パタゴニアの原点、環境保護などのブランドポリシーについてのお話|patagonia
こんにちは! ブランド古着買取専門店のKLDです。
こちらの記事は、パタゴニアが取り組んでいる環境問題についてまとめたものです。
昨今エコバックの普及や紙ストローへの移行など環境へ配慮した取り組みが多くなってきましたね。
この記事をご覧の方はパタゴニアの環境保護の取り組みを詳しく知りたい、アパレル産業の環境への影響に興味がある方もいると思います。
今回はパタゴニアの環境保護のための活動、またKLDとしての見解などを、以下のように解説していきます。
- パタゴニアとは、改めてどんなブランドなのか
- パタゴニアの環境への取り組み
- KLDが考える「責任ある消費」
それではいってみましょう。
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目次
パタゴニアの特徴
目の当たりにした環境への負担
現在では世界中でアウトドアウェアのブランドとして愛されているパタゴニアですが、最初はクライミングギアから始まりました。
シュイナードイクイップメントという会社で、ハーケンと呼ばれるロッククライミング時に岩盤に打ち込む金属製の固定具の製造が最初です。
当時のクライミングは岩に打ち込んだハーケンを抜くことが想定されていませんでした。そのため、クライマーが上った後には無数のハーケンが岩に残ってしまうものでした。
創業者のイヴォンシュイナード氏は2、3年で無垢の岩が傷だらけになっているのを目撃し、それを解消するため岩に打ち込まないギアの開発を行いました。
そして新しいギアのフィールドテストのための世界中を回る中で、深刻な環境汚染を目の当たりにします。
この出来事が、パタゴニアが長年の環境保護へ歩み出した第一歩となりました。
イヴォン シュイナード=パタゴニア創業者 Tim Davis© Patagonia, Inc.
1970年頃シュイナードイクイップメントはクライミング用品の製造で確固たる地位を築いており、シュイナードイクイップメントとしてウェアを製造するアイディアもありました。
しかしクライミング用品のイメージはそのまま残しておきたかったので、パタゴニアというブランド名で登山だけに留まらないアウトドアウェアを製造していくことになるのです。
パタゴニアはCO2削減への取り組みや、売上の1%を感故郷保護団体に寄付、WORN WEARなどの取り組みが評価されて2019年に国連で最高の環境省である地球賞を受賞しています。
同年には企業としてのミッションを、「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」に一新しました。
パタゴニアの環境への取り組み
パタゴニアの歴史を振り返ったところで、ここからは実際の6つの取り組みを紹介していきます。
今では多くの企業が取り組んでいることを先進的に行っている様は、アウトドアブランドとしての志を強く感じるのではないでしょうか。
- 世界で初めてオーガニックコットンを使用
- CO2排出量の削減
- WORM WEAR
- Don’t Buy This Jacket
- 1% for the Planet
- 食品の展開
【世界初】オーガニックコットンを使った製品製造
オーガニックコットンを使用する以前から、世間ではコットンを使用することは環境に良いことだと思われていました。
自然由来のものという理由からです。
しかし1990年代初期に、ある店舗の倉庫に保管されていたコットン製品から揮発した有害物質によって、スタッフが体調を崩してしまうのです。
コットン農場で飛行機による農薬散布の現場にて汚染された土や、脇を走っているスイカを積んだトラックにもその農薬がかかっている様を目撃した社員たちは、オーガニックコットンへの移行を決意します。
オーガニックコットンとは、農薬を使わず自然に負荷をかけない方法で育ったコットンのこと。農薬を使わない代わりに虫取や雑草取りは人手になるため、逆にコストがかかります。それをビジネスとして初めて成立させたのがパタゴニアでした。
1996年以来、パタゴニアで製造されるすべての綿製品の原料はオーガニックコットンを使用しています。
余談ですがペットボトルリサイクルでのフリース製造も、衣料メーカーでは初めての試みです。
WWDより引用
大規模なCO2排出量の削減
パタゴニアは気候変動を解決するために、二酸化炭素排出量の削減や再生可能エネルギーへの転換を推し進めています。
現在アパレル業界と靴業界を合わせると、世界全体の8%(約40億トン)の温室効果ガスを排出してるのです。
パタゴニアでは炭素排出量を削減するためにリサイクル繊維の使用を進めました。
現在では生地の64%がリサイクル繊維に由来しています。
リサイクル原料を使用することで年間の炭素排出量を3,000トン削減可能になりました。
これは350軒の家庭が1年間に使用する電力と同等です。
さらには2025年までにウールやオーガニックコットンなどの再生可能天然素材もしくはリサイクル素材のみで製品を製造することで、二酸化炭素の排出を抑え、カーボンニュートラル(実質排出ゼロ)の実現を宣言しています。
コットンの実情を見てから30年以上、地球環境を守るためにパタゴニアは進化し続けているのです。
リサイクル&修理プロジェクト①「WORN WEAR(新品よりもずっと良い)」
patagonia公式サイトより引用
WORN WEARはパタゴニアの製品をより長く使うためのプラットフォームです。
商品を永久保証することで修理への行動を促したり、無料で修理ガイドを公開しています。
アメリカのWORN WEARイベントでは、参加者が指導のもと自分で修理を行ったり、所有しているものをパタゴニアのスタッフが修理しました。
環境を守るためには、まずは消費を減らし必要ないものは買わないことです。
必要なものを修理し、直して使う、同じものを長くつかうことが非常に大切になります。
リサイクル&修理プロジェクト②「Don’t Buy This Jacket(このジャケットを買わないで)」
patagonia公式サイトより引用
パタゴニアが2011年11月、ニューヨーク・タイムス紙に出した広告です。
消費者主義のビジネスに一石を投じたこの広告は、賛否両論を巻き起こしました。
この日はブラックフライデーで、どこの小売店も販売を促すCMに躍起になる中、「本当に必要なのか考えてから」と消費を抑えることを促します。
衣類の寿命をわずか9ヶ月伸ばすことにより、炭素排出、水の使用そして廃棄物を20〜30%も削減できます。
パタゴニアが提供するツールを利用して修理することで製品を長持ちさせ、再利用する方法を見つける。
さらに、真に使い果たした際にはリサイクルすることで環境への影響を削減することができるのです。
環境保護のための寄付「1% for the Planet」
1985年以来、パタゴニアは自然環境の保護/回復のために売上の1%を利用することを誓約し、これまでに総額8,900万ドル相当の寄付を米国内外のそれぞれの地域で活躍する草の根環境保護団体に行っています。
特徴はどこか1団体に寄付するのではなく、草の根的な小規模の数多くの団体に寄付をしている点です。
食産業への進出
食産業は地球温暖化に最も悪影響を及ぼしている産業のひとつだと言われています。
であれば、パタゴニアの役割として食の分野で産業の在り方や、消費者の意識に少しずつ変化を及ぼしていけるような働きかけがあっても不思議ではありません。
生息数が豊富な天然魚だけを捕獲して加工したスモークサーモン。
オーガニック農場から調達した果物やアーモンド、シード、果汁のみを使用したエナジーバー。そして煎った4種のオーガニック穀類と乾燥オーガニック野菜入りのスープミックス。
実はビールも作っています。
パタゴニアのこれからの取り組み
このようにパタゴニアは企業として真剣に地球環境の改善や維持に取り組み、様々な施策をおこなってきました。
リサイクル素材を使用し、同じ製品を修理して長く使う。
不必要なものを買わないことで廃棄物も少なくなります。
パタゴニアの特徴は、上記の活動をユーザーと共に行っているところ。
これは社員自体がフィールドが大好きでパタゴニアのユーザーだからです。
これらを踏まえた上でパタゴニアでは環境責任プログラムとして、以下の4つの目標を掲げています。
- 2025年までにサプライチェーンを含む事業全体においてカーボン・ニュートラルになることを目指します。
この目標のためにパタゴニアでは、フットプリントの削減、効果的な再生可能プロジェクトへの投資、カーボンオフセット認定の購入に取り組みます。 - 2025年までにパタゴニアのすべてのアパレル製品を再生可能素材あるいはリサイクル素材、リクレイムド素材のみを使用します。
- 2025年までにパタゴニアのパッケージを、再利用可能なもの、家庭内コンポストで分解できるもの、再生可能なもの、容易にリサイクルできるものにします。
- 2030年までにパタゴニア製品に使用されるコットンおよびヘンプ繊維を100%リジェネラティブ・オーガニック認証(ROC)の素材を使用します。
これらが全て達成されたとすれば、「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」というミッションを芯から体現するブランドになるでしょう。
商品の背後にある数々の地球に対する強い思いが、アウトドア好きに限らず世界中から愛されるブランドであり続ける理由ではないでしょうか。
KLDが考える「責任ある消費」
ここまでpatagoniaの環境に対する取り組みについてお話させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
KLDでももちろんpatagoniaのアイテムは長年取り扱いがあり、実際に愛用しているスタッフも多数おります。
筆者自身も冬はフリースのR2、夏はアロハシャツのパタロハなどを愛用しています。
フリースは動きやすいのに保温性が高く、本当に楽で(重いアウターを着たくないような体調の時はとても重宝します…)、オーガニックコットンのパタロハは吸水性が良く、着ていて本当に気持ちがいいです。
パタロハは柄が豊富で収集欲もくすぐられますね。
また、古着屋としてお客様の愛用されていたpatagoniaの製品を取り扱う中で特に感じるのは「まだまだ充分に使える」物が多くあるという点です。
アイテム自体のクオリティが高く、1人目のオーナーが手放してもまだまだ2人目のオーナーに着ていただける物が多いので、私たちも古着屋としてその分強気のお値付けでお応えすることが出来ます。
「サスティナブル」という言葉を聞くようになって久しいですが、数あるアパレルブランドが形だけの「サスティナブル」を謳う中、ブランドの創業当時からここまで真にその姿勢を貫いているブランドは他には無いのではないでしょうか。
私たちKLDも、リユースという事業を通してpatagoniaの目指すサスティナブルな社会に少しでも寄与出来れば良いなと感じています。
patagonia製品に関しては、いつでもお買取りが可能です。
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