CAMIEL FORTGENSってどんなブランド？｜カミエルフォートヘンス
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
オランダのアムステルダム発のブランド、CAMIEL FORTGENS（カミエルフォートヘンス）。
デザイナーの独自の哲学により、ファッション業界と距離をとりながら、独特なアイテムを多く展開しています。
「ネクスト・マルジェラ」などと呼ばれることもあり、気になっている方も多いのではないでしょうか？
今回は、
- CAMIEL FORTGENSとは？
- デザイナー
- デザインの特徴
- 定番、人気アイテム
- 中古市場での評価
という形でお話していきます。
CAMIEL FORTGENSの服が気になる！という方はもちろん、中古相場についてもお話していきますので、すでにCAMIEL FORTGENSのアイテムをお持ちで、フリマアプリでの売却や専門店での買取サービスのご利用をお考えの方もぜひご覧ください。
目次
CAMIEL FORTGENSとは？
CAMIEL FORTGENS(カミエルフォートヘンス)は、2014年に立ち上げられたインポートブランドです。
デザイナーのカミエル・フォートヘンス(Camiel Fortgens）の自身の名を、そのままブランド名に起用しています。
オランダのアムステルダム発のブランドであり、オランダのローカルビジネスであるのを誇りとしています。
また、アートや芸術から見たコンセプトだけでなく、政治や経済などの社会情勢や伝統や慣習などの人と人の繋がりにかかわる社会規範をコンセプトとしています。
CAMIEL FORTGENSは、「服を着る人々にとってどのようなデザインが良い服であるか」を、常に考えてコレクションに取り入れているのが特徴です。
コンセプトを「ファッション」以外の部分から取り入れているため、結果的にファッションに対する視野が広がり、既成概念にとらわれないデザインが生まれています。
デザイナー
右：カミエル・フォートヘンス氏 引用 incu.com
CAMIEL FORTGENSのデザイナーは、カミエル・フォートヘンス(Camiel Fortgens）氏。
1992年、オランダのアムステルダム出身です。
14歳の頃からファッションへの興味を持ち始めます。
ファッションへの興味を抱きながらも、ファッションに関するデザインだけにとらわれず、広い意味でのデザインを学びたいと思いを抱きました。
カミエル氏はオランダにある世界有数のデザイン学校の1つであり、芸術・建築・デザインを学べるデザインアカデミー・アイントホーフェンに進学します。
2014年にデザインアカデミー・アイントホーフェンを卒業。
卒業後すぐに、自身の名を冠としたブランド「CAMIEL FORTGENS」を立ち上げました。
カミエル氏はインタビューで以下のように語っています。
「私の作品の重要なテーマは『不完全さ』です。」
引用 dutchdesigndaily.com
カミエル氏はファッションデザイナーとしての学びをあえて受けていません。
そのため、カミエル氏が重要なテーマとしている『不完全さ』が、コレクションに再現されているといえます。
例えば、CAMIEL FORTGENSでは、縫い目も真っ直ぐに縫い合わせないなど、不完全な仕上がりを歓迎しています。
また、カミエル氏はファッションを、トレンドや芸術からの視点に左右されないものとしているそうです。
ファッションを文化的手段として使用したい思いがあり、社会情勢や社会規範などをコンセプトとして作品が作られています。
CAMIEL FORTGENSの特徴
ここでは、CAMIEL FORTGENSのブランドとしての特徴についてお話していきます。
「不完全」であること
デザイナーの項でもお話したとおり、カミエル氏は、このブランドを通して「不完全なもの」を表現することに強くこだわっています。
現代のファッションやメディアなどの媒体では、とにかく完璧なものを見せすぎている、作り込んだユートピアを見せすぎているのではないか…というのがカミエル氏の考え方であり、ブランドの根底にあるマインドであるといえます。
CAMIEL FORTGENSでは、不完全さをあえて見せるように、ルックの写真にはカミエル氏の友人や、スタッフを起用しているそうです。
また、アイテムを製作しているスタジオで、実際に使用しているミシンを背景に写り込ませたり、あえて床のゴミがそのままになっていたり…など、かなり「そのまま」の姿を見せてくれるのも魅力。
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友人やスタッフの気取らない様子と、ラフな雰囲気のスタジオの風景であるにも関わらず、毎回なぜかたまらなく格好いいルックに仕上がっているのはCAMIEL FORTGENSというブランドの力なのでしょう。
アイテムに関しても、わざと縫い目をラフに仕上げたり、縫い代がざっくり表に出ていたり、カミエル氏自身がスプレーでペイントした柄だったり…など、「不完全」であることの魅力を存分に感じられるものになっています。
このように、絶妙な遊び心とカミエル氏の哲学がミックスされて、CAMIEL FORTGENSというブランドを魅力的なものにしています。
「ファッション」から距離を置いた在り方
これもブランドのマインドに通じる部分なのですが、CAMIEL FORTGENSのデザインは、トレンドや既存のファッション業界からの視点に左右されないものとなっています。
デザインとしては、時代に左右されないメンズファッションの原型である素材・形・要素を基盤に置き、そこからカミエル氏のフィルターを通してアイテムのディテールなどに再解釈を加えたものが多い印象です。
既存の「ファッション」だけを参照してデザインを作り出すのではなく、さまざまな要素から取り入れたエッセンスを昇華し、独特な表現で作り出すアイテムの数々は、画一的になってしまったファッション業界への挑戦といえるかもしれません。
たとえばあるシーズンでカミエル氏は、インドの古い手彫りの「ブロックプリント」の不完全な形にインスピレーションを感じていたそう。
インドでは布地にデザインを施す伝統的な手法の一つに、「ウッドブロックスタンプ」を使ったものがあります。
「ウッドブロックスタンプ」は、木材の断面に手彫りで細かいデザインを彫ったものであり、そのものがインテリアになりそうなほどの美しさと手作りの温かみのあるスタンプです。
インドではこのスタンプにインクをつけ、大きな布地に手作業でプリントしていきます。
CAMIEL FORTGENSでは、Tシャツなどにこのインドの伝統的手法を取り入れ、ブロックプリントを施しています。
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このように独自の視点で切り取られたCAMIEL FORTGENSのデザインは、既存のファッション業界の流行にとらわれずに独自の道を歩んでいます。
素材が“ちゃんと”良い
CAMIEL FORTGENSのコレクションは、素材の特徴を生かしながらデザインの魅力を最大限に引き出しています。
デザインの基盤にメンズファッションの原型的なデザインを据えているだけあって、まず素材やパターンをしっかりと構築し、そこから再構築していくからこその魅力があります。
CAMIEL FORTGENSの大胆なリメイク的発想のデザインは、やはり良い素材を使用した「しっかりした服」に施すからこそ活きてくるもの。
例えば、こちらのコットンのワークパンツに大胆にパッチワークのような切り替えを施した「RESEARCH WORKER PANTS」。
ブランドの中でもかなり実験的なアイテムといえますが、インパクトの強い姿でありながら、上質なコットン地のしっかりした素材で、堅実な作りのワークパンツを基礎としているため、大胆なデザインが「スベらず」に決まっているといえます。
このように、大胆なデザインの多いCAMIEL FORTGENSですが、それを支える一つの要素として、素材の良さというのは注目すべき点といえるでしょう。
良い素材を使用している結果、長く使えるアイテムが多くあるというのもブランドの魅力です。
CAMIEL FORTGENSの定番・人気アイテム
ここではCAMIEL FORTGENSの定番・人気アイテムをご紹介します。
MACKINTOSH TRENCH COAT
引用 wear.jp
イギリスの伝統的素材である、マッキントッシュクロスを全体に使ったオーバーサイズのコートです。
マッキントッシュクロスは、2枚の生地の間にゴムを溶かし塗り圧着させることで、より高い防水を実現した生地です。
CAMIEL FORTGENSらしいオーバーサイズの大胆なデザインは、存在感を存分に感じさせるシルエットとなっています。
ベージュなどのいくつかのカラーが展開していますが、待望の黒も登場。
様々なところに見られる断ち切りデザインで、しっかりCAMIEL FORTGENSらしさを感じられます。
立体的なカッティングや大きくドロップしたショルダーや広いアームホールによって、ビッグシルエットを最大限に引き立てている点もCAMIEL FORTGENSの世界観であるでしょう。
ビッグサイズになっているため、コートの上からもコートオンコートとして着用できます。
撥水加工が施され高い防水効果をもちながら、都会的な仕上がりを持つコートです。
BIG SHIRT
引用 ssense.com
丁寧にしたてられた綺麗なシャツであり、随所にCAMIEL FORTGENSらしさが感じられるデザインが嬉しい一着。
大きな襟元とさらに大きな胸ポケットが特徴です。
オーバーサイズでありながら絶妙なフィット感がある作りとなっており、独特な洗練されたシルエットが作られます。
高品質なコットンを使用しており、着るたびに心地よい風合いが増していき、長く着用を楽しめるアイテムです。
DENIM SWEAT PANT
スウェットパンツのような佇まいでありながら、素材には生地の端にほつれ止めをほどこしてあるセルヴィッチデニムを使っています。
ゆったりとした作りであり、正にスウェットパンツのような快適な履き心地。
ウエスト部分等に、CAMIEL FORTGENSの特徴である断ち切りデザインがあしらわれています。
ウエストに付いているドローストリングによって、ウエストサイズを調整可能。
ドローコード(紐)も長めで、アレンジが楽しめそうです。
ウエスト部分の断ち切りデザインをあえて見せるように、トップスをウエストインしてコーディネートするのもよいでしょう。
中古市場での評価
ここまで、CAMIEL FORTGENSの魅力についてお話してきましたが、中古相場ってどんな感じなの？ということについてお話していきたいと思います。
結論からいうと、中古市場でもCAMIEL FORTGENSは非常に高い評価を受けており、高額で取引されているのが多く見受けられます。
高額取引の理由としては、定価がそれなりの金額であるというのは当然あるのですが、流通数がそこまで多くなく、中古市場で比較的レアなものとして歓迎されている印象があります。
CAMIEL FORTGENSの物作りの根幹として「不完全さ」を表現していることはここまででもお話してきましたが、それゆえにラフに作られたアイテムが多く、一つ一つ微妙に表情の違う手作り感のあるアイテムの数々は、一般的な量産品よりもユーザーの心を掴んでいるのではないかと思います。
とくにカミエル氏本人が花模様を描いたシャツなどは、流通数は多くないものの、高い金額で取引されていることが多いようです。
今回ご紹介した定番アイテムである「MACKINTOSH TRENCH COAT」などのアウター系はやはり人気で、こちらはショートタイプのコートも展開しており、どちらも高い金額で取引されています。
パンツ類も上質な素材を使っており、長く使えるものが多いので中古市場での需要も高いです。
もちろんどんなアイテムも使用感の少ない物の方が高額で売れる傾向はありますが、ブランドの「不完全さ」というマインドゆえ、多少使用感があっても十分に需要のあるブランドといえます。
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ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
独自の価値観で洋服を再解釈するブランド、CAMIEL FORTGENS。
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