注目を浴びました。
セリーヌの強みであるレザーアイテムもさらに強化し、次々とデザインを発案。
今や過去の名作アイテムと肩を並べるほど人気の「セーズ(16)」は、なんとデザイナー就任の初日に生まれたそう。
これまでのセリーヌにないエッセンスをプラスしたエディは、より一層セリーヌを成長させてくれるでしょう。
セーズ(16) 引用celine.com
CELINEの成長を加速させた名作
これまで多くの浮き沈みを経験したセリーヌには、成長を促したヒットアイテムの存在があります。
ここからはセリーヌの名作アイテムを紹介します。
Cマカダム
オールドセリーヌの代表格「Cマカダム」です。
細かく砕いた石を敷き詰める道路舗装の「マカダム舗装」から着想を得て生まれたのが、マカダム柄。
2輪馬車とCマークが規則的に配置された柄が特徴で、セリーヌ・ヴィピアナが考案したデザインです。
ピンクやブルーなど鮮やかなカラーバリエーションが魅力のCマカダムは、カジュアルながら華やかな印象。
かなり前のアイテムで希少性が高いため、ヴィンテージファンから高い人気を得ています。
パリ・マカダム
2003年、マイケル・コースがマカダムのデニム生地バージョンとして考案したのが「パリ・マカダム」。
(セリーヌではCマカダム以外を総称して「マカダム」と呼んでいます)
パリの凱旋門を囲む鎖からインスパイアされて生まれたモチーフを、規則正しく敷き詰めたデザインが特徴。
当時、ハイブランドのモノグラム系がトレンドだったこともあり、若者を中心にパリ・マカダムは大ヒットを飛ばしました。
セリーヌの不振な時期を助けてくれたバッグで、マイケル・コースの代表作の一つでもあります。
ブギーバッグ
2002年にマイケル・コースが発表し、たちまち人気となったのが「ブギーバッグ」。
当時「エルメスのバーキンは高すぎる…」といった人たちが、バーキンを彷彿とさせるボックスタイプのレザーバッグを手に入れるのが一つのブームでもありました。
洗練されたボックスフォルムのブギーバッグは、ムーブメントの波に乗りヒットを記録。
セリーヌの人気の火付け役で、“セリーヌの顔”とも言われていたバッグです。
ニューヨークのキャリアウーマンや上流階級の高齢層の人たちにまで支持されていました。
現在は廃盤となりましたが、一部のファンの間では愛され続けているバッグです。
ラゲージ
セリーヌの永遠のイットバッグ「ラゲージ」。
爆発的ヒットを記録した伝説のバッグです。
1970年代に販売していたセリーヌの旅行鞄から着想を得て、フィービー・ファイロが、2009年に発表しました。
2010年から徐々に人気が高まり、2011年には急激に人気を集めるように。
デザインだけでなく耐久性や実用性も兼ね備え、“女性の憧れるバッグ”として支持されている名作です。
“第二のバーキン”とも呼ばれるほど、これからも伸び続けるバッグとされています。
トリオンフ
トリオンフ チェーン ブザス 引用wwdjapan.com
「トリオンフ」は、エディ・スリマンが2019年秋冬に発表したバッグシリーズ。
マカダム柄に用いられていたモチーフをリバイバルさせた、セリーヌのニューアイコンです。
一目でセリーヌだと分かる象徴的なデザインは、これまでのファンのみならず新規のファンも魅了しています。
マイヨントリオンフやトリオンフキャンバス、キュイルトリオンフなど、シーズンごとに様々なバリエーションが登場。
またバッグだけでなく、ウェアやジュエリー、サングラス、ペンシルケースなど、様々なアイテムに多用しています。
エディが手がけるセリーヌに欠かせないトリオンフは、間違いなく今後のセリーヌの成長にも貢献するデザインでしょう。
クロンビーコート
セリーヌの名作中の名作「クロンビーコート」。
フィービー・ファイロが“自分という女性のために”作ったコートです。
前ボタンのない究極にシンプルなデザインが魅力。
2010年の登場後、シーズンごとに新しいカラーや様々な素材が提案され、定番アイテムとして位置づけられています。
トレンドレスかつエイジレスなクロンビーコートは、チェスターコートの理想形ともいわれています。
女性だけでなく男性も憧れるコートで、現在も人気の衰えない名作です。
セリーヌオートパフューマリーコレクション
11種類の香水で構成された「La Collection Celine Haute Parfumerie(セリーヌオートパフューマリーコレクション)」。
エディ・スリマンがセリーヌに就任してから初めて手がけた香水コレクションで、2019年秋~2020年にかけて発表されました。
発売前から注目を集めていたこのコレクションは「ユニセックス」がテーマ。
独特なジェンダーレスな香りは、エディが書き留めた「香りのジャーナル(記憶)」を表現しているとのこと。
また香りをより一層盛り上げるような、ラグジュアリー感漂う重厚感のあるガラスボトルも魅力です。
ストーリー性を香りに反映するといったロマンティックな構成も相まって、若い世代を中心に人気を獲得しています。
コンスタントに新作も発表しているオートパフューマリーコレクションは、今後、セリーヌを代表する名作となる予感です。
パリでのポップアップストア CELINE公式Instagramより引用@celine
中古市場での評価
ここまで、CELINEの歴史と歴代デザイナーと、歴史を追った名作アイテムをご紹介しました。
ここでは、CELINEのアイテムは中古でどう評価されているの?ということについてお話していきたいと思います。
CELINEは、近年、憧れのラグジュアリーブランドの地位を守り続けているだけあって、中古市場でも高い評価で取引されています。
最新のエディ・スリマンが手がけるCELINEはもちろんですが、フィービー・ファイロが手がけていた時代のCELINEのインパクトはやはり強く、今回ご紹介したラゲージはもちろん、クロンビーコートなどのアパレルも色褪せない名作として高額で取引されることの多いアイテムとなっています。
ヴィンテージ系のアイテムについても、「オールドセリーヌ」としてマカダム柄のレトロなバッグの人気があったり、現在のCELINEの人気に比例して、ヴィンテージの価値も上がっているといえます。
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ここまで「CELINE」というブランドについてお話してきました。
CELINEというブランドの背景を知ることで、理解が少しでも深まれば幸いです。
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